熊野古道:大雲取越・小雲取越縦走(6)
(湘南カラビナ隊)
2007年3月30日(金)~4月1日(日)
第2日目 3月31日(土)(つづき)
<小口自然の家に到着>
■地蔵茶屋で昼食
舟見茶屋で一休みした私達は,10時00分に舟見峠(800m)を通過する。その後だらだらと下り坂を歩く。一旦,下り坂が急になり,10時48分に八丁の掘割(785m)に到着する。ここで林道と交差する。ここから,さらに暫くの間,下り坂が続き,今度は緩やかな登り坂になり,次第に谷間を下る。そして,10時52分に地蔵の前を通過して,石畳の下り坂を進む。
<八丁の掘割>
谷間の石段の道を遡り,11時07分,林道に出る。この林道を数10メートル進んで,再び山道に入る。川の右岸沿いのトラバース道を進む。そして,11時47分に立派な橋を渡ると広い自動車道路に突き当たる。自動車道路を渡ったところにある地蔵茶屋跡(725m)に到着する。ここには平屋建ての待合室のような建物が建っている。その傍らの広場には10名余りの人達が昼食を摂っている。少々時間が早いが,私達も近くにある東屋で,車座になって,自分で用意した昼食を適当に取ることにする。
<路傍の地蔵(10時51分頃)>
<地蔵茶屋跡の休憩所>
■石倉峠から越前峠へ
昼食を終えた私達は,12時12分に地蔵茶屋跡を出発する。直ぐに石畳の滑りやすい登り坂になる。坂道は背の高い杉木立に囲まれている。路傍には苔むした石がゴロゴロと転がっている。12時29分,石倉峠(835m)に到着する。ここは熊野川町の境界になっているようである。ここからは苔むした石畳の急な下り坂になる。滑って転倒しないように注意しながら坂を下る。そして,下りきったところで林道と交差する。林道を渡ると今度は急な登り坂になる。
<苔むした石畳の道>
石畳の登り坂を登っていると,何処からともなく子供の声が聞こえてくる。さらに進むと数十名の少年達と次々にすれ違う。少年達の元気な声を聞きながら,坂道を上り詰めて,13時02分に越前峠(870m)に到着する。ここで5分余り休憩を取る。
■楠の久保旅籠跡
13時09分に越前峠を出発する。ここからは,多少の上り下りはあるものの,標高差約800メートルの下り坂が,道程5キロメートルほど続く。この坂のことを胴切坂と呼んでいるようである。
13時44分,標高910メートル地点で,13時49分まで小休止する。その後,坂道をドンドンと下って,14時04分に楠の久保旅籠跡(345m)に到着する。
旅籠の跡らしい所は,わずかながら平地になっているのが分かるが,すでにこの空き地には沢山の立木が生えているので,本当にここが旅籠の跡かどうか良く分からない。
■円坐石の神々
楠の久保旅籠跡を通過した後も暫くの間は下り坂が続くが,やがてなだらかな道になる。相変わらず道の両側は深い杉木立に被われている。14時13分に東屋(280m)に到着する。ここで10分ほど休憩を取る。一同,東屋のベンチに座り,副食物を分け合って賞味する。
14時24分に東屋を出発する。道路の勾配はとてもなだらかになる。歩きやすい道である。相変わらず杉木立の中を歩き続ける。
14時44分,私達は円座石(ワラウダイシ)(275m)に到着する。苔むした大きな岩である。石の幅は約5メートル,奥行約3メートル,高さ約2メートルほどの岩の正面には水平に三つの丸が並んで彫ってあり,その丸の中に梵字のようなものが1字ずつ彫り込まれている。
<円座石の正面>
円座石の側に建っている説明文によると,「ワラウダ」とは,わら,すげ,いぐさを渦巻状に丸く編んだ座布団のことだという。熊野の神々が,この岩の上に「ワラウダ」を敷いて座り込み,いろいろと相談したらしい。向かって右からあみだ仏(本宮熊野坐大社),やくし仏(新宮連玉大社),かんのん仏(熊野那智大社)を意味しているようだと説明している。
■小口自然の家に到着
円坐石を通過して暫く進むと,やや急な下り坂になり,前方に民家が見え始める。民家の軒先を潜るようにして,ジグザクの階段道を降りると自動車道路に出る(140m)。ここが大雲取越登り口である。自動車道路を10分ほど下り続けると,小口の集落に辿り着く。小口橋を渡り狭い道路に入る。この道路が小口の中心街らしい。農協,郵便局などがある。今日宿泊する「小口自然の家」の案内板もある。
集落の中心にある「南方商店」に入る。ここは食料品,雑誌,日用雑貨など,何でも揃う小さな百貨店のような店である。ここで明日の昼食,副食物などを調達する。
南方商店を出てから,中心街を左折する。下り坂になる。正面に大きな白い建物が目立つ。ここは老人ホームのようである。やや急な下り坂を下り,高倉橋を渡る。そして自動車道路のガード下を潜り吾妻側と小口側の合流点にある中洲に入る。15時17分,この中洲の真ん中にある今日の宿泊地「小口自然の家」に到着する。
<今夜の宿泊地「小口自然の家」>
ここは,以前,小学校だったところである。広い校庭はキャンプ地になっている。校舎はそのまま宿泊施設に改造されている。広い廊下に面して客室,浴室,トイレなどが並んでいる。
(つづく)
(湘南カラビナ隊)
2007年3月30日(金)~4月1日(日)
第2日目 3月31日(土)(つづき)
<小口自然の家に到着>
■地蔵茶屋で昼食
舟見茶屋で一休みした私達は,10時00分に舟見峠(800m)を通過する。その後だらだらと下り坂を歩く。一旦,下り坂が急になり,10時48分に八丁の掘割(785m)に到着する。ここで林道と交差する。ここから,さらに暫くの間,下り坂が続き,今度は緩やかな登り坂になり,次第に谷間を下る。そして,10時52分に地蔵の前を通過して,石畳の下り坂を進む。
<八丁の掘割>
谷間の石段の道を遡り,11時07分,林道に出る。この林道を数10メートル進んで,再び山道に入る。川の右岸沿いのトラバース道を進む。そして,11時47分に立派な橋を渡ると広い自動車道路に突き当たる。自動車道路を渡ったところにある地蔵茶屋跡(725m)に到着する。ここには平屋建ての待合室のような建物が建っている。その傍らの広場には10名余りの人達が昼食を摂っている。少々時間が早いが,私達も近くにある東屋で,車座になって,自分で用意した昼食を適当に取ることにする。
<路傍の地蔵(10時51分頃)>
<地蔵茶屋跡の休憩所>
■石倉峠から越前峠へ
昼食を終えた私達は,12時12分に地蔵茶屋跡を出発する。直ぐに石畳の滑りやすい登り坂になる。坂道は背の高い杉木立に囲まれている。路傍には苔むした石がゴロゴロと転がっている。12時29分,石倉峠(835m)に到着する。ここは熊野川町の境界になっているようである。ここからは苔むした石畳の急な下り坂になる。滑って転倒しないように注意しながら坂を下る。そして,下りきったところで林道と交差する。林道を渡ると今度は急な登り坂になる。
<苔むした石畳の道>
石畳の登り坂を登っていると,何処からともなく子供の声が聞こえてくる。さらに進むと数十名の少年達と次々にすれ違う。少年達の元気な声を聞きながら,坂道を上り詰めて,13時02分に越前峠(870m)に到着する。ここで5分余り休憩を取る。
■楠の久保旅籠跡
13時09分に越前峠を出発する。ここからは,多少の上り下りはあるものの,標高差約800メートルの下り坂が,道程5キロメートルほど続く。この坂のことを胴切坂と呼んでいるようである。
13時44分,標高910メートル地点で,13時49分まで小休止する。その後,坂道をドンドンと下って,14時04分に楠の久保旅籠跡(345m)に到着する。
旅籠の跡らしい所は,わずかながら平地になっているのが分かるが,すでにこの空き地には沢山の立木が生えているので,本当にここが旅籠の跡かどうか良く分からない。
■円坐石の神々
楠の久保旅籠跡を通過した後も暫くの間は下り坂が続くが,やがてなだらかな道になる。相変わらず道の両側は深い杉木立に被われている。14時13分に東屋(280m)に到着する。ここで10分ほど休憩を取る。一同,東屋のベンチに座り,副食物を分け合って賞味する。
14時24分に東屋を出発する。道路の勾配はとてもなだらかになる。歩きやすい道である。相変わらず杉木立の中を歩き続ける。
14時44分,私達は円座石(ワラウダイシ)(275m)に到着する。苔むした大きな岩である。石の幅は約5メートル,奥行約3メートル,高さ約2メートルほどの岩の正面には水平に三つの丸が並んで彫ってあり,その丸の中に梵字のようなものが1字ずつ彫り込まれている。
<円座石の正面>
円座石の側に建っている説明文によると,「ワラウダ」とは,わら,すげ,いぐさを渦巻状に丸く編んだ座布団のことだという。熊野の神々が,この岩の上に「ワラウダ」を敷いて座り込み,いろいろと相談したらしい。向かって右からあみだ仏(本宮熊野坐大社),やくし仏(新宮連玉大社),かんのん仏(熊野那智大社)を意味しているようだと説明している。
■小口自然の家に到着
円坐石を通過して暫く進むと,やや急な下り坂になり,前方に民家が見え始める。民家の軒先を潜るようにして,ジグザクの階段道を降りると自動車道路に出る(140m)。ここが大雲取越登り口である。自動車道路を10分ほど下り続けると,小口の集落に辿り着く。小口橋を渡り狭い道路に入る。この道路が小口の中心街らしい。農協,郵便局などがある。今日宿泊する「小口自然の家」の案内板もある。
集落の中心にある「南方商店」に入る。ここは食料品,雑誌,日用雑貨など,何でも揃う小さな百貨店のような店である。ここで明日の昼食,副食物などを調達する。
南方商店を出てから,中心街を左折する。下り坂になる。正面に大きな白い建物が目立つ。ここは老人ホームのようである。やや急な下り坂を下り,高倉橋を渡る。そして自動車道路のガード下を潜り吾妻側と小口側の合流点にある中洲に入る。15時17分,この中洲の真ん中にある今日の宿泊地「小口自然の家」に到着する。
<今夜の宿泊地「小口自然の家」>
ここは,以前,小学校だったところである。広い校庭はキャンプ地になっている。校舎はそのまま宿泊施設に改造されている。広い廊下に面して客室,浴室,トイレなどが並んでいる。
(つづく)