中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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歩いて巡る中山道六十九宿(第8回):第2日目(2);茂田井宿から岩村田宿へ

2013年07月05日 05時44分19秒 | 中山道六十九宿

                      <住吉神社の神木>

[改訂版]歩いて巡る中山道六十九宿(第8回);第2日目(2):茂田井宿から岩村田宿へ
            (五十三次洛遊会)
       2010年6月12日(土)~14日(月)

※本稿の初出は2010年6月30日である.
 初稿の地図の差し替え,本文の誤字脱字転換ミスの訂正,加除修正を行った.

第2日目:6月13日(土
) (つづき)

<ルート地図>





<のどかな中山道を南下する>

■白山比神社

 9時06分,白山比神社に到着する.進行方向右側に鎮座している.難しい名前の神社である.「はくさんひめじんじゃ」と読むのだろうか.帰宅後,インターネットで少しばかり調べたが,ここの白山比神社については,どうも余りよく分からない.白山比神社の詳しい紹介も見付かったが,石川県白山市にある白山比神社の記事である.しかも,すべてが漢文で書かれている.これ以上調べるのを諦めた.
 それはともかく,怪訝な顔をしたまま,型どおりにお参りしてから,通過する.
 この辺りから,道路両側に点在する民家が少し疎らになる.


■馬頭観音
 9時11分,馬頭観音の前を通過する.夏草の空き地に,立派な石像が並んでいる.石像の回りの掃除が行き届いているので,この辺りの方々に大切にされていることが分かる.


■皎月原 
 9時13分,進行方向右側にある皎月原に到着する.
 辺り一面に皎月原原っぱが広がっている.原っぱの入口近くに,「皎月原」と「旧跡皎月歌碑」という題名の説明板が2枚設置されている.
 説明文によると,ここは佐久市文化財に指定されている.「小田井宿と岩村田宿の中間の草原で,古くから記録や伝説があって,中山道における著名な名勝である」と記されている.以下に示す資料5とほぼ同じ内容である.
 資料5には,以下のような説明文が掲載されている.
 「用明天皇の時代,皎月という官女がお咎めを受けて佐久郡の平尾へ流されてきた.いつも白馬を愛していた官女はあるとき小田井の原へ馬を引き出して乗り回していた.ところが天の竜馬だった白馬は空へ駆け上がり,平尾山の頂上に立ち止まった.そこで官女は「吾は唯人ではない.白山大権現だ」と言って光を放って岩の中に入ってしまった.その後官女は白山大権現と言うになり,時々小田井の原へ来て馬の輪乗りをして,跡には草が生えなかったのでそこを皎月の輪と呼ぶようになったと伝えられている.」
 その隣の,歌碑の説明板には,以下に示す資料5と同じ内容のことが記述されている.
 「享保七(1723)年小諸藩の馬術師範で,皎月原で押兼流馬術を習得したと伝えられる押兼団衛門長常が当時の小田井本陣安川圧右衛門に送った文書「夢想皎月記」の中に見られる.この古歌を昭和十年,御代田村が建立したのがこの歌碑である.」
 少々蒸し暑くなってくる.

 初めて見聞きする皎月原の伝説に接しながら,数分,休憩を取る

<皎月原の歌碑>

■鵜縄の一里塚跡
 9時29分,鵜縄一里塚跡に到着する.江戸日本橋より42里目の一里塚である.
 一里塚跡は,進行方向左手の深い山林の手前にある.道路からはヤブ漕ぎをしないと近づけない.仕方なく,一里塚跡の説明文を,望遠で撮るが,案の定,画像がブレてしまい,全く読めない.残念.
 
<鵜縄の一里塚>

■石の上の菩薩像
 9時31分,作業場のような広場の片隅に,大きな石の上に安置された菩薩像(?)のようなものが見える.どのような由来があるものか全く分からないが,姿が美しいので写真に収める.
 道路沿いの建物は,次第に疎らになり,寂しい雰囲気になる.とはいえ,往来する自動車の数はそこそこあるので,注意をしながら歩き続ける.
 
<石の上の菩薩像>                      <ショッピングセンター「こうじま」>

■ショッピングセンター「こうじま」
 だんだんと蒸し暑くなってくる.道路が少し登り坂になる.やがて,進行方向右手に,どでかい駐車場が現れる.食肉センターという信号の前である.9時35分,巨大なショッピングセンター「こうじま」の駐車場に到着する.ここでトイレ休憩を取る.
 駐車場入口から見ると,駐車場を囲むように「コ」の字型の大きな建物が建っている.一番奥の建物へ行くのが面倒になるほどの広さである.
 どうやら,殆どのお店は10時開店のようである.まだ,開店時間まで,30分ほどの時間がある.そのために,広い駐車場には,ほとんど人影がない.
 何か冷たい飲み物でも欲しいなと思って,ズルズルと一番奥の店まで行ってみる.幸いなことに一番奥の薬屋のような店は早々と開店している.とりあえずは冷たい飲み物を購入して,火照る喉を潤す.

<いよいよ岩村田へ>

■上信越自動車道と立体交差の岩村田橋

 9時50分,ショッピングセンターでの休憩を終えて,ふたたび歩き出す.
 道路は少し登り坂で,大きく左にカーブする.やがて道路の両側にリンゴ畑が広がる.今度は,道路が右へ大きくカーブする.地図を見ながら歩いていると,やがて上信越自動車道と交差することが分かる.
 9時58分,私たちが歩いている中山道は,上信越自動車道の上を立体交差,岩村田橋に到着する.

■佐久長聖中学校
 10時丁度に,進行方向左手に立派な建物が見え始める.学校らしい.近付くと佐久長聖中学校だと分かる.佐久長聖は,ここ数年,大学進学率が随分と向上して注目されている私立学校である.
 以前から,信州に住んでいる私の親族の娘さんが,佐久長聖高校を卒業しているので,何となく学校の名前は知っていたが,実際に,この学校を見るのは始めてである.
 「・・なるほど,ここか・・」
私は,胸の内で合点して,先へ進む.
 そういえば,現在,横浜の山手にある某私立女子中学へ通う私の孫も,入学試験の腕試しに佐久長聖中を受験していたようである.まあ,そんなことはどうでも良いが・・・

<作久長聖中学校の立派な校舎>

■千手観音
 10時10分,千手観音の前に到着する.大きな石に「千手観音」と刻字してある.その他に数基の石塔が立っている.帰宅後,インターネットで,この千手観音石碑の由来を調べたが良く分からない.

<千手観音>

■住吉神社
 10時13分,進行方向左手の小高い土手の上にある住吉神社に到着する.階段を登って境内に入る.
 静かな境内を見て回る.
 この神社の由来などが知りたくて,帰宅後,インターネットで調べたが,これといった情報は今のところ探せないままになっている.


<住吉神社>

■住吉神社の神木
 境内の片隅に巨大な樫木が生えている(冒頭の写真).丁度目の高さ辺りに,しめ縄が巻いてある.神酒の裏手に廻ってみると,太い幹の中心は巨大な洞(うろ)になっている.洞の中が激しく焼けている.
 「雷でも落ちたのかな・・」
と独り言を言っていると,同行者の一人が資料を見ながら,
 「どうやらイタズラで焼けたようですよ・・」
という.とんでもないイタズラをする輩がいるんだなと憤慨する.
 資料6には,住吉神社のついて,次のような説明文が掲載されている.
 「中山道岩村田宿の入口付近に鎮座し,かつては宿場町の枡形が隣接していたと言われています.境内には多くの石碑や石祠がありかつて旅人の信仰の対象になっていたと思われます.境内の木々は古くから神木とされ無断で伐採すると罰せられたという記録があり現在でも推定樹齢300年を超える大欅をはじめ多くの巨木に囲われています.」
                          (つづく)         

[参考資料]

資料1;岸本豊,2007,『新版中山道69次を歩く』信濃毎日新聞社
資料2;ウエスト・パブリッシング(編),2008,『中山道を歩く旅』山と渓谷社
資料3;今井金吾,1994,『今昔中山道独案内』日本交通公社
資料4;五街道ウォーク事務局,発行年不詳,『ちゃんと歩ける中山道六十七次』五街道ウォーク事務局
資料5:http://www5.big.or.jp/~ejiri/nakasen/exp/vk08/22kogetu.htm
資料6:http://nagatabi.hariko.com/saku/sumiyosi/01syasin.html

                                       
[加除修正]
2013/7/5  地図の修正.誤字脱字転換ミスの修正,加除訂正, 推敲を行った.

「中山道六十九宿」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/63eace78a7a2f1043b056d3f86a8db0e
「中山道六十九宿」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c01edf80bbdb9244cabde084731fe730    
「中山道六十九宿」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/b0fff7ecf75b54c3f443aa58cfa9424e


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