<塔ノ岳から大山を望む>
まるで春のように温かい丹沢:塔ノ岳(今年7回目)
(単独山行)
2011年2月5日(土) 晴のち薄曇
■ご常連が顔を揃える1番バス
昨夜(2月4日),有料の天気予報を注意深く眺める.すると今日(2月5日)の大倉の天候は,朝9時頃までは晴,その後,夕方15時過ぎまでは曇.最低気温はプラス1℃と温かそうである.私は,
「明日は絶対に塔ノ岳に登るぞ・・」
と心に決めて就寝する.
そして,4時少し前に起床する.室内は,どうやら暖房なしでも,それほど寒くない.私はソソクサと登山用の衣服をまとう.これまでの経験から,衣服さえ着てしまえば,行こうか行かないかで迷うことは絶対にない.
案の定,外へ出てもそれほど寒くはない.ただ,相変わらず夜明けが遅いので,外は真っ暗である.
渋沢発大倉行1番バスは,数名の立ち席.土曜日にしては空いている.例によって,韋駄天のTさん,三角髭のTさん,努力家のOさん,K大Nさん,M田さんなどお歴々が顔を揃える.
バスは,7時頃,大倉に到着する.今日は随分と早く警察が来ていて,登山者に登山届とアンケート用紙に記入させている.警察に伺ったところ,最近,鍋割山山頂付近で遭難事故があったとのことである.
そんなこんなで,私の歩き出し時間はかなり遅れ,7時10分過ぎに漸くバス停大倉から歩き出す.ご常連組は要領が良いので,もうとっくに歩き出している.
■花粉一杯の杉林
歩き出してすぐに,今日は何時もより身体が重いことに気がつく.
「これは,いかん! 最初は慣らし運転をしなければ・・」
と意識的に自重しながら登り続ける.
私の前方には,一見(イチゲン)の登山客が連なっている.
7時14分,登山口に到着する.左右には杉林が連続している.朝日の中に杉林が眩しく見えている.どの杉にもタップリと花粉が育っていて,見ているだけで,体中のあちこちが痒くなるような気がする.
幸いなことに,今のところ,私には花粉アレルギーはないが,これこそ何時発症するか分からない.
「・・そろそろ花粉対策のためにマスクを着用しようかな・・」
と思いながら,杉林の中を進む.
■K大Nさん
丹沢ベースを過ぎて,登山道がいよいよ急坂に差し掛かる頃,前方を行くK大Nさんに追いつく.暫くの間,雑談をしながら一緒に歩く.
「・・今日は一寸気温が高いけれども,歩きやすいですね.汗を掻かないとラップタイムも良くなりますよ.汗をかくことが如何に体力を消耗させるか実感していますよ・・」
とK大Nさんが言う.
私も全く同感である.だからこそ,滴るような汗をかかかないように,細心の注意を払って登っている.
K大Nさんと,5分ほど一緒に歩いた後,
「・・では,スミマセンがお先に・・」
ということで,再び一人旅になる.
■韋駄天のSさんに追い抜かれる
7時45分,見晴山荘を通過する.朝日を浴びる見晴山荘が美しい.
山荘を過ぎて,大倉尾根最初の急坂に差し掛かる.すると,後ろに人の気配を感じる.
驚いたことに,韋駄天のSさんが,ねじり鉢巻きをして私のすぐ後ろにいる.Sさんは大船から藤沢廻り小田急線でここまで来ている.Sさんが乗車した東海道本線の電車が遅延したために,1番バスには乗れずに,2番バス来たとのことである.そのSさんに,まだ歩き出して間もない場所で追いつかれてしまうとは,我ながら情けない.
Sさんは,凄い速度でドンドンと坂を登っていく.瞬く間に私との距離が広がり,やがて見えなくなる.
■お元気なウッズさん
7時59分に一本松を通過する.
坂の上から,ウッドさんが駆け下りてくる.
「・・やあ,こんにちは.・・・ここはそんなに危ないところもなく良いですね・・馬の背の所に一寸だけ残雪があるだけですよ・・」
と私に諭すように話しかける.ほんの1分立ち話.
「・・ウッドさんの愛称,これから複数形のウッズさんにしますよ・・」
私の気持ちとしては,タイガーウッズならぬ丹沢ウッズさん,あるいはマウンテンウッズさんの積もりである.
「では,また金冷シ辺りで追い越して下さい・・」
■自分の影にバカにされる
堀山の尾根に到着する.多少霞が掛かっているが,富士山が良く見えている.真横から射し込む日の光が,私の陰を前方の杉林まで映している.
私は,杉林に映る自分の影と富士山を1枚の写真の中に写し込みたくなった.ところが,そう簡単には1枚の写真には収まらない.私は稜線を移動しながら一緒に治めようとするが,自分が動くと影も動いてしまうので,どうにもならない.
「・・エィ・・くそったれ影よ.お前,そこでジッと動かないで居ろよ・・・」
と無理なことを言って癇癪を起こす.
そんなこんなで,結局,この試みは失敗.挙げ句の果てに,5分ほどロスタイム.
気温は温かいが,足許の路面はまだ凍結してたままである.日中融けた泥んこの残っている無数の足跡がそのまま真っ白に凍結している.日の光が当たっているところは,土の色が黒く変わっている.この分だと,帰りが遅くなると,この辺りは泥んこになりそうである.
<どうしても影法師が先へ行く>
■萱場平
8時32分,堀山の家を通過する.気温は4℃.温かい.
花立山荘までの急坂に差し掛かる.私は,何時もの調子で,速くも遅くもない速度で登り続ける.暫くすると,人の話し声が聞こえてくる.何だか聞き覚えのある声である.近付くと三角髭のTさん,M田さん達ご常連3人.3人とも丁度良い速度で歩いているので,私も一緒に登り続ける.
8時49分に萱場平に到着する.例によって定点写真を撮るが,お三方と一緒なので,皆さんの後ろ姿が大きく写ってしまう.
■花立山荘
9時08分に花立山荘を通過する.大倉を歩き出してから,1時間58分.たった2分だが2時間を切っている.堀山の尾根で,自分の影法師と駆けっこしていて,5分ほどロスしたことを勘案すれば,まあまあのラップである.
そのまま,登り続けて,9時15分に花立山に到着する.
私は,この辺りから山頂に掛けて,何枚かの写真を撮りたかったので,お三方とお別れ,少し後を歩くことにする.
山頂直下の階段で下ってくるSさん,さらにその先で韋駄天のTさんとすれ違う.
■塔ノ岳山頂
お三方より1分ほど遅れて,9時35分に塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温は0.0℃.すぐに,富士山を始め,周囲の写真を撮る儀式を済ませる.
辺りには春霞が立ちこめていて,幾分茫々とした感があるが富士山や南アルプスがとても良く見えている.
無風で柔らかな冬の日差しの山頂は,とても心地がよい.何人かの登山客が休憩を取っている.
■尊仏山荘
尊仏山荘に入る.お三方が着席している.今日の小屋番は,オーナーのHさんと名前をど忘れした方(仮にX氏としておこう)の2人体制.何時ものように300円也のお茶を所望する.
Hさんが居ない隙に,Xさんに,
「ネコ,元気ですか?」
と伺う.
Xさんは,わざわざ2階からネコを連れてきてくれる.
ネコ,不機嫌.
「・・折角,良い気持ちで眠りこけていたのに・・・何でたたき起こすんだよ・・」
とネコの顔に書いてある.
ネコはバケツの水をピシャピシャと飲んでから,そそくさと2階に行ってしまう.
ネコからOさんのことに話題が飛ぶ.
「Oさん,最近,(大倉尾根を)4時間で登ったようですよ・・」
「そうでしたか・・もうすぐ完全復帰ですね・・」
暫くすると,K大Nさんが,尊仏山荘に到着する.
「おや,速いご到着で・・」
と一同がK大Nさんを出迎える.
「今日は,ちょっと気温が高かったけど,登りやすかったですね」
「そうですね・・もう1~2℃低い方が良いですね・・」
■ノンビリ下山開始
大倉12時40分発のバスに乗ろうと思う.ユックリ時間を取って,10時05分に山荘を出る.三角髭のTさんもほぼ同時に下り始める.
山頂は,何時の間にか沢山の登山客で賑わっている.下山口近くで,ウッズさんが休憩を取っている.
「・・あれ,もう(山頂に)到着したの・・」
とTさんがあきれ顔である.
山頂直下の急階段を下っていると,ウッズさんがVサインをしながら軽快に下っていく.
12時19分,花立山を通過する.もうすぐ花立山荘に到着する頃,登ってくる山旅スクール7(?)期Sさん達とすれ違う.
「あれ,FHさん・・相変わらず元気ですね・・」
「ありがとう.皆さんも偉く元気そうですね・・」
「いえ,いえ,・・飛んでもない・・ところでFHさん.今日は(山頂まで)どのくらい掛かりましたか・・」
これを切っ掛けに数分立ち話をする.その間に,三角髭のTさんは,もう見えないほど先へ行ってしまう.
■小屋番Oさんとすれ違う
10時49分,萱場平を通過する.戸沢分岐へ下る階段で,登ってくるOさんとすれ違う.
「・・ネコに会いましたか」
が私に対するOさんの第一声.
「最近は4時間で登るそうですね・・完全復帰も間近ですね・・」
「いえ,いえ,・・4時間は4時間でも,4時間50分ですよ・・まだまだ.なかなかですよ・・」
来週はOさんが小屋番だというので,ネコに会いに必ず登っていきますと約束する.
■ノンビリし過ぎて注意される
穏やかな日和である.堀山の尾根は,なんとも心地がよい.私は,辺りの景色を長めながら,随分とノンビリ歩き続ける.
突然,後ろから足音が聞こえたと思ったら,
「あら・・FHさんじゃないですか.随分ノンビリ歩いているので,FHさんじゃないと思っていましたよ・・・ノンビリしていたら40分のバスに乗り遅れますよ・・」
私は「ハッ」と我に返り,この女性と一緒に,急ぎ足で下山し続ける.
11時18分,見晴山荘に到着する.山荘近くの急坂で登ってくるウッズさんとすれ違う.今日3回目の再会である.
12時21分,無事,バス停大倉に到着する.
下り所要時間は2時間16分.
大船駅のドトールで200円也のコーヒーを賞味.熱いコーヒーは大変美味しい.14時過ぎに無事自宅に戻る.長女が孫娘を連れて,わが家を訪れる.熱い風呂に入る.気分は最高.
<ラップタイム>
7:10 大倉歩き出し
7:30 観音茶屋
7:45 見晴茶屋
8:13 駒止茶屋(4℃)
8:32 堀山の家(4℃)
9:08 花立山荘(4℃)
9:21 金冷シ
9:35 塔ノ岳山頂 着(0.0℃)
=========================================
10:06 塔ノ岳山頂 発
10:16 金冷シ
10:30 花立山荘
11:07 堀山の家
11:24 駒止茶屋
11:50 雑事場ノ平
12:01 観音茶屋
12:21 大倉 着
[山行記録]
■水平距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1269m
■登攀所要時間
大倉 発 7:10
塔ノ岳 着 9:35
(所要時間) 2時間25分(2.42h)
登攀速度 1269m/2.42h=524.4m/h
■下降所要時間
塔ノ岳 発 10:05
大倉 着 12:27
(所要時間) 2時間16分(2.h)
下降速度 1269m/2.27h=559m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f08f43c783b8530568a93c6efddc5706
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/0d9beb31ed433b3f1577b2eff108e154
まるで春のように温かい丹沢:塔ノ岳(今年7回目)
(単独山行)
2011年2月5日(土) 晴のち薄曇
■ご常連が顔を揃える1番バス
昨夜(2月4日),有料の天気予報を注意深く眺める.すると今日(2月5日)の大倉の天候は,朝9時頃までは晴,その後,夕方15時過ぎまでは曇.最低気温はプラス1℃と温かそうである.私は,
「明日は絶対に塔ノ岳に登るぞ・・」
と心に決めて就寝する.
そして,4時少し前に起床する.室内は,どうやら暖房なしでも,それほど寒くない.私はソソクサと登山用の衣服をまとう.これまでの経験から,衣服さえ着てしまえば,行こうか行かないかで迷うことは絶対にない.
案の定,外へ出てもそれほど寒くはない.ただ,相変わらず夜明けが遅いので,外は真っ暗である.
渋沢発大倉行1番バスは,数名の立ち席.土曜日にしては空いている.例によって,韋駄天のTさん,三角髭のTさん,努力家のOさん,K大Nさん,M田さんなどお歴々が顔を揃える.
バスは,7時頃,大倉に到着する.今日は随分と早く警察が来ていて,登山者に登山届とアンケート用紙に記入させている.警察に伺ったところ,最近,鍋割山山頂付近で遭難事故があったとのことである.
そんなこんなで,私の歩き出し時間はかなり遅れ,7時10分過ぎに漸くバス停大倉から歩き出す.ご常連組は要領が良いので,もうとっくに歩き出している.
■花粉一杯の杉林
歩き出してすぐに,今日は何時もより身体が重いことに気がつく.
「これは,いかん! 最初は慣らし運転をしなければ・・」
と意識的に自重しながら登り続ける.
私の前方には,一見(イチゲン)の登山客が連なっている.
7時14分,登山口に到着する.左右には杉林が連続している.朝日の中に杉林が眩しく見えている.どの杉にもタップリと花粉が育っていて,見ているだけで,体中のあちこちが痒くなるような気がする.
幸いなことに,今のところ,私には花粉アレルギーはないが,これこそ何時発症するか分からない.
「・・そろそろ花粉対策のためにマスクを着用しようかな・・」
と思いながら,杉林の中を進む.
■K大Nさん
丹沢ベースを過ぎて,登山道がいよいよ急坂に差し掛かる頃,前方を行くK大Nさんに追いつく.暫くの間,雑談をしながら一緒に歩く.
「・・今日は一寸気温が高いけれども,歩きやすいですね.汗を掻かないとラップタイムも良くなりますよ.汗をかくことが如何に体力を消耗させるか実感していますよ・・」
とK大Nさんが言う.
私も全く同感である.だからこそ,滴るような汗をかかかないように,細心の注意を払って登っている.
K大Nさんと,5分ほど一緒に歩いた後,
「・・では,スミマセンがお先に・・」
ということで,再び一人旅になる.
■韋駄天のSさんに追い抜かれる
7時45分,見晴山荘を通過する.朝日を浴びる見晴山荘が美しい.
山荘を過ぎて,大倉尾根最初の急坂に差し掛かる.すると,後ろに人の気配を感じる.
驚いたことに,韋駄天のSさんが,ねじり鉢巻きをして私のすぐ後ろにいる.Sさんは大船から藤沢廻り小田急線でここまで来ている.Sさんが乗車した東海道本線の電車が遅延したために,1番バスには乗れずに,2番バス来たとのことである.そのSさんに,まだ歩き出して間もない場所で追いつかれてしまうとは,我ながら情けない.
Sさんは,凄い速度でドンドンと坂を登っていく.瞬く間に私との距離が広がり,やがて見えなくなる.
■お元気なウッズさん
7時59分に一本松を通過する.
坂の上から,ウッドさんが駆け下りてくる.
「・・やあ,こんにちは.・・・ここはそんなに危ないところもなく良いですね・・馬の背の所に一寸だけ残雪があるだけですよ・・」
と私に諭すように話しかける.ほんの1分立ち話.
「・・ウッドさんの愛称,これから複数形のウッズさんにしますよ・・」
私の気持ちとしては,タイガーウッズならぬ丹沢ウッズさん,あるいはマウンテンウッズさんの積もりである.
「では,また金冷シ辺りで追い越して下さい・・」
■自分の影にバカにされる
堀山の尾根に到着する.多少霞が掛かっているが,富士山が良く見えている.真横から射し込む日の光が,私の陰を前方の杉林まで映している.
私は,杉林に映る自分の影と富士山を1枚の写真の中に写し込みたくなった.ところが,そう簡単には1枚の写真には収まらない.私は稜線を移動しながら一緒に治めようとするが,自分が動くと影も動いてしまうので,どうにもならない.
「・・エィ・・くそったれ影よ.お前,そこでジッと動かないで居ろよ・・・」
と無理なことを言って癇癪を起こす.
そんなこんなで,結局,この試みは失敗.挙げ句の果てに,5分ほどロスタイム.
気温は温かいが,足許の路面はまだ凍結してたままである.日中融けた泥んこの残っている無数の足跡がそのまま真っ白に凍結している.日の光が当たっているところは,土の色が黒く変わっている.この分だと,帰りが遅くなると,この辺りは泥んこになりそうである.
<どうしても影法師が先へ行く>
■萱場平
8時32分,堀山の家を通過する.気温は4℃.温かい.
花立山荘までの急坂に差し掛かる.私は,何時もの調子で,速くも遅くもない速度で登り続ける.暫くすると,人の話し声が聞こえてくる.何だか聞き覚えのある声である.近付くと三角髭のTさん,M田さん達ご常連3人.3人とも丁度良い速度で歩いているので,私も一緒に登り続ける.
8時49分に萱場平に到着する.例によって定点写真を撮るが,お三方と一緒なので,皆さんの後ろ姿が大きく写ってしまう.
■花立山荘
9時08分に花立山荘を通過する.大倉を歩き出してから,1時間58分.たった2分だが2時間を切っている.堀山の尾根で,自分の影法師と駆けっこしていて,5分ほどロスしたことを勘案すれば,まあまあのラップである.
そのまま,登り続けて,9時15分に花立山に到着する.
私は,この辺りから山頂に掛けて,何枚かの写真を撮りたかったので,お三方とお別れ,少し後を歩くことにする.
山頂直下の階段で下ってくるSさん,さらにその先で韋駄天のTさんとすれ違う.
■塔ノ岳山頂
お三方より1分ほど遅れて,9時35分に塔ノ岳山頂に到着する.山頂の気温は0.0℃.すぐに,富士山を始め,周囲の写真を撮る儀式を済ませる.
辺りには春霞が立ちこめていて,幾分茫々とした感があるが富士山や南アルプスがとても良く見えている.
無風で柔らかな冬の日差しの山頂は,とても心地がよい.何人かの登山客が休憩を取っている.
■尊仏山荘
尊仏山荘に入る.お三方が着席している.今日の小屋番は,オーナーのHさんと名前をど忘れした方(仮にX氏としておこう)の2人体制.何時ものように300円也のお茶を所望する.
Hさんが居ない隙に,Xさんに,
「ネコ,元気ですか?」
と伺う.
Xさんは,わざわざ2階からネコを連れてきてくれる.
ネコ,不機嫌.
「・・折角,良い気持ちで眠りこけていたのに・・・何でたたき起こすんだよ・・」
とネコの顔に書いてある.
ネコはバケツの水をピシャピシャと飲んでから,そそくさと2階に行ってしまう.
ネコからOさんのことに話題が飛ぶ.
「Oさん,最近,(大倉尾根を)4時間で登ったようですよ・・」
「そうでしたか・・もうすぐ完全復帰ですね・・」
暫くすると,K大Nさんが,尊仏山荘に到着する.
「おや,速いご到着で・・」
と一同がK大Nさんを出迎える.
「今日は,ちょっと気温が高かったけど,登りやすかったですね」
「そうですね・・もう1~2℃低い方が良いですね・・」
■ノンビリ下山開始
大倉12時40分発のバスに乗ろうと思う.ユックリ時間を取って,10時05分に山荘を出る.三角髭のTさんもほぼ同時に下り始める.
山頂は,何時の間にか沢山の登山客で賑わっている.下山口近くで,ウッズさんが休憩を取っている.
「・・あれ,もう(山頂に)到着したの・・」
とTさんがあきれ顔である.
山頂直下の急階段を下っていると,ウッズさんがVサインをしながら軽快に下っていく.
12時19分,花立山を通過する.もうすぐ花立山荘に到着する頃,登ってくる山旅スクール7(?)期Sさん達とすれ違う.
「あれ,FHさん・・相変わらず元気ですね・・」
「ありがとう.皆さんも偉く元気そうですね・・」
「いえ,いえ,・・飛んでもない・・ところでFHさん.今日は(山頂まで)どのくらい掛かりましたか・・」
これを切っ掛けに数分立ち話をする.その間に,三角髭のTさんは,もう見えないほど先へ行ってしまう.
■小屋番Oさんとすれ違う
10時49分,萱場平を通過する.戸沢分岐へ下る階段で,登ってくるOさんとすれ違う.
「・・ネコに会いましたか」
が私に対するOさんの第一声.
「最近は4時間で登るそうですね・・完全復帰も間近ですね・・」
「いえ,いえ,・・4時間は4時間でも,4時間50分ですよ・・まだまだ.なかなかですよ・・」
来週はOさんが小屋番だというので,ネコに会いに必ず登っていきますと約束する.
■ノンビリし過ぎて注意される
穏やかな日和である.堀山の尾根は,なんとも心地がよい.私は,辺りの景色を長めながら,随分とノンビリ歩き続ける.
突然,後ろから足音が聞こえたと思ったら,
「あら・・FHさんじゃないですか.随分ノンビリ歩いているので,FHさんじゃないと思っていましたよ・・・ノンビリしていたら40分のバスに乗り遅れますよ・・」
私は「ハッ」と我に返り,この女性と一緒に,急ぎ足で下山し続ける.
11時18分,見晴山荘に到着する.山荘近くの急坂で登ってくるウッズさんとすれ違う.今日3回目の再会である.
12時21分,無事,バス停大倉に到着する.
下り所要時間は2時間16分.
大船駅のドトールで200円也のコーヒーを賞味.熱いコーヒーは大変美味しい.14時過ぎに無事自宅に戻る.長女が孫娘を連れて,わが家を訪れる.熱い風呂に入る.気分は最高.
<ラップタイム>
7:10 大倉歩き出し
7:30 観音茶屋
7:45 見晴茶屋
8:13 駒止茶屋(4℃)
8:32 堀山の家(4℃)
9:08 花立山荘(4℃)
9:21 金冷シ
9:35 塔ノ岳山頂 着(0.0℃)
=========================================
10:06 塔ノ岳山頂 発
10:16 金冷シ
10:30 花立山荘
11:07 堀山の家
11:24 駒止茶屋
11:50 雑事場ノ平
12:01 観音茶屋
12:21 大倉 着
[山行記録]
■水平距離 7.0km(片道)
■累積登攀下降高度 1269m
■登攀所要時間
大倉 発 7:10
塔ノ岳 着 9:35
(所要時間) 2時間25分(2.42h)
登攀速度 1269m/2.42h=524.4m/h
■下降所要時間
塔ノ岳 発 10:05
大倉 着 12:27
(所要時間) 2時間16分(2.h)
下降速度 1269m/2.27h=559m/h
(おわり)
「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f08f43c783b8530568a93c6efddc5706
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/0d9beb31ed433b3f1577b2eff108e154
常連さん、皆お揃いでした。
FHさん、どうもありがとうございます。
また、お会い出来るのを楽しみにしてます!
軽快なウッズさんをはじめ,沢山のご常連にお会いできて楽しかったです.
どうも有り難うございました.