中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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丹沢:塔ノ岳(大倉尾根)(今年45回目)

2009年11月24日 06時51分36秒 | 丹沢の山旅
                       <モミジ坂の紅葉>

         丹沢:塔ノ岳(大倉尾根)(今年45回目)
               (単独山行)
         2009年11月23日(月・勤労感謝の日)

■やっと塔ノ岳へ出掛ける気になった
 前回,塔ノ岳(大倉尾根)を往復したのは,およそ8週間前の10月4日(日)のことである.
 その後,日光道中二十一宿,中山道六十九宿,浅間山登頂など,結構,多忙な毎日ではあった.しかし,一番私を落胆させ苦しめたのは,10月18日(日)から約1週間続いた急性胃炎と,その後,さらに1週間続いたヘリコバクターピロリ菌除菌治療による激しい下痢である.この僅か2週間の間に,私の体重は66キログラムから61キログラムまで,5キログラムも減少してしまった.
 この一連の騒動を通じて,平素,ほとんど病気をしたことのない人間ほど,一寸した体調不良でも,気力が大きく減退してしまう意気地なしだということに気がつく.もっと,精神的に強くならなければ駄目だと大いに反省する.
 こんな毎日を過ごしている内に,私は早く塔ノ岳詣でを再開したいと思い続けていた.しかし,そうは言っても,“今日は天気が悪そうだ”,“今朝は朝寝坊をしてしまった”・・・等々,いろいろな理由を付けて,塔ノ岳詣でを一日延ばしにしてきた.
 ところが,これもまた妙なもので,一日延ばしを数回している内に,今朝になって,突然,どうしても登るぞという気持ちが沸々としてくる.私は,急遽,身支度を整えて,早朝5時10分に家を出発する.

■果たして山頂まで登れるかな
 大船から東海道本線小田原経由で,小田急渋沢に出る.車窓から丹沢山塊を眺めると,山麓までビッシリと雲がたれ込めている.天気予報では9時頃から晴れることになっているが,雨の登山になるかもしれないなと覚悟を決める.
 渋沢発一番バスには,曇天にもかかわらず,かなり沢山の登山客が乗り込んでくる.カメラマンのMさん,三角髭のTさんの顔も見える.
 大倉バス停で,カメラマンのMさんから,
 「何時現れるかなと思っていましたよ・・」
と声を掛けられる.
 身支度を整えてから,Mさんに,
 「・・・病み上がりですから,山頂まで3時間で登れれば良いなと思っています・・・」
と声を掛ける.そして,7時05分,大倉から歩き出す.
 つい明け方まで降っていた雨のために,路面はグズグスに濡れている.
 正直なところ,前回の登頂から,すでに8週間ものブランクがあるので,果たして山頂までたどり着けるかどうか,とても不安である.今回は堀山の家辺りで引き返しても構わないし,仮に山頂まで登れたとしても,3時間30分程度の所要時間で登れたら満足と思っている.

■そろそろ紅葉が見頃なモミジ坂

 歩き出してみると,気のせいかどうも足元が覚束ない感じがする.
 それもその筈,このところ5キログラムも体重が減っている.仮に体脂肪率が20パーセントとすれば,脂肪以外が80パーセント.5kg×0.8=4.0kgが脂肪以外で減少したことになる.素人だから良く分からないが,多分,その大半が筋肉だろう.4.0キログラムに近い筋肉が減ったのでは,歩きに影響が出るのも,やむを得ないなと達観する.
 7時43分に見晴茶屋を通過する.一本松周辺のモミジ坂の紅葉はそろそろ見頃を迎えている.これから暫くの間は紅葉が楽しめそうである.




■駒止茶屋まで1時間07分
 慎重に,慎重に登り続け,歩き出してから1時間07分後に駒止茶屋に到着する.もし,体調が良ければ,秋深まる時期には,1時間程度で楽に登れるはずだが,今日は7分も超過している.今の私の体調を考慮すれば,やむを得ない.
 堀山の家から花立山荘までの急坂は,病み上がりの私にはさすがにきつい.無理をしないように登攀速度を落として登り続ける.その結果,堀山の家から花立山荘まで,実に43分もの時間を要した.
 しかし,登山を開始する前には,堀山の家辺りで引き返しても良いなと思っていたのに比較すれば,上出来である.

                <富士山が見えるような見えないような>


                     <今日の萱場平>

■漸く塔ノ岳山頂に到着
 結局,途中で1回も休憩を取らずに,先へ進むが,金冷シを過ぎた辺りから,シャリバテのような気分になり,ますます登攀速度が遅くなってしまう.喘ぐように登りつづけて,9時46分,漸く塔ノ岳山頂に到着する.
 大倉を歩き出してから,実に2時間41分も掛かっている.私にとって最悪の記録になった.とはいえ,病み上がりなのに,大倉から塔ノ岳山頂まで,1回も休憩を取らずに,1ピッチで登れたのは予想外のことである.
 山頂から眺望は,雲が多くて,いまひとつ,肝心の富士山も雲の中である.

                    <山頂からの眺望>

■尊仏山荘
 折から連休とあって,尊仏山荘では,4人の小屋番が全員揃い踏みをしている.私が山荘に顔を出すと,異口同音に,
 「もう,(身体は)良いんですか・・?」
と私に声を掛けてくる.
 私が急性胃炎に罹ったことを,小屋番全員が知っているのには驚いた.
 いつものように,300円也のお茶を所望する.お茶を飲みながら.食事をしていると,カメラマンのMさんが到着する.
 小屋番のOさんが番台に現れる.
 Oさんにお願いして,ミー君を呼んで貰う.すぐに,ミー君が,ノッソリと現れる.この「ノッソリ」がミー君の堪らない魅力である.私は,ミー君の写真を数枚撮る.これで私は満足である.
 小屋番の一人が,
 「・・Oさんは,こいつの手下ですよ・・・」
と冗談を言う.
 Oさんによると,今月27日のテレビ「アニマルプラネット」で,ミー君が登場するとのことである.
 塔ノ岳山頂の気温は+8.0℃.この時期にしては,かなり暖かい.
   
                         <今日のミー君>

■ゆっくりと下山
 私は,13時10分のバスに乗りたいので,10時27分に尊仏山荘から下山を開始する.
 怪我をしたら万事休す.この所,安全のために,下りにはストックを使うようにしている.特に花立山荘からの長い階段,駒止茶屋付近の急な階段,見晴茶屋手前の階段の3カ所は特に要注意である.下山もゆっくりと歩いて,12時42分にバス停大倉に到着する.
 果たして山頂までたどり着けるかという不安は,見事に解消されただけでなく,何とか1ピッチで登ることができた.これは,大きな自信につながった.

[ラップタイム]

 7:05  大倉歩き出し
 7:27  観音茶屋
 7:43  見晴茶屋
 8:12  駒止茶屋
 8:30  堀山の家
 9:13  花立山荘
 9:29  金冷シ
 9:46  塔ノ岳山頂 着
========================================
10:27  塔ノ岳山頂 発(+8.0℃)
10:36  金冷シ
10:51  花立山荘
11:27  堀山の家
11:43  駒止茶屋
12:09  見晴茶屋
12:29  観音茶屋
12:42  大倉 着

[山行記録]

■水平距離
 
        7.0km

■累積登攀下降高度    1250m

■登攀所要時間

  大倉  発       7:05
  塔ノ岳 着       9:46
 (所要時間)  2時間41分(2.68h)
 登攀速度   1250m/2.68h=466.4m/h

■下降所要時間

  塔ノ岳 発      10:27
  大倉  着      12:42
 (所要時間)  2時間15分(2.25h)
 下降速度   1250m/2.25h=555.6m/h
                              (おわり)

[加除修正]

2009/12/6 転換ミス,行換えミスを訂正

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/bd08bab78a7cd74636920e1e08ed4cdb
「丹沢の山旅」の次回の記事
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2 コメント

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おめでとうございます (Kiyoma)
2009-11-30 20:13:54
さすが花岡さん。復帰早々3時間を大きく切る登攀時間、すごいですね。私は、仕事に追われているうちに、心臓に問題を抱えてしまった様です。お許しが出るか否か、12月17日が楽しみです。心肺機能が低下せぬよう、色々工夫しようと考えています。
返信する
コメントありがとうございました (FH)
2009-12-01 21:33:35
Kiyomaさん

コメント有り難うございました.
心臓のこと,心配ですね.お互いに無理をせずに,登山を楽しみましょう.
また,丹沢でお目に掛かれるのを楽しみにしています.
ご自愛のほど祈念しています.
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