中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ツールドモンブラン(13);2日目(1);プーのコル

2011年09月06日 07時12分29秒 | フランス・スイス・イタリア;ツールドモンブラン

                 <小さな峠から伸びやかな散策路が続く>

      ツールドモンブラン(13);2日目(1);プーのコル
             (アルパインツアー)
         011年7月16日(土)~24日(日)

第4日目;2011年7月19日(月)(トレッキング2日目)

<第2日目の地図>





<朝食が一寸残念な朝>

■混雑するトイレ
 夜中に2~3回目,覚めたが,まあ,まあ,よく眠れたので,今日は体調も良さそうである.
 5時頃,トイレに行くが,この小屋には,トイレが3個しかないので,何時覗いても混雑している.仕方がないので,いやいやながらもトイレの列に並ぶ.
 トイレに時間が取られたので,すっかり目が覚めてしまうが,まだ時間が早いので,暫くの間は,ベッドに横になって過ごす.
 6時起床.部屋の窓から外を眺める.スッキリと晴れているわけではないが,眼下に広々とした山裾が広がっている.

■質素な朝食
 6時23分,朝食.
 朝食は,あきれるほど簡素.
 黒くて固いパンに,イチゴジャムを塗りつけて,コーヒーを飲みながら,ボソボソと食べる.唯一の慰めは,1杯のオレンジジュースだけ.
 私はボソボソと朝食を食べながら,中学1年(2年かな?)のとき,,
 「英国の朝食はブレッドンバター(Bread and Butter)だよ・・・」
と一度も外国へ行ったことのない英語の臨時教師から教わったことを思い出す.
 余談だが,私が旧制中学校1年の夏に大東亜戦争(第二次世界大戦と言った方が良いかな)が終わった.英語は敵性外国語なので,もちろん学校では教えていなかった.敗戦後,俄に英語,ということになったのだろう.わら草履を履いた農家の方が俄教師になって,私たちに英語を教えた.もちろん発音はメチャクチャ.カタカタのルビを見ながら,全く日本語と同じ発音をしていた(私には,そんなメチャメチャ発音が後現在も残っているから困ったものだ).
 まあ,こんなことを思い出してニヤニヤする.そして,グルメとミシュランの国,フランスで,オレは飯を食べているんだぞと認識しながら,
ボソボソとパンを食べる.
 話を元に戻す.
 ボソボソ食事はちょっと残念だが,ただ一つ良いことがある.それは,水だけが大変美味しいということだ.
 これまで,この山行記録で書き忘れていたが,ツールドモンブランで宿泊したすべてのホテル,山小屋の水道水や湧き水は,すべて飲むことができるだけでなく,味も最高である.どこへ行っても飲料水を確保する心配がないのが,何と言っても最高.
 ガイドのクリストファが,
 「シャモニーでもペットボトルに入れた水,売ってるけど,そんな水よりシャモニーの水道水の方が美味しいよ・・」
と言っていた.

<質素な朝食>

■朝日を浴びる白い山
 朝食を終えて,7時10分,私たちはボンノム小屋の前に集合する.
 小屋の前に立つと,深く切り込んだ谷の向こうに,朝日を浴びて輝く真っ白な山が聳えている.実に広大で美しい風景である.何人かの方々が,この山を背景にして,記念写真を撮っている.


<プーのコルを目指して>

■ボンノム小屋を出発
 今日の行程は,ボンノム小屋からフーのコル(Col des Fours;標高2665m)を越えて,エリザベッタ小屋(Ref Elisabetta;標高2180m)までのロングコースである.推定歩行時間は約8時間とのことである.

<ボンノム小屋を出発>

■往路を小さな峠まで引き返す
 私は山の学校で,歩き出しと歩き終わりには,必ずストレッチをしなさいと言われているので,ストレッチをするのが癖になっている,今回はトレッキングだからかも知れないが,ストレッチなしでいきなり歩き出す.これには,いささか抵抗感があるので,最低限の1人ストレッチを済ませる.
 7時20分,ガイドのクリストファを先頭に,いよいよ出発.まずはプーのコルを目指す.
 まずは,昨日の往路を小さな峠まで登り返す.なだらかで見晴らしの良い登り坂である.朝の空気がヒンヤリと冷たい.
 7時28分,小さな峠に到着する.

<振り返ると眼下にボンノム小屋が見える>

■送電線鉄塔を通過
 小さな峠で,昨日歩いてきた道を左に見ながら,北北東の方向へ向かう.高原の中の穏やかな道が続く.
 7時43分,送電線鉄塔の脇を通過する.地図で確かめると,標高2490メートルの地点である.先ほどの小さな峠とプーのコルの丁度中間点である.
 鉄塔は,地図上の位置確認に大変有効である.
 暫くの間,岩稜と礫が広がる登り坂が続く.しかし,登山道は良く整備されていて歩きやすい.


■伸びやかで緩い登り坂が続く
 進行方向左手(西側)には,浅い谷間が続いている.私たちはこの浅い谷間の左岸(東側)を登り続けている.夕やかな登り坂が続く.
 私は一行から少し離れたビリを歩いている.

<心地よい散策路が続く>

■大きな雪渓
 上りの傾斜がややきつくなる.少し登山らしい雰囲気になってくる,やがて,前方に稜線が見え始める.地図で確かめると,この稜線は,昨日,ボンノムのコルに向かって登っていたときに,終始,進行方向左手(東側)に見えていたテレノアドフォア(読み方曖昧;Tele Nord Fours,標高2756m)の尾根の続きだと分かる.
 この尾根の進行方向右手には,かなり大量の残雪が見えている.

<雪渓が残るフーのコル>

■素晴らしい眺望;フーのコル
 8時04分,私たちは,この尾根に到着する.ここがフーのコルである.
 ここで,私は昨日からFouesのことをフォアと表記していたのが,正しくは“フー”と読むことに気がつく.フランス語は実に難しいなと実感する.
 ここで10分ほど休憩.
 フーのコルからの眺望は雄大である.
 前方(北の方向)には,雪を抱いた尖鋒が屹立している.私は瞬間的に,ここは絵になるなと思う.そこで,大急ぎでこの山の印象をスケッチする.
 これからコルを下る方向を見ると,全体が大きなカールのなっていることが分かる.

<フーのコル;素晴らしい風景を眺めながら休憩>

                           (つづく)

「ツールドモンブラン」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/91b38642c7e9f907b06d55074db6267e
「ツールドモンブラン」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/7173b361e39d25e350bcb46fca63f2e9
「ツールドモンブラン」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4a4c5fb759853b8b140c4d3944095d8c

       *********************

[編集後記]

2011年9月6日(火)
 晴

 4時起床.真っ暗.
 ごそごそとパソコンをいじり出す.やがて,5時を大分廻った頃,明るくなる.
 台風一過.まだ雲が少し残っているが,太陽がギラギラと輝き出す.今日は絶好の塔ノ岳日和である.
 ただ,残念というか,嬉しいというか,今日は五十三次洛遊会の仲間8名で,初秋の鎌倉をブラブラと歩く予定である.
 同じ釜の飯を食べながら,東海道五十三次を完全に歩ききった仲間の集まりである.それだけに結束も固いし,会えば嬉しい.
 これから,集合場所の大船駅へ向かう.楽しい一日が始まる.
 今日は愚痴ではなかったかな?
                                  (愚痴おわり)
 


  





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