<Le MONCHUのテーブルマット>
ツールドモンブラン(35);エピローグは新たなプロローグ(最終回)
(アルパインツアー)
2011年7月16日(土)~24日(日)
2011年10月31日
<エピローグ>
念願のツールドモンブランの旅は,こうして終わった.8月2日から,この旅の記録をブログに掲載してきたが,今回でやっと最終回を迎える.なんと,まる2ヶ月に及ぶ期間,ツールドモンブランの記事を書き続けてきたことになる.
書き留めてきた記事を,裏表刷りでプリントアウトしてきたが,これまでの記事は,かなり厚いバインダーでないと収まらないほどの量になっている.
数年前に,山仲間とモンブラン山に登頂したことがある.そのときに,山麓を走る心地よさそうなトレッキングルートを眺めた.ガイドが,
「あれがツールドモンブランのトレッキングルートだよ・・・」
と私に教えてくれた.
それ以来,やがて年を取って,高山のピークハントが困難になったら,旅の締めくくりとして,最後に,このツールドモンブランをトレッキングしようと心に決めていた.
あれから幾星霜.
時は流れて,私もずいぶんと老いぼれた.その証拠に10年前の山行記録を眺めると,極めて頻繁に北,南アルプスをはじめ,各地の山へ出掛けている.何時の間にか,随分と出不精になっているなと実感する.
そんなことから,昨年頃から,そろそろツールドモンブラントレッキングに出掛けようかと思い続けてきた.とはいえ,このトレッキングに参加するには,かなりの出費もあるし,それに海外の旅となると,どうしても億劫になってしまう.
グズグスしている内に,月日はどんどんと過ぎ去る.
そして,もう申し込み期限をとっくに過ぎてから,私は主催旅行者のアルパインツアーに,駆け込むように申し込んだ.幸いなことに滑り込みが認められ,参加した次第である.
トレッキングはピークハントとは違って,登るという点では,正直なところ,少々,物足りなかった.とはいえ,トレッキングの途中で素晴らしい風景を堪能することができたのが何よりの幸いであった.
帰国後,旅の途中で記録したメモを頼りに,まずは1枚の水彩画を纏めて,秋に開催された神奈川美術協会会員展に出品した.残念ながら,肝心の絵は余り出来が良くなかったが,それでも私は満足である.
今回の旅で,書き残したメモや雑なスケッチが沢山ある.これらの資料を元にして,これから沢山の絵に仕立て上げることができるからである.
<LE Monchuのテーブルマット;モンブラン山が見える>
<新たな旅へのプロローグ>
先日,丹沢の塔ノ岳を往復した.そのとき山の知人から,
「FHさんは・・・何歳になるまで登山するんですか・・?」
と聞かれて,愕然とする.
実際の所,何時まで登るなど考えたことがなかったからである.
言われてみれば,いくら,今,元気でも,何時何があってもおかしくない年齢である.ふいにお迎えが来たら,もう出掛けなければならない年齢である.
とはいえ,それが何時になるかは,神仏のみぞ知るであり,当の本人には分からない.ここが面白くもあり,不思議でもある.自分の身体のことが一番分かっていないのが自分だというパラドックスが面白く不気味でもある.
来年も恙なく平凡な日々を送っていると仮定して,来年はどこを旅しようかと,もう心を弾ましている.
まさに,ひとつの旅のエピローグは,新たな旅のプロローグでもある.
<Le Monchuのテーブルマット>
(完)
「ツールドモンブラン」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/bdb4f2481bebc919f513ddcf37238057
「ツールドモンブラン」の最初の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ec1fcd661114b43a7285e8e4e199c432
「ツールドモンブラン」の目次
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4a4c5fb759853b8b140c4d3944095d8c
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[編集後記]
2011年11月1日(火) 晴
今日から11月.年賀ハガキが今日から発売開始である.つい先日まで暑くて,暑くて,参っていたのに,もう年末もすぐそこまで来てしまった.
紅葉前線が,だんだんと低いところまで下がってきている.余りに呆気なく過ぎ去っていく毎日を見送っていると,しんみりともの悲しくなってくる.
だだ今,朝,6時を少し廻ったところ.我が家2階の自室から東の空を眺めると,空があかね色に輝いている.そして,見る見る内に明るさを増している.
今日は,ヤボ用もあって生まれ故郷の信州小諸に向かうことになっている.
ヤボ用はすぐ終わるはずである.そしたら,小諸市内と,懐古園を一回りして,園内の紅葉や千曲川の眺めを堪能しようかと思っている.
そして,明日.
私は,故郷在住の弟や姪と一緒に,浅間山に登る予定である.
湯の平の紅葉はもう終わりになり,すっかり冬景色になっているだろう.葉が落ちて見通しが良くなった唐松林で,運が良ければカモシカに会えるかも知れない.
そうだ!
時間を何とか都合して,上田にも行ってみたい.旧制中学から新制高校に変わった戦後の混乱期に6年間も通い続けた母校や,上田城址公園の紅葉も是非みたい.でも,そんな時間はとても撮れそうもないな.残念.
・・・・という訳で,明日のブログ記事は,お休みになるかも知れない.
(愚痴おわり)