中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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山仲間と鹿に出会った丹沢塔ノ岳

2007年02月09日 07時32分52秒 | 丹沢の山旅
            偶然,山仲間や鹿と出会う
            丹沢:塔ノ岳(大倉尾根)
              (単独山行)
            2007年2月6日(火)


 一昨日(2月4日),flower-hillは塔ノ岳へ登ったばかりである。でも,今日(2月6日),またもや塔ノ岳へのぼりたくなった。この頃は,とにかく暖かくて気持ちがよい日が続いている。こんな気持ちがよい日は,どうしても家にジッとしていられない。
 何時もの通り,4時頃,起床する。メール,ブログなどに一通り目を通す。薄暗い台所をゴトゴトと探して,勝手に朝食を摂り,登山計画書をテーブルの上にそっと置いて家を出発する。今日は,今年になって8回目,2月になって2回目の塔ノ岳詣でである。
 何時もの経路,何時もの電車で,小田急線渋沢駅に7時06分に到着する。大倉行のバスは,平日にしては沢山の登山客で混雑している。ほぼ満席である。
 乗客の中に顔見知りの男性が座っているのに気が付く。この方は,多分,60歳代後半から70歳前半位だろうか,長身でどこかノンビリとした雰囲気の方である。ところが,登り坂に滅法強い。何時も私より10分ほど早く大倉バス停を歩き出す。後から出発する私は,観音茶屋から見晴茶屋手前辺りで,一旦,この紳士を追い越す。途中,堀山の家を通過する頃には,後を振り返っても,全く姿が見えないほど距離が空く。ところが,花立山荘を過ぎる頃には,ヒタヒタと追いついてきて,金冷し付近で追い抜かれてしまう。そして,私が頂上直下の木製の階段を登りきる頃には,もうこの紳士は下山を開始する。
 この紳士が山頂に留まるのは,ほんの15秒程度である。何時も山頂から富士山に向かって一礼して,すぐに下山を開始する。
 私が,何時もの通り,花立山荘辺りで追い抜かれるときに,
 「どうぞお先に・・・・また何時ものパターンになりましたね」
と挨拶する。すると,
 「私は何時もユックリ低速で歩いていますよ・・・・途中でお待ちにならなくても良いですよ」
と冗談を言う。
 「私は塔ノ岳往復を,5時間でしようと思っているだけです」
とのことである。
 山頂から帰りしなに,
 「では,また元気でお会いしましょう・・・」
とワンパターンの挨拶を交わしている。
 たった,これだけのことだが,この紳士に会うと,私の心も,何だか爽やかになる。そして,私もこの紳士のような歩調で是非登りたいものだと思っている。
 私はこの紳士の真似をして,堀山の家付近までユックリ歩いてみたことがある。しかし,それまでに遅れた分だけ,結局,所要時間が延びるだけであった。とはいえ,私もそんなに遅い速度で急坂を登っているわけではない。スント(SUUNTO)の高度計で,登攀速度を計測してみると,毎時650~750メートル程度の速度で登っている。これ以上の速度を出すのは,今の私には到底無理である。
 今日は歩き始めると,すぐに体調が本調子でないことが分かる。風邪の残りだろうか,鼻がグズグズして,鼻水が絶えず流れ出す。ときどきクシャミもでる。垂れ落ちる鼻水をそのままにして,登り続ける。風邪の残りなら良いが,もし何かのアレルギーだと困ったなと思いながら,マイペースで登る。
 戸沢分岐辺りから上の登山道は,季節外れの暖かさから霜柱がグチャグチャに溶けだしている。それでも金冷しを過ぎると日陰に凍結した残雪があって滑りやすい。
 10時03分に塔ノ岳山頂に到着する。今日の登頂所要時間は,2時間25分とかなり悪いタイムである。山頂は風もなく暖かである。数名の登山者が風景を楽しみながら食事をしている。私も周辺の風景をカメラに撮る行事をしてから尊仏山荘に入る。外気は+5.7℃もあり暖かい。尊仏山荘の入口付近で大きな鹿が1匹,ぼんやりと立っている。

        <塔ノ岳山頂からの眺望>

        <尊仏山荘前の大きな鹿>
 山荘の中には,先客が3人居る。例の看板ネコ,ミー君がお客を出迎えている。
 また例によって,300円也のお茶を注文する。季節外れの暑さのために,何時もより汗をかいてしまった。そして,妙な具合の疲労感を感じる。私は何時もよりも,尊仏山荘で,長い時間,休憩を取る。

           <今日のミー君>
 10時30分に尊仏山荘を出発して下山を開始する。つい先ほど苦労して登った階段を,今度は達成感を味わいながら下る。この気分が何ともいえないほど素晴らしいので,ついつい何回も登ることになる。今日は大倉発12時52分のバスに間に合うように下山しようと思う。十分に時間があるので,ユックリと辺りの景色を楽しみながら下り続ける。沢山の登山客とすれ違う。同じバスに乗り合わせて見覚えのある顔も幾つかある。
 10時40分,花立山荘手前まで下山する。そのとき,見慣れた人が登ってくるのに気が付く。湘南カラビナ隊の晴大明神である。
 「たまたま今日だけ予定が空いたんで登ってきましたよ・・・冬の間,少し歩き不足なので,登ってきましたよ・・・」
 私は,折角花立山荘まで下ってきたところだったが,ここで山仲間にあったのも百年目,晴大明神と一緒に,もう一度塔ノ岳山頂を目指すことにした。
 本音は,折角,ここまで下山したのだから,そのまま続けて下山したかったが,平素お世話になっている方と,幸運にも出会ったのだから,お付き合いしない訳にはいかないなと,自分を諭す。
 先ほど一人で登ったときよりも,すこしゆっくりのペースで,11時15分にもう一度金冷しを通過する。そして,11時21分に,もう一度,塔ノ岳山頂に到着する。
 また尊仏山荘に入る。先ほどよりも沢山の登山客が屯している。私は小屋番に,
 「途中で登山仲間に会いましたので,また登って来ちゃいました・・・」
と半ば照れながら挨拶する。今度は400円也のコーヒーを注文する。

          <尊仏山荘の美味しいコーヒー>

 11時52分に,もう一度,尊仏山荘から下山を開始する。
 晴大明神の素晴らしい速度に引きずられて,急ピッチで下山し続ける。この速度では,私は到底最後まで付いていけない。無理したら危険だなと思う。私は,途中で,
 「もう少し,ユックリ下山しましょう・・」
と晴大明神に申し入れる.
 先ほど金冷しまで12分掛けて下りたが,今回は晴大明神のテンポで,わずか10分で金冷しを通過する。また,私は,
 「もう少し,ユックリ降りましょう・・」
という.
 しかし,その後,ますます速度が増して,12時11分に花立山荘を通過する。ますます好調で下り続け,12時23分に戸沢分岐を通過する。しかし,余りに急速度での下山は足に来る。12時30分頃,標高1010メートル付近で5分ほど,さらに,堀山の家で5分ほど休憩を取る。
 その後,下りの速度を緩めて,13時49分に大倉バス停に到着する。バスと小田急を乗り継いで,14時41分に小田原駅へ到着する。
 ホームで15時00分発の特別快速高崎行を待っていると,晴大明神が,
 「向かい側のホームに,弟が居る・・・・ちょっと会ってきます・・・」
と言い出す。ややあって晴大明神が戻ってくる。
 「弟が花見に行くと言っているんで,一緒に花見に行きます・・・」
 今日は,いろいろな方に偶然であって,結局は1人で帰宅した。

[山行記録]

■ラップタイム
 7:38  大倉バス停歩き出し
  ↓
 7:57  観音茶屋
  ↓
 8:12  見晴茶屋
  ↓
 8:39  駒止茶屋
  ↓
 8:55  堀山の家
  ↓
 9:33  花立山荘
  ↓
10:03  塔ノ岳山頂着
10:30   〃   発
  ↓
10:54  花立山荘
  ↓    (登り返し)
11:21  塔ノ岳山頂着
11:51   〃   発
  ↓
13:49  大倉バス停着

■登攀・下降高度   1,201m
■登攀所要時間    2時間25分(2.42h)
 登攀速度   1201m/1.42h=496.3m/h
■下降所要時間    2時間37分(2.62h)
 下降速度   1201m/2.62h=458.4m/h
                        (以上)


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