中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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台風の爪痕;沢山の倒木に驚きながら登る丹沢;塔ノ岳(今年47回目)

2013年10月20日 19時39分10秒 | 丹沢の山旅

                         <花立山付近から紅葉の丹沢山塊を望む>

  台風の爪痕;沢山の倒木に驚きながら登る丹沢;塔ノ岳(今年47回目)
         (上り単独・下り常連に同行)
      2013年11月19日(土) 曇一時小雨一時晴

今日は天気が良くないな
 つい1週間前の10月12日(土)は,季節外れの蒸し暑い天気に閉口しながら塔ノ岳を往復した.あれから,まだ1週間しか経っていないのに,今日は寝床から這い出るのが億劫になるほどの寒さである.こう目まぐるしく暑くなったり寒くなったりしたら,とても躰が付いて行けないのではないかと心配になる.
 今日は断固塔ノ岳へ出かけるぞと自分に言い聞かせて,4時頃,山行き専用の戦闘服を着用する.途端に気分がスッキリして,山へ登るぞという気持ちになるから不思議である.
 今日は土曜日.毎度,同じ様なことばかり書いているので気が引けるが,電車は休日ダイアである.したがって,小田原での“魔の2分間階段駆け乗換“はしなくてすむ.私は平日の階段2段跳び乗換の鬱憤を晴らすようなゆっくりした足取りで,JRから小田急線の電車に乗り換える.今日は.茅ヶ崎が乗車されるご常連のYDさんの姿が見えない.今日はどうやらお休みのようである.
 小田急電車が新松田に近付く頃,富士山と矢倉岳が重なる風景を写真に納めることにしている.でも,今日はご覧のように分厚い雲が湧いていて富士山は全く見えない.残念ながら今日一日は,辺りが何も見えない登山になりそうである.

<小田急電車の車窓から矢倉岳を眺める>

大倉から歩き出す
 渋沢発大倉行始発バスは,勿論立っている人も沢山居るが,この時期の休日にしては,珍しく空いている.どうやら,今日は臨時バスはなかったよ
うである.
 車内を見回すと,山岳マラソンのHさん,韋駄天のSTさん,TGさん,三角髭のTDさん,KIさん,ST夫妻など.
 バスは7時少し前に大倉に到着する.
 ちょうどその頃,ポツポツと小雨が降り出す.
 「雨か…途中で引き返そうかな」
と思いながら,7時05分に,大倉から歩き出す.
 私のすぐ後ろにKIさん,MTさん,TDさんなどご常連が居られる.
 バス停大倉から直ぐ近くにある柿の木がたわわに実っている.秋らしい風景に心が和む.

<バス停大倉付近の柿の木>

丹沢ウッズさんが追い越していく
 登山口から登山道に入る.
 その直後に,丹沢ウッズさんを先頭に,山岳マラソンの超人グループが私を追い抜いていく.追い抜きざまに,丹沢ウッズさんが,右手を少し上げて,
 “ヤッ…!”
という仕草の挨拶をしていく.
 今日も橋本まで駆け抜けるんだろうか.とにかく凄い.
 先ほどまで降っていた小雨が何時の間にか止んでいる.

<マラソングループが追い越していく>

ありゃ~っ! 倒木だ
 今週水曜日に吹き荒れた台風が,この辺りでも随分吹き荒れたようである.登山道に入って間もなく風に引きちぎられた倒木が登山道をふさぐように倒れている.これにはビックリである.
 足許は,風で引きちぎられた枝や葉が,まるで絨毯を敷き詰めたように落ちている.
 
<台風の爪痕>

倒れた大木が通せんぼ
 7時30分,観音茶屋を通過する.相変わらず私のすぐ後ろにご常連が居られる.私はときどき後ろを振り返りながら,ご常連との距離を一定に保ちながら登り続ける.
 台風で落ちた木の枝や葉は,登山道を登るにつれて,ますます多くなる.ついには倒れた大木が完全に登山道を“通せんぼ”している.
  
<ご常連が登る>                             <倒木が道をふさぐ>

■見晴階段
 雑事場ノ平に近付く.歩き出してから,これまで随分とゆっくりしたペースで歩いてきたので,何時もより大分時間が押した感じになる.私は登り坂に弱いので,急坂で後続のご常連に追い抜かれるに違いない.それならば,まだ平らな内に自分の経済速度で歩いておこうと思う.
 少し補足を早めて,9時22分に見晴山荘を通過する.
 見晴階段に差し掛かる所で,定点観測の写真を撮る.今日は土曜日にもかかわらず,階段を登っている登山者の後ろ姿が殆どない.
 これまで,随分とユックリ歩いてきたので,見晴階段は一寸ピッチを上げて登る.

<人影まばらな見晴階段>

堀山の尾根道の倒木
 8時03分に一本松を通過する.相変わらず私の前後には人影がない.
 駒止階段を何時もの銚子で登って,8時18分に駒止茶屋を通過する.バス停大倉からの所要時間は1時間13分.やっぱり,何時もより5~6分余計に時間が掛かっている.
 堀山の尾根道に差し掛かる.また,すぐに道路をふさぐ倒木がある.
 倒木を迂回して,後ろに回ると,男性がチェインそーを使って,倒木の除去作業をされている.この男性,どうやら堀山の家の方らしいが,作業中なので声を掛けないままそっと通過する.

<倒木を除去する男性>

幹が避けた大木哀れ
 堀山の尾根を更に進むと,何本もの大木が同じ方向に倒れている.随分と強い風が吹き荒れたんだろうなと想像しながら倒木の脇を通過する.
 倒木が哀れである.
 
<大木が倒れている>                            <取り除かれた倒木>

■初冠雪の富士山
 やがて富士山が良く見える場所に到着する.
 今日は,富士山は拝めないだろうと思っていたが,意外にも雲が高く,富士山の山麓が見えている.どうやら6~7合目ぐらいまで雪が降ったらしく真っ白になっている.多分,昨日から今朝に掛けて雪が降ったらしい.
 いよいよ冬間近である.
 富士山の写真を撮っていると,韋駄天のTGさんが,私に追い付く.
 「トイレに行っている間に,2番バスの人達と一緒になっちゃいましたよ…」
とのこと.
 TGさんはとっくに先を歩いているとばかり思って居たので,ちょっとビックリする.
 この辺りから堀山の家の手前までは下り坂なので,TGさんにお断りして,先に行かせてもらう.

<初冠雪の富士山>

■萱場平
 8時32分,堀山の家に到着する.まだ時間が早いので,堀山の家は開店していない.
 小草平からも富士山が良く見えている.ここでも富士山の写真を撮るが,その間に,また,TGさんに追い付かれる.TGさんと一緒に登るのは不可能なので,
 「どうぞお先に…」
 堀山の家から花立山荘まで,今日は38~40分程度の時間を掛けて登ろうと思う.急坂を登ッテ居る間に,TGさんの後ろ姿が徐々に小さくなっていく.
 8時54分,萱場平を通過する.勿論,もうTGさんの後ろ姿は全く見えない.木道の間で勢いよく繁茂していたアザミは,花も千切られてしまい,哀れな姿に変わっている. 

<萱場平>

■花立山荘
 9時15分,花立山荘を通過する.辺りには人影はなく静まり返っている.さきほどより富士山が山頂付近まで良く見えるようになっている.
 少し草臥れたベンチの風情と富士山の取り合わせを絵にすれば結構面白いかもしれない.
 補足が遅かったのか,堀山の家からここまで43分も掛けてしまった.また,大倉からの所要時間は,2時間10分.出だしがゆっくりだったので,まあ,こんな所かなと自己評価.欲を言えば,2時間丁度位で登りたいなと思う.

<花立山荘>

花立山からの眺望
 つづいて花立山山頂を目指す.
 この辺りは花立山の山頂が見えているのに,登っていても,なかなか埒があかないので焦れったい所である.
 花立山荘から10分足らずで花立山山頂に到着する.山頂付近で韋駄天のSTさんとすれ違う.
 少し紅葉が始まった鍋割山稜の先に富士山が良く見えている.

<花立山山頂付近から富士山を望む>

南アルプスが見える
 今日は上空が曇り空ながら,視界が開けている.富士山だけでなく,珍しく南アルプスまで良く見えている.南アルプスの山にも雪が降ったらしい.
 私は,ここで,ちょっとの間,写真タイムを取る.
 丁度そのとき,下山してくる男性が,
 「南アルプスにも雪が降りましたね…」
と話しかけてくる.
 暫く雑談.


<花立山からの眺望>

塔ノ岳山頂
 9時29分,金冷シを通過する.寒くなる.
 金冷シから先は成り行き任せで,適当に登り続ける.
 9時45分,ようやく塔ノ岳山頂に到着する.気温6℃.寒い.大倉からの所要時間は2時間40分.遅い! 花立山荘からの所要時間は,丁度30分,金冷シからは16分である.
 山頂からの富士山は,旨い具合に雲が掛かっていて,何とも言えない素晴らしさである.これはもう写真に撮るしかない.
 山頂で顔見知りのご常連とバッタリ.また雑談.

<塔ノ岳山頂からの富士山>

■尊仏山荘
 尊仏山荘に向かう.山荘入口でTGさんとすれ違う.
 山荘に入る.小屋番はW林さんとW田さんのお二人.先客は男性1人.恒例の300円也のお茶を所望する.
 先客の男性の脇に座って,お茶を飲みながら雑談.
 「たびたび,(塔ノ岳に)登られるんですか?」
と聞かれる.
 「ええ,まあ,…週に1~2回ぐらい…」
と答える.
 「エェ~っ! 週に1回ですか! そんなに登られるんですか!」
と驚く.これには返って私の方が驚く.私の周りには,ほぼ毎日登られる人も居るし,週に2~3回登る人も沢山居られる.
 その内にポツポツと登山客が山荘に入ってくる.その中の女性登山客が,
 「ネコは居ないんですか…」
とW田さんに聞く.
 「ネ・ネコですか.多分,隣の小屋の2階辺りで昼寝しているんだと思いますよ…あの窓からこちらを見ていることが多いんですが…」
 10時を少し廻った頃,KIさん,MTさん,それに2本後のバスで来られたTTさんが一緒に小屋に入ってくる.

<尊仏山荘>

紅葉を楽しみながら下山開始
 尊仏山荘で小一時間長居をしてから,10時40分に尊仏山荘を出発する.ちょっとの間に山頂には沢山の登山客が屯している.ご常連のST夫妻も山頂で休憩を取っている.
 私は,MTさん,TTさん,Hさんと一緒の下山を開始する.
 次々に登ってくる登山者とすれ違いながら,下山し続ける.登っているときには眼に入らなかったが,金冷シから馬の背辺りからの紅葉の眺めが結構良くなっている.時々立ち止まって,紅葉の写真を撮る.

<紅葉の間から鍋割山稜を望む>

可愛い花が一杯咲いている
 11時12分,花立山荘を通過する.
 後7分坂(花立階段)を過ぎて,ガレ場に入る.岩角に可憐な花が沢山咲いている.私は柄にもなく,花の写真を何枚も撮る.

<花に癒される>

堀山の家でコーヒーブレーク
 11時45分,堀山の家に到着する.私たちより先に下山を開始したKIさんが居られる.
 成り行きで私たちも堀山の家に立ち寄る.先客はKI三の他にTDさん.私は例によって300円也のコーヒーを所望する.一口飲んで,思わず,
 “おいしい~っ…!”
 だからコーヒーは止められない.
 薪ストーブを囲んで,ご常連と雑談.
 今,流行の「おもてなし」が話題になる.正直な所,私は「おもてなし」から「表無し」を連想する.つまり,
   表無し=裏有り
ではないか.
 表面は「おもてなし」に見えても,その裏に商魂が渦巻いているんなら「裏有り」である.本当の「おもてなし」は,同時に「裏無し」でなければならない.つまり「無」から出た「おもてなし」でなければ,どうも“うさんくさい”おもてなしである.
 でも,こんなこと書くのもめんどくさい…だからこれ以上ゴタグタ書くのは止めよう.

<堀山の家の美味しいコーヒー>

堀山の家の掲示板
 12時10分,堀山の家を出発する.
 堀山の家の掲示板に,先週,掲示をお願いした神奈美展開催のハガキが張ってあるのを確認する.有り難いことである.蛇足ながら今度の水曜日に沢山のご常連が展覧会場に来てくれるとのことである.率直に嬉しく有り難い.
 堀山の家の女主人が,玄関前で私たちの写真を撮る.多分,来週中頃に更新される堀山の家のHPに,この写真が掲載されるだろう.今から楽しみである.

<堀山の家の掲示板>

公園まつりで大倉は賑わっている
 これから登ってくる沢山の登山客とすれ違いながら,ご常連と一誌に,ノンビリした速度で下り続ける.
 標高が下がるにつれて,気温が上昇する.山麓に到着する頃には,少し暑いぐらいの気温になる.
 13時20分,無事,大倉に下山する.塔ノ岳山頂から大倉までの所要時間は,休憩時間を含めて2時間40分.奇しくも上り下りとも所要時間は同じになる.
 大倉は随分と賑やかである.今朝,ここに到着したときは気がつかなかったが,今日は秦野戸川公園まつりが開催されているようである.出店も立ち並んで随分と賑やかである.
 大倉13時40分発渋沢行のバスに乗車する.お祭りのためか,バスは多くの立ち席が出るほど混雑している.


<お祭りで賑わう大倉バス停付近>

下山してからも忙しい
 渋沢駅,小田原駅ともに電車の接続が良くて,15時過ぎに無事帰宅する.
 例によって,登山できていた衣類は直ぐに洗濯してしまう.そして,少し熱めの風呂を沸かして,ノンビリと浸かる,極楽,極楽である.
 その後が大変.
 まずは,明日(日曜日),神奈美展出品作品を搬入業者に委託する準備をしなければならない.今回の作品は水彩画40号.展示されている絵の中では小さい方だが,狭い家の中では結構扱いにくい.それに額が結構重くなるので,準備がシンドイ.
 その後,来月開催予定の甲州道中のガイド地図の作成作業を続ける.パソコンと睨めっこの作業なので,結構疲労が貯まる.こちらの作業は,是非とも月曜日までに済ませたいと思っているが,どうなることやら…
 ま,それはともかく,今日一日は良かった! 良かった!

<ラップタイム>

 7:05  大倉歩き出し
 7:30  観音茶屋
 7:22  見晴山荘
 8:10  駒止茶屋
 8:32  堀山の家
 9:15  花立山荘
 9:29  金冷シ
 9:45  塔ノ岳山頂着(6.0℃)
10:40      〃  発
11:00  金冷シ
11:12  花立山荘
11:45  堀山の家(12:10までコーヒーブレーク)
12:24  駒止茶屋
12:47  見晴山荘
12:59  観音茶屋
13:20  大倉着 

[山行記録]

■水平距離       7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談時間を含む)
  大倉   発      7:05
  塔ノ岳  着      9:45
  (所要時間)  2時間40 分(2.67h)
  水平歩行速度   7.0km/2.67h=2.62km/h
  登攀速度    1269m/2.67h=475.3m/h

■下降所要時間(休憩時間を含む)
  塔ノ岳  発      10:40
  大倉   着      13:20
  (所要時間)  2時間40分(2.67h)
  水平歩行速度     7.0km/2.67h=2.62km/h
  下降速度     1269m/2.67h=475.3m/h
                                     (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ef900df59cddbf25d96e9e9b9262c63b
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/6418e2c0815837dd53175ef78cec1f8d 



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