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アンナプルナ・ダウラギリ展望紀行(29)
関西空港にて
2001年4月 1日(日)(つづき)
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←これまで公開したアンナプルナ紀行(1)~(28)の記事
をご覧になる場合は左の『CATEGORY』欄から
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<いよいよ解散>
■関西空港で解散
私達を乗せた飛行機は,10時12分,無事,関西空港に到着する。 10時20分,シャトル1番線からシャトルに乗車する。2分ほどでシャトルを下車し,エスカレーターで地下へ向かう。
10時24分,簡単に入国校審査を終える。審査官が,
「おはようございます・・・」
と私に挨拶する。この挨拶を聞いて,何だかホッとした気分になる。
10時34分にバゲージクレイムを終える。ラッキーなことに,私の荷物が真っ先に出てくる。10時47分に全員の荷物が出てくる。
10時49分,全員,待合室に集合する。人数確認を終えてから,HAガイドが挨拶する。
「9日間,ご苦労様でした。天候が一寸悪い日がありましたが,無事,帰って参りました・・・」
10時51分に,解散となる。
■もう待つしかない
解散すると,大坂組の人達は,すぐに家路につく。ところが,私達羽田組は,夕方17時25分発ANA146便まで,延々7時間ほど待たなければならない。
羽田組は,とりあえず空港2階の国内線発券所に向かう。
HAガイドが,発券カウンターに行って,もっと速い飛行機に変更できないか調べる。ところが,どの羽田行もほぼ満席で,キャンセル待ちするしかない。そうなると,予定通り17時の羽田行きを待つしかない。
空港使用料1,000円也を,HAガイドに預けて,搭乗手続を済ませる。
HAガイドから,暫くの間,自由行動,16時00分に,再び,この場所に集まるように指示がある。
<夕方まで暇つぶし>
■長い自由時間
長い自由行動時間である。どう過ごしたらよいか名案はない。
参加者の1人が大坂市内観光に行こうかと言い出すが,関空から大阪市内までの往復時間が結構掛かるために,それも無理である。百名山級に登っているといっていた男性群3名は,どこかへ飲みに行ってしまう。
女性のTKさんは,
「空港ホテルのジャグジーへ行っています・・・」
と言い残して消える。後には仙人,横浜のYMさん,それに私の3人がポツネンと残される。
まずは身軽になりたい。11時31分,宅配便業者の窓口へ行き,大きな荷物を,自宅まで送る手配をする。
■まずは昼食
次いで,3人連れたって,空港のインフォーメーション窓口に出向いて,関空内の施設や設備を教えて貰う。そして,まずは高島屋のエアロプラザーに入ってみる。沢山の商店が店を並べる素晴らしい施設である。
12時10分,たまたま通りかかった弁当販売店,「俵屋」で美味しそうな弁当を見付ける。3人は,急遽,ここの弁当で昼食を摂ることにする。私はシャケ弁当(500円)と豚汁(150円)を購入する。弁当屋の近くのベンチに座って,弁当を食べる。
さすがに食道楽の大坂である。弁当は安い上に,とても美味しい。特にほくほくで粘り気のあるご飯を食べた瞬間,「ああ,日本に帰ってきたな」という感激が沸いてくる。
<俵屋の銀シャリ弁当>
■サービスの良いカフェテリア
12時40分,昼食を終えた3人は,ブラブラ散策しながらターミナルビルに戻る。まだ,とてつもなく時間がある。あちこち見て回るが,どうにも時間の潰しようがない。そこで,仕方なく,12時40分に,ターミナルビル3階の喫茶店「ロイヤルカフェテリア」に入る。沢山の客で店内は,そこそこ,混雑している。私達3人は,やや薄暗い隅っこの席に座る。そして,何を飲もうかと,あれこれ考えるのが面倒なので,揃って,346円也のコーヒーを注文する。
やがて,濃紺の大きなカップに並々と注がれたコーヒーが運ばれてくる。美味しいコーヒーである。とてもサービスが良い店で,コーヒーの残りが少なくなると,どこからともなくウエイトレスが来て,コーヒーを,何杯でも,つぎ足してくれる。ときどきコーヒーを啜りながら,居眠りをして時間を潰す。
<関西空港カフェテリアのコーヒーとレモンソーダ>
<床屋で時間稼ぎ>
■写真の現像焼付を依頼
13時50分。もう,このカフェテリアに入って,1時間以上粘っていることになる。さすがの私も,随分と飽きてしまう。そこで,2人と別れ,1人だけカフェテリアから外へ出る。
所在なく3階の書店に入り込む。その辺りに並んでいる雑誌や単行本を立ち読みしてみるが,すぐに飽きてくる。
14時13分,たまたまカメラ屋兼DPE屋に迷い込む。出来心で,
「今,DPEをお願いして,何時頃出来ますか?」
と店員に伺ってみる。
「1時間半見て貰えば,十分です・・・」
とのことである。
私は,迷わずに,旅行中撮影したフィルム数本の現像焼付をお願いする。
■床屋で暇つぶし
さて,写真が出来るまで,どこで時間を潰そうかと迷い始める。空港3階の店内をグルグル回っている内に,床屋を見付ける。そうだ,床屋ならば1時間ぐらいは時間が潰れると思って,成り行きで,14時20分,床屋に入る。
床屋の雰囲気が,何となく神々しい。貧乏人の私には,どうも不釣り合いな所のようである。「シマッタ!」と思ったが,もう遅い。
ヤケに丁寧な床屋である。昔流に髭を1本1本丁寧に剃る。挙げ句の果てに足のマッサージや,耳の掃除もしてくれる。なかなか気分がよい。
散髪が終わると,
「コーヒーでも入れましょうか・・」
と親切である。
残念ながら,先ほどのカフェテリアで,浴びるほどコーヒーを飲んだ後だったので,折角の申し出もお断りして,15時30分,店を出る。
ちなみに,散髪代は6,300円と大変高価である。計算してみると,70円/分の「時間つぶし代金」を支払ったことになる。散髪代としては,結構,高いが,「時間つぶし代」として考えると,高いか,安いか,余りよく分からなくなる。1杯360円のコーヒーで,1時間過ごせば,コーヒーの「時間つぶし代」は,6円/分である。となると,散髪の時間つぶし効率は,コーヒーの約10分の1ということか・・・なんて,考え出すと,「お前,狂ったんか!」と誰かに怒鳴られそうな気がしてくる。
現金の持ち合わせが怪しくなってきた私は,クレジットカードで散髪代を支払う。
<サービスの良いカフェテリア>
■レモンソーダ
15時50分,再び,先ほどのカフェテリアに戻る。
仙人とYMさんは,先ほどの場所に座ったままである。聞くと,どこにも行かずに,ここで座り続けていたとのことである。
私は,新たに330円也のレモンソーダを注文する。先ほど私が飲んでいたコーヒーカップがそのままテーブルの上に残っている。
16時01分,ウエイトレスが廻ってきて,一旦店を出たにかかわらず,私のコーヒーカップにも,なみなみとコーヒーを注いでくれる。中抜きのコーヒーお代わりは,私にとって始めての経験である。
もう,浴びるほどコーヒーを飲んでいるので,コーヒーのお代わりは欲しくないが,こんなに長い間,居座っているのに,何の苦情も言わないお店とウエイトレスさんに感激である。
■写真が出来上がる
16時10分,また私1人カフェテリアから外へ出る。
写真機屋兼DPE屋で,出来上がった写真を受け取ってから,再びカフェテリアに戻る。すると,また,ウエイトレスが廻ってきて,私のカップにコーヒーを継ぎ足していく。 もう,待ち時間の長さに,飽き飽きしているが,行く所がないので,さらにカフェテリアで,時間を潰すことにある。
出来上がったばかりの写真を,3人で眺めながら,旅を振り返る。
(つづく)
アンナプルナ・ダウラギリ展望紀行(29)
関西空港にて
2001年4月 1日(日)(つづき)
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<いよいよ解散>
■関西空港で解散
私達を乗せた飛行機は,10時12分,無事,関西空港に到着する。 10時20分,シャトル1番線からシャトルに乗車する。2分ほどでシャトルを下車し,エスカレーターで地下へ向かう。
10時24分,簡単に入国校審査を終える。審査官が,
「おはようございます・・・」
と私に挨拶する。この挨拶を聞いて,何だかホッとした気分になる。
10時34分にバゲージクレイムを終える。ラッキーなことに,私の荷物が真っ先に出てくる。10時47分に全員の荷物が出てくる。
10時49分,全員,待合室に集合する。人数確認を終えてから,HAガイドが挨拶する。
「9日間,ご苦労様でした。天候が一寸悪い日がありましたが,無事,帰って参りました・・・」
10時51分に,解散となる。
■もう待つしかない
解散すると,大坂組の人達は,すぐに家路につく。ところが,私達羽田組は,夕方17時25分発ANA146便まで,延々7時間ほど待たなければならない。
羽田組は,とりあえず空港2階の国内線発券所に向かう。
HAガイドが,発券カウンターに行って,もっと速い飛行機に変更できないか調べる。ところが,どの羽田行もほぼ満席で,キャンセル待ちするしかない。そうなると,予定通り17時の羽田行きを待つしかない。
空港使用料1,000円也を,HAガイドに預けて,搭乗手続を済ませる。
HAガイドから,暫くの間,自由行動,16時00分に,再び,この場所に集まるように指示がある。
<夕方まで暇つぶし>
■長い自由時間
長い自由行動時間である。どう過ごしたらよいか名案はない。
参加者の1人が大坂市内観光に行こうかと言い出すが,関空から大阪市内までの往復時間が結構掛かるために,それも無理である。百名山級に登っているといっていた男性群3名は,どこかへ飲みに行ってしまう。
女性のTKさんは,
「空港ホテルのジャグジーへ行っています・・・」
と言い残して消える。後には仙人,横浜のYMさん,それに私の3人がポツネンと残される。
まずは身軽になりたい。11時31分,宅配便業者の窓口へ行き,大きな荷物を,自宅まで送る手配をする。
■まずは昼食
次いで,3人連れたって,空港のインフォーメーション窓口に出向いて,関空内の施設や設備を教えて貰う。そして,まずは高島屋のエアロプラザーに入ってみる。沢山の商店が店を並べる素晴らしい施設である。
12時10分,たまたま通りかかった弁当販売店,「俵屋」で美味しそうな弁当を見付ける。3人は,急遽,ここの弁当で昼食を摂ることにする。私はシャケ弁当(500円)と豚汁(150円)を購入する。弁当屋の近くのベンチに座って,弁当を食べる。
さすがに食道楽の大坂である。弁当は安い上に,とても美味しい。特にほくほくで粘り気のあるご飯を食べた瞬間,「ああ,日本に帰ってきたな」という感激が沸いてくる。
<俵屋の銀シャリ弁当>
■サービスの良いカフェテリア
12時40分,昼食を終えた3人は,ブラブラ散策しながらターミナルビルに戻る。まだ,とてつもなく時間がある。あちこち見て回るが,どうにも時間の潰しようがない。そこで,仕方なく,12時40分に,ターミナルビル3階の喫茶店「ロイヤルカフェテリア」に入る。沢山の客で店内は,そこそこ,混雑している。私達3人は,やや薄暗い隅っこの席に座る。そして,何を飲もうかと,あれこれ考えるのが面倒なので,揃って,346円也のコーヒーを注文する。
やがて,濃紺の大きなカップに並々と注がれたコーヒーが運ばれてくる。美味しいコーヒーである。とてもサービスが良い店で,コーヒーの残りが少なくなると,どこからともなくウエイトレスが来て,コーヒーを,何杯でも,つぎ足してくれる。ときどきコーヒーを啜りながら,居眠りをして時間を潰す。
<関西空港カフェテリアのコーヒーとレモンソーダ>
<床屋で時間稼ぎ>
■写真の現像焼付を依頼
13時50分。もう,このカフェテリアに入って,1時間以上粘っていることになる。さすがの私も,随分と飽きてしまう。そこで,2人と別れ,1人だけカフェテリアから外へ出る。
所在なく3階の書店に入り込む。その辺りに並んでいる雑誌や単行本を立ち読みしてみるが,すぐに飽きてくる。
14時13分,たまたまカメラ屋兼DPE屋に迷い込む。出来心で,
「今,DPEをお願いして,何時頃出来ますか?」
と店員に伺ってみる。
「1時間半見て貰えば,十分です・・・」
とのことである。
私は,迷わずに,旅行中撮影したフィルム数本の現像焼付をお願いする。
■床屋で暇つぶし
さて,写真が出来るまで,どこで時間を潰そうかと迷い始める。空港3階の店内をグルグル回っている内に,床屋を見付ける。そうだ,床屋ならば1時間ぐらいは時間が潰れると思って,成り行きで,14時20分,床屋に入る。
床屋の雰囲気が,何となく神々しい。貧乏人の私には,どうも不釣り合いな所のようである。「シマッタ!」と思ったが,もう遅い。
ヤケに丁寧な床屋である。昔流に髭を1本1本丁寧に剃る。挙げ句の果てに足のマッサージや,耳の掃除もしてくれる。なかなか気分がよい。
散髪が終わると,
「コーヒーでも入れましょうか・・」
と親切である。
残念ながら,先ほどのカフェテリアで,浴びるほどコーヒーを飲んだ後だったので,折角の申し出もお断りして,15時30分,店を出る。
ちなみに,散髪代は6,300円と大変高価である。計算してみると,70円/分の「時間つぶし代金」を支払ったことになる。散髪代としては,結構,高いが,「時間つぶし代」として考えると,高いか,安いか,余りよく分からなくなる。1杯360円のコーヒーで,1時間過ごせば,コーヒーの「時間つぶし代」は,6円/分である。となると,散髪の時間つぶし効率は,コーヒーの約10分の1ということか・・・なんて,考え出すと,「お前,狂ったんか!」と誰かに怒鳴られそうな気がしてくる。
現金の持ち合わせが怪しくなってきた私は,クレジットカードで散髪代を支払う。
<サービスの良いカフェテリア>
■レモンソーダ
15時50分,再び,先ほどのカフェテリアに戻る。
仙人とYMさんは,先ほどの場所に座ったままである。聞くと,どこにも行かずに,ここで座り続けていたとのことである。
私は,新たに330円也のレモンソーダを注文する。先ほど私が飲んでいたコーヒーカップがそのままテーブルの上に残っている。
16時01分,ウエイトレスが廻ってきて,一旦店を出たにかかわらず,私のコーヒーカップにも,なみなみとコーヒーを注いでくれる。中抜きのコーヒーお代わりは,私にとって始めての経験である。
もう,浴びるほどコーヒーを飲んでいるので,コーヒーのお代わりは欲しくないが,こんなに長い間,居座っているのに,何の苦情も言わないお店とウエイトレスさんに感激である。
■写真が出来上がる
16時10分,また私1人カフェテリアから外へ出る。
写真機屋兼DPE屋で,出来上がった写真を受け取ってから,再びカフェテリアに戻る。すると,また,ウエイトレスが廻ってきて,私のカップにコーヒーを継ぎ足していく。 もう,待ち時間の長さに,飽き飽きしているが,行く所がないので,さらにカフェテリアで,時間を潰すことにある。
出来上がったばかりの写真を,3人で眺めながら,旅を振り返る。
(つづく)