中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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犬・ネコ・クマ・ゲンノショウコの塔ノ岳(今年44回目)

2008年10月03日 20時01分54秒 | 丹沢の山旅

                  <丹沢の稜線:花立場からの眺望>

     犬・ネコ・クマ・ゲンノショウコの塔ノ岳(今年44回目)
         (往路単独山行・復路kiyoma氏に同行)
            2008年10月2日(木)

■丹沢にクマが出た

 台風15号の影響で,数日,悪天候が続いた.今日は,前回の山行から8日間のブランクの後の山行である.何時もの山行と同じように,5時10分に家を出発する.東の空がほんの少し明るくなり始めたものの,辺りはまだ真っ暗である.
 家から外に出ると,いくらか寒い.ついこの間までは,朝から暑かったのに,随分と季節が進んだなと実感する.
 渋沢駅7時16分発大倉行のバスには,21名の客が乗っている.その内,4名は途中の停留所で下車した,残り15名の内,1人は近くの施設に勤務している方,他の1人は鍋割山方面へ歩き出す.従って,13名が塔ノ岳を目指して登り始める.
 多少寒い感じがするが,私は思いきって,半袖シャツと半ズボン姿になる.
 トイレ脇のベンチの前でストレッチをしていると,何時も2番バスに乗ってくる何処かこの辺の施設の係員が,私にからかうように,
 「・・・クマが出たようですよ,気を付けて・・」
とニヤニヤしながら話しかける.私がギョッとして,彼の顔を見ると,
 「いや・・冗談ですよ」
と言って,建物の裏手に行ってしまう.
 登山届を提出するために,郵便ポストの近くまで移動する.すると,建家の柱に「クマが出没しています」と書いた注意書きが張り出されている.注意書きを良く見ると,クマは蓑毛近くで出没したようである.
    
                  <クマ出没の案内>

■久々にローギャー氏に会う
 ストレッチを終えて,何時もよりやや遅く,7時40分に大倉バス停を歩き出す.今日は,お馴染みのローギャー氏も,同じバスに乗っていた.ローギャー氏は,私が歩き出すよりも1~2分早く出発する.道路はやや濡れているものの,まあまあの状態である.
 秋になって随分と涼しくなったので,平日の今日も,沢山の登山客で賑わっている.こぼれ日が眩しく透過している杉林の中を,何時もの通りの速度で登り続ける.
 丹沢ベース近くで,先発のローギャー氏に追いつく.私は,
 「スミマセン・・・また何時ものように,平らな所では先に行かせて貰います・・」
と挨拶する.ローギャー氏は,
 「どうぞ,どうぞ,お先に・・・私はマイペースで行きますので,遠慮しないでどうぞ・・」
と言いながら道を譲ってくれる.
 ローギャー氏は急な坂道に滅法強い.今日も,多分,花立山荘付近で追いつかれるだろうと予想する.

■予報は晴だが霧が深い
 登山を開始すると,今日は,身体が何となく重たく感じる.やっぱり8日間のブランクが利いているようである.7時59分に観音茶屋を通過する.この辺りから先の登山道は,昨日までの雨で,大分濡れている.
 今日は,大分涼しくなったが,まだ,まだ,湿度が高く,汗がべっとりと衣服に絡み付いてくる.少し歩行速度を上げると,直ぐに汗が出てきて,メガネが曇る.
 今日の天気予報は晴だったが,登るにつれて霧がわき出してくる.朝の内は富士山が良く見えていた.私は,今日,堀山の尾根道で,富士山を眺めるのを楽しみにしていたが,何時の間にか雲が沸いてきて,富士山を覆ってしまう.残念である.

             <残念! 富士山が見えない:堀山の尾根より>

■多寡が2分,されど2分
 8時42分に駒止茶屋を通過する.大倉を歩き始めてから,1時間02分である.今日も,ここで1時間を切ることができなかった.たった2分だが,この2分を縮めるのは,容易なことではない.とても不思議だが,この2分が大きなバリアーになっていて,余程条件が良いときでないと,とてもではないが縮まらない.
 「この分だと,山頂までの所要時間は2時間25分前後だろうな・・」
と予測する.
 駒止茶屋を通過して,堀山の尾根道に入る.勾配が緩くなると,途端に体力に余裕がでるので,ここはかなり速い速度で通過する.1番バスの登山客と思われる方々を数名追い越す.

                 <今日の萱場平:一寸ガスっている>

■ご常連とすれ違う
 9時14分に萱場平を通過する.何となくガスっている.ベンチで休んでいる人は誰も居ない.
 ガレた坂道を登っていると,9時24分にIさんとすれ違う.今日は奥さんと一緒なので,随分とユックリしたペースで下山していく.
 大きな岩の手前の坂道を登り続ける.途中でネコ好きのSさんを追い抜く.
 さらに登り続けて,花立山荘前の階段道に差し掛かる.このとき,何時もの修行僧とすれ違う(9時27分).
 9時36分,花立山荘を通過する.花立場手前の坂道で,2人ほどの登山客を追い抜く.花立場からも,富士山は相変わらず見えないが,塔ノ岳山頂方面は良く晴れていて,蛭ヶ岳など丹沢の山並みが綺麗に燃えている.
 そういえばご常連のTさんとすれ違わないなと思いながら,9時50分に金冷シノ平を通過する.そのまま,平常通りの速度で登り続けて,10時03分に塔ノ岳山頂に到着する.1番バスで登ったと思われる登山客が3名ほど,日光浴をしながら休んでいる.
 山頂では,山旅スクール10期のkiyomaさんが,私の到着を待っている.
 今日の山頂までの所要時間は2時間23分と振るわない.

           <塔ノ岳山頂からの風景:富士山が少し見えている>

■尊仏山荘
 尊仏山荘に入る.ご常連のご夫婦が先客で居られる.小屋番はH立さん.私達が入っていくと,
 「あれ・・笠ヶ岳へ行ったんじゃなかったですか・・・」
と聞いてくる.
 「台風15号で,登山を中止しましたよ・・」
とkiyomaさんが答える.
 先客にカメラマン氏が居られる.
 その後,たまたまパンを食べはじめたkiyomaさんと,カメラマン氏が,パンのカロリー談義が始まる.私はメタボではないが,でも,食事のカロリーが気になる.
 「・・・う~ん..これ一つ食べると200キロカロリーはあるな・・」
などと言いながらパンを食べるのでは,カロリーが気になって,パンの味がおろそかになりそうである.
 私も,コンビニで買ったオニギリをリュックから取りだして食べるが,内心で,
 「これ一つで,250キロカロリーぐらいあるかな」
などと胸算用をする.

 つづいて,Hさんが,
 「この前の方々,無事でしたか・・・」
と私に聞く.9月27日の某グループでの塔ノ岳山行のメンバーのことである.私は,
 「・・・先日は,(山頂まで)5時間19分も掛かっちゃいましたよ・・でも,何とか無事下山しました」
と報告する.あの時は下りでも,3時間26分も掛かってしまった.そのために,何時もならば,14時半頃には帰宅するのに,あの日は,18時半頃,ようやく帰宅することができた.
 ところで,今日の10時現在の山頂の気温は10.0℃.さすがに涼しくなった.
 カメラマン氏は,丹沢山方面に出掛けるとのことである.

■営業部長が登場する
 山荘の入口から,ネコの「ミー君」が入ってくる.山荘の営業部長である.
 「・・・この頃は,(インターネットで)尊仏山荘,営業部長で検索すると,沢山引っかかるよ・・」
とカメラマン氏が言う.
 丁度,1年ぐらい前に,K大Nさんと,ミー君を眺めながら雑談.そのとき,
 「・・こいつに会いたいっていう登山者も結構多いよ・・・正に営業部長ですね」
と雑談したのが,「営業部長」と呼ぶ切っ掛けになった.1年ぐらいの間に「営業部長」の呼称も随分と定着した.言い出しっぺとして,ミー君がインターネットの世界で認められ始めたのは,正に痛快である.
 隣に座っている先客のご夫婦が,キリマンジャロに登ったという話を始める.これが切っ掛けになって高山病談義が始まる.
 そうこうしている内に,ネコ好きのSさんが山荘に到着する.営業部長がSさんのところへ,すり寄っていく.自分を可愛がってくれる人のことが良く分かっているようである.
   
                   <この澄ました顔が良いね>
    


               <熱心に見詰める目が可愛い>

■センブリかゲンノショウコ
 10時38分,私とkiyomaさんは,尊仏山荘を出発して,往路を下山する.これからユックリと下って,大倉12時52分発のバスに乗るつもりである.先ほどのご夫婦と前後しながら下山する.
 途中,綺麗な花を見付けて写真を撮る.センブリか,ゲンノショウコか,良く分からない.とにかく小さくて可愛い花である.

                   <ゲンノショウコ?>


                    <ゲンノショウコ?>

■ヤマボウシの実
 途中,ヤマボウシの実がなっているのを見付ける.実をひとつ口に入れる.懐かしい少年時代の味がする.私の田舎は信州である.あの頃は,養蚕が盛んだった.近所の子供達と,桑畑で桑の実を取って食べたことを,懐かしく思い出す.


                       <ヤマボウシ>

■おとなしい猟犬が付いてくる
 花立場を過ぎる頃から,真っ黒な猟犬らしい犬が私達の後を付いてくる.飼い主に捨てられたのだろうか.なんだか可愛そうな雰囲気を持った犬である.
 12時42分,予定通りの時間で,無事,大倉バス停に下山する.



             <もの悲しい顔の犬:暫く私達の後を後を付いてくる>

[ラップタイム]

 7:40  大倉歩き出し
 7:44  登山口
 7:52  丹沢ベース
 7:59  観音茶屋
 8:03  分岐
 8:12  雑事場ノ平
 8:14  見晴茶屋
 8:29  一本松
 8:42  駒止茶屋
 9:51  堀山
 8:58  堀山ノ家
 9:14  戸沢分岐
 9:16  萱場平
 9:36  花立山荘
 9:50  金冷シ
10:03  塔ノ岳山頂 着
================================
10:38  塔ノ岳山頂 発(+10.0℃)
10:51  金冷シ
11:03  花立山荘
11:18  萱場平
11:20  戸沢分岐
11:32  堀山ノ家
11:39  堀山
11:48  駒止茶屋
12:11  見晴茶屋
12:13  雑事場ノ平
12:20  分岐
12:23  観音茶屋
12:29  丹沢ベース
12:36  登山口
12:42  大倉 着

[山行記録]

■登攀・下降高度
  1201m
■水平移動距離   7.0km
■登攀所要時間
  大倉発      7:40
  塔ノ岳山頂着  10:03
  (所要時間)  2時間23分(2.38h)
 登攀速度
   1,201m/2.38h=504.6m/h
■下降所要時間
  塔ノ岳山頂発  10:38
  大倉着     12:42
  (所要時間)  2時間04分(2.07)
 下降速度
   1,201m/2.07h=580.2m/h
                    (おわり)
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