中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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歩いて巡る日光道中二十一祝(第5回)(6):第3日目(2):鉢石宿:神橋

2009年11月15日 20時33分05秒 | 日光街道二十一宿
                   <日光大鳥居にゴール>

  歩いて巡る日光道中二十一宿(第5回)(6):第3日目(2):鉢石宿・神橋
              (小田急トラベル)
          2009年11月7日(土)~9日(月)

第3日目:11月9日(月)
 つづき

<鉢石宿>

■JR日光駅を出発

 休憩を終えた私たちは,11時21分にJR日光駅から歩き出す.広くて緩やかな登り道が続く.両側は商店が続いて賑やかである.沢山の観光客が訪れている.
 私も周囲の雰囲気に誘われて,何となく華やいだ気分になってくる.

■入江本陣跡・高野本陣跡
 私は,地図を見ながら,添乗員に,
 「そろそろ入江本陣跡があるんでしょう・・・」
と伺う.添乗員の回答は,
 「・・・そうなんですが,実は何処にあったのかハッキリしないんです.たぶん,このソバ屋辺りにあったのではないかと思います」
であった.
 同様に高野本陣跡の位置も,あまりハッキリしなかった.

              <このソバ屋の辺りに入江本陣があった?>

■鉢石宿の概要
 鉢石宿は江戸から21番目の宿である.つまり,日光道中二十一宿,最終の宿である. 旅行社の資料によると,鉢石宿の規模は,本陣2軒,脇本陣なし,旅籠19軒,宿内戸数227戸,宿内人口,985人であった(調査年代不詳).

<神橋でゴール>

■お城のような市役所の庁舎

 登り坂がやや急になる.進行方向左手の高台に,お城のような建物が見える.この建物は日光市の市役所だという.

                   <日光市役所>

■大きな鳥居
 やがて,正面にこんもりとした森と大きな鳥居が見えてくる.
 11時47分,私たちは「歩いて巡る日光道中二十一宿」のゴール,神橋の前にある大鳥居を潜る.
 「・・・やったぁ~!」
 私たちは,江戸日本橋から歩き出して10日目に,日光道中二十一宿,142キロメートルを,無事,踏破した.
 11時50分,添乗員の音頭で,完歩を祝して万歳を三唱する.

                   <いよいよゴール>


                   <無事完歩“万歳”>

■神橋で万歳
 神橋手前で,添乗員が「祝日光道中ゴール」と書いた横断幕を掲げる.その中を,1人ずつ潜って万歳をする.面白い嗜好である.



                  <神橋で万歳>

■神橋を渡る
 折角なので,神橋を渡ってみる.どうやら「平成の大修理」とやらで,神橋の大規模な修理工事が行われたようである.その修理の様子を解説した大きな看板が建っているが,じっくり読んでいる暇はない.
 神橋は綺麗な水が流れる川の上に架かっている.川の名前は不勉強なので分からない.
 神橋を渡り終えても,そこからは外へ出られないので,また,神橋を渡り返して,元の場所に戻る.
 
                      <神橋全景>

<記念写真と懇親会>

■輪王寺前で記念写真
 12時08分,神橋を出発する.
 自動車道路を渡って,かなり長い石段を登る.長旅で疲れている方々が,少し遅れるので,集団がばらける.石段を登りきると,東照宮の広い境内が開けている. 私たちは東照宮西参道に沿って歩く.
 途中,輪王寺の前で,型どおりに,全員の記念写真を撮る.写真屋が,
 「・・・皆さん,後ろの輪王寺は,間もなく大修理に掛かります.工事期間は10年余りです.私は今××才ですが,修理を終えて,再び,輪王寺を拝むときには,○○才の中年になっています.写真はとても良く撮れますよ.宜しかったら1枚1000円でお買い求め下さい・・・」
と如才がない.
 平素,この種の写真は買ったことのない私も,何となくその気になって,ついつい注文してしまう.

                <長い石段を登るのが大変だ>

■日光カステラ本舗で懇親会
 参道に沿って,緩やかな下り坂を進む.途中,沢山の観光客とすれ違う.
 やがて,参道は自動車道と合流する.道路の両側には飲食店や土産屋が軒を連ねている.沢山の観光客と混ざって,歩道のない道路の隅っこを歩く.年輩者の多いグループがノロノロと歩いているので,先がつっかえる.縫うようにして先へ進む.
 12時32分,日光カステラ本舗という店の前に到着する.店の前から,店内まで,とてつもなく沢山の観光客でごった返している.思わず逃げ出したくなる.でも,この店で昼食を摂ることになっているという.
 沢山の観光客でごった返す店内を,必死になって添乗員を見失わないように付いていく.混雑する階段を2階に登る.どうやら食堂の入口らしい.入り口付近には50名ほどのグループが待っている.その脇をすり抜けるようにして,店内に入る.通路の両側には沢山の席が並んでいる.何れも満席である.
 満席の客席の間をクネクネと曲がりながら,奥に進むと,私たちの席が用意されている.
 席に座ってみると,案外,落ち着いた雰囲気なので,まずはホッとする.
 私たちの料理は「日光茶御膳」というものらしい.結構,豪華である.主催の旅行社から1人1本のビールが配られる.私はウーロン茶.ちょっと割を食った気持ちになる.でも,本当に楽しい一時を過ごした.

          <団体の観光客で溢れている日光カステラ本舗>


               <懇親会のメニュー「日光茶御膳」>

<旅も終わった>

■一足先に帰途につく

 13時頃,お開きになる.大半の方々は,日光東照宮をゆっくり参拝してから帰るようである.中には,ここでもう1泊して,中禅寺湖を観光する予定の人もいる.私は,何といっても病み上がりである.それに,1~2年前に,東照宮を参拝したことがある.今回は,無理をしないで,このまま真っ直ぐ帰宅しようと思う.
 13時32分,同行者に挨拶をして,1人先に日光カステラ本舗を出て,徒歩でJR日光駅まで歩くことにする.途中のバス停に日光駅行の路線バスが停まっていたが,混雑しているので,あえて乗ろうという気にもならない.
 多数の観光客に混じって,なだらかな坂道を下る.そして,14時04分にJR日光駅に到着する.

■日光線で宇都宮へ
 日光15時01分発宇都宮行電車に乗車する.2両編成.かなり混雑している.
 老年の外国人夫婦が戸惑いながら乗車してくる.私に英語で,
 「この電車は宇都宮行か?」
と聞いてくる.
 私がそうですよと答えると,
 「あなた英語がしゃべれるんですね」
と言って,いろいろと聞いてくる.
 そう言われても,戦争中育ちの私は,片言の英語しか話せない.
 内心,面倒くさいなと思ったが,私は地元の人間ではないので,この辺りのことは,良く分からないが,これから鎌倉の自宅へ帰るところだなどと雑談に応じる.
 ついでに,日光も良いが,鎌倉も日本の3大古都の一つで,とても良いところだから,是非,観光に来てくださいと宣伝する.これは鎌倉市民として当然のことである.

■湘南新宿ラインで帰宅
 電車は15時01分に宇都宮駅に到着する.東京行の電車が次から次へと入線するので,いっそのこと東京行の電車で帰ろうかと思ったが,我慢をして,15時37分発湘南新宿ラインの電車に乗車する.これで,乗換なしで,大船まで帰れる.
 私は,隅っこの座席に座って,直ぐに居眠りを始める.途中で,何回も目が覚める.その都度,隣に座っている人が変わっている.電車は段々と混雑してくる.赤羽,池袋,新宿,渋谷などの大きな駅に着くたびに沢山の人が乗降するので,その気配で目が覚める.
 飽きるほど随分と長い時間,乗り続けて,18時01分,漸く,大船駅に到着する.
                     (つづく)
「日光道中二十一宿」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/f8e47b90c2cdd96ea2e2e7668cabcaf8
「日光道中二十一宿」の次回の記事
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