ウイルヘルム山登頂記(6):ケグルスグルへ(2)
ソロモン谷へ向かう
2007年2月10日(土)~17日(日)
第2日目 2007年2月11日(日)(つづき)
■ホテルで昼食
12時18分にハイランダーホテルにチェックインした私達は,まずはともあれ昼食を摂ることになった。場所はプールサイドのオープンテラスかと思ったら,裏手の薄暗くてだだっ広い食堂である。残念だが,仕方がない。ここでバイキング方式の昼食である。ただ,先客がいて,殆ど残っていないサラダが,なかなか補充されない。従業員がサラダがないことに気が付いていない。取り皿も不足している。要するに眼が行き届いていない。
大皿に,ご飯少々,サツマイモ,インゲン,ジャガイモ,カボチャなどの煮物を適当に盛り合わせて食べる。結構,味は良いのだが,従業員の気配りが,どことなく,何となく,どこか行き届いていない感じがする。まあ,これもPNG風なのだろう。
<ハイランダーホテルでの昼食>
■現地通貨のキナとトヤ
現地のパラダイス観光のソロモンが,私達1人当たり1万円相当の現地通貨キナを用意してくれることになっていた。ところが,ソロモンが用意した現地通貨が足りない。最初から客が7人居ることが分かっているのに・・・・全くいい加減である。
咄嗟に私は「山には入るんだからどうせ1万円なんか使わないな・・・」と考えた。
「私は5,000円だけ両替して貰えれば良いですよ・・・」
と申し出る。もう一人,5,000円だけ両替すれば良いという方が居たので,ソロモンのいい加減な準備も,何とかゴタゴタせずに済んだ。ちなみに,ソロモンの交換レートは,
1キナ=50円
であった。なお,ホテルでの交換レートは,
1キナ=46~47円
程度である。わずかな差とはいえ,ソロモンのレートは,少々円安すぎるようである。なお,キナの下にトヤという単位がある。100トヤ=1キナである。
私達は20キナ紙幣を中心に現地通貨を手にする。どの紙幣も皺だらけで,とても汚くて,ジメジメした感じがする。
■ソロモンの村へ向かう
昼食後,ソロモンの住んでいる村を見学することになっている。Betty’s Lodgeのオーナーにベティさんも「是非一緒に見学したい・・・」との希望で,私達と同行することになる。
14時23分,私達はリムジンに乗って,ホテルを出発する。
出発して程なくゴチャゴチャとした市街地を抜けて,なだらかな丘陵が続く郊外を走り続ける。田畑の中に粗末な民家が点在している。道路の両側には派手な色彩の服を着た人達が三々五々と歩いたり,屯したりしている。やがて大きな青空マーケットの脇を通る。沢山の人が集まっている。その先にサツマイモやバナナの畑が続く。
辺りはだんだんと起伏の多い山岳地帯になる。道路も大分悪くなりはじめる。進行方向左手に草ぼうぼうの広場がある。沢山の人が集まっている。ソロモンの説明では,フットボールの試合が行われているようである。この広場を中心に,沢山の人が歩いている。
<草ぼうぼうのサッカー場:沢山の人が見に来ている>
やがて人影がまばらになる。左手に広い谷間が見渡される。
14時49分,谷が良く見える場所で自動車を停める。ソロモンは,この谷を私達に見せたかったらしい。私達に「降りて写真を撮れ」とボデーランゲージで促す。どうやら,ここはソロモンの自慢の場所らしい。
<ソロモン谷の全景>
「ここは『ソロモンの谷』って言うんだよ・・・ここから見える所は,全部,俺のものだよ・・・」
本当にソロモンの谷というか良く分からないが,観光会社の平凡な社員だと思っていたソロモンが,とてつもなく広い土地を所有している。大変な驚きである。
数分後,私達は再びリムジンに乗って,ソロモン谷に向かって下り始める。そして,14時52分,リムジンは,金網の柵の前で停車した。どこからともなく人が現れて柵を開け,リムジンは柵の中に入る。
(つづく)