人間万事塞翁が馬~膵内分泌腫瘍との共存

夫は2008年に膵内分泌腫瘍が発覚しました。スーテント→サンドスタチン→アフィニトール→ザノサー+5FUで治療中。

肝動脈塞栓術

2014-09-30 22:40:14 | 闘病
入院して翌日が塞栓術の日でした
病室で消毒などの処置をして(細かいことは忘れたそうです スミマセン)
ストレッチャーに載せられて処置室へ運ばれて行きました

ここからは夫の記憶に頼ろうかと思ったら 終始仰向けだったのでよくわからないそうです…
ただ造影剤をいれながらの治療で 「息を吸ってとめて」を何回かやらされたこと
意識はずっとしっかりあったこと 局所麻酔はしているけれど鈍い痛みはあったこと
これらが記憶に残っているそうです

時間はたぶん1時間くらいだったと思います
全身麻酔ではないぶん 待っている私としては 少し気は楽だったかもしれません
デイルームで待っていたら ストレッチャーで夫が帰ってきました
意外と元気で顔色も悪くなく ホッとしました
術後3時間は絶対安静だったので 少し話をして私は帰りました

翌日には夫の友人がお見舞いにきてくれました
私も交えてデイルームで会い 夫も冗談を言うほど元気だったのに…

その次の日に面会に行ったら 熱を出してダウンしていました
腹痛がひどく 吐き気がして食欲がなく 何も食べられない状態でした 
3日ほどそんな状態でしたが 熱が下がると あっという間に退院の日が決まりました

入院して8日目に調子が悪いまま退院しました
食欲はまだなかったのですが 咽喉ごしがいいものが食べたいとのリクエストがありました
杏仁豆腐や寒天みつ豆やフルーツゼリー それとお粥を少しずつ食べられるようになり
退院して1週間で会社に復帰しました
私はまだ心配だったのですが 夫は体力は回復してきたから大丈夫だと言っていました

次の診察日 放射線診断科の医師は画像を見ながら
「治療の効果は見られませんでしたね」
確かに治療前と治療後の画像は素人目にも変わってませんでした
ああ がっくりー!! ダウンしているときは本当に辛そうだったのに!
そしてまた放射線診断科の一時預かりから消化器外科に出戻りの身になりました
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ついに来てしまった

2014-09-29 23:09:01 | 闘病
2011年の1月の検査で「あやしいもの」が見えてから
毎月の検査では「大きさは変わってるけど誤差の範囲だね」
「小さいのが見えてるけどこれはまだわからないね」
と 画像を見ながら2年間主治医に言われ続けていました


しかし2013年の1月の検査でついに「明らかに大きくなってきたから治療が必要ですね」
覚悟はしていたけど 肝転移の再発でした  正直かなりショックでした
治療の選択肢としては「ラジオ波焼灼」「肝動脈塞栓術」それから「アフィニトール」「スーテント」
が 提示されました
夫は「手術してすっきり取りたい」と希望したのですが
小さい転移が広範囲に散らばっていたので無理とのことでした
それならばまずは「ラジオ波焼灼」「肝動脈塞栓術」の方向で治療しようということになり
一時的に「消化器外科」から「放射線診断科」へ預かりの身となりました


2008年12月の大手術からは約4年経っていました



「放射線診断科」の医師は「ラジオ波焼灼」には消極的でした
一番大きな転移が肝臓の端にあるため この治療ができないからとのことでした
そこで「肝動脈塞栓術」を行うことになりました
これは足の付け根の動脈からカテーテルを挿入して、肝臓の動脈までカテーテルを入れていき
まず腫瘍の場所を確認しながら細い血管に抗がん剤を入れます
それから塞栓物質を入れて血流を遮断するという治療です
入院は順調にいって1週間とのことでしたので
仕事が一番忙しい時期を終えてからにしたいという夫の希望で
5月の終わりに入院することを決めました

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癒される

2014-09-27 11:35:06 | 愛犬について
四か月で我が家にやってきたマリ
しばらくは家の周りを散歩の練習をして
いよいよお散歩コースデビューをすることにしました

ちょっと不安げなマリと私たちが広い芝生を歩いていると
前からそれぞれラブラドールを連れたおばさま集団と遭遇しました
「きゃーカワイイ」「何か月なの?」「色白ちゃんね」
近所にこんなにラブラドールがいたなんて知らなかった!
このときのおばさまたちとは今では仲良しのワン友さんになりました

そして何も知識がない私たちにワン友さんがあるドッグランを教えてくれました
「この辺から車で30分かかるけど大型犬が多いドッグランがあるのよ 一回行ってみたら?」
そのドッグランのオーナーご夫妻が温かい方たちで 何回も通ううちにいつしか夫の病気のことも話すようになり…
ホテルや時間預かりもやっているので のちに夫が治療で入院したときにも 安心してマリを泊まらせてもらいました
いまは薬の副作用で体調が優れないことが多いので休日は時間預かりを利用して
他のワンちゃんと遊ぶ楽しい時間を過ごさせています

(ドッグランのオーナーさん撮影)
そのころは通院だけだったので体調もよく 休日といえばそのドッグランに行って遊んでいました
夫も他の犬に囲まれて楽しそう~ラブラドールの他はゴールデンやバーニーズマウンテンドッグが多かったですね


退院後ちょうど2年経ったときの検査で
肝臓に「ちょっとこれはあやしいかも」という影が写りました
エコーやCTやMRIの画像を見ながら
主治医が「こことここにあやしいのが見えるけど まだ何ともいえないね」
夫は病院からの帰り道「猶予期間だな」とつぶやいていました
 
モヤモヤしながら家に帰るとマリが尻尾をブンブン振って迎えてくれていました
そして私にはそうでもないのに 夫には寄りかかって甘えるマリ(毎日の散歩もごはんも私がやってるのに!)
そんな姿を見ていると 不安な気持ちも少し和らぐ私なのでした


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まさかの新しい家族

2014-09-25 23:26:54 | 愛犬について
3月に会社に復帰して しばらくはお疲れ気味の日々を送っていた夫ですが一か月ほどで慣れてきました
通院に関しては主治医は「会社に復帰したら二か月に一回でもいいですよ」とのことでしたが
心配性の私が「一か月に一回でお願いしますっ!」と頼み込んだため
糖尿外来と外科外来を同じ日に合わせて通えるように調整して 一か月に一回診てもらうことにしました

通院の前後以外は以前と同じような日々が戻ってきました
休みの日は話題になっているレストランに行ってみたり のんびり本屋巡りをしたり…

ところが暑い夏が半分過ぎたころ 夫が突然「犬が飼いたい」と言い出したのです
それも「ラブラドールレトリバーが欲しい」
いきなり大型犬ですか…もしかして平日は私が散歩させるのですか…それより夫の身体は大丈夫なのかしら
でもめったに自分から何かを欲しいとは言わない人だし 本気で欲しいんだろうな…
私が戸惑っている間に夫はPCでいろいろ調べていたようです
ある日ラブラドール専門のブリーダーの店舗に車で連れていかれました
車のなかでは「今日は見るだけだから」と夫は言っていたのですが
いざブリーダーさんと会い 話を聞いていたら 白い仔犬がトコトコと歩いてきて
夫の足の間にちょんとお座りしたのです
それが出会いでした


               四か月のときのマリ


黒い大きな目で私をじっと見ている仔犬… 気が付くと夫より先に「この仔をウチの子にしたいんですけど!」
と 何故か口にしていました
その日はケージや飼うものに必要なものを買って帰り 翌日にはウチに迎えました
名前は夫がつけた「マリ」
この日から私たちの生活は一変することになりました

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退院から会社復帰まで

2014-09-23 22:40:17 | 闘病
年が明けても 病院の食事は相変わらず全粥でした
傷口もまだ痛くてヒリヒリしていたのに 正月休みが終わって
あっという間に退院の日が決まりました
退院するのは嬉しいけれど大丈夫なの!?というのが本音でした
でも点滴も抜けてドレーンも取れて 特にほかに問題もなかったので
大学病院に入院して一か月で退院となりました

退院するときに体重を測ったら職場健診で測ったときよりもマイナス20キロ
元々は少し太り気味だった身体が 私よりも細くなってしまいました
家に帰ってもしばらくはお粥でしたが 入院中よりも時間が自由だからでしょうか
徐々に食べられる量も増えていきました

退院してからは週に一度 大学病院に通院することになりました
主治医は執刀していただいた先生です
いつも丁寧に説明してくださる笑顔の素敵な先生です
いまも主治医としてお世話になっています
その先生が何度目かの診察のとき「これからのこともあるので 予防的な化学療法について
腫瘍内科で話を聞いてください」と同じ大学病院の腫瘍内科に予約を入れてくださいました

後日腫瘍内科に行きましたが「今のところ保険適用の薬はない」(当時)とのことでした
しかしある病院に化学療法の第一人者である先生がいるとのことで紹介状をもらいました
いわゆるセカンドオピニオンですが…その先生にお会いしてお話を伺ったところ
大学病院の腫瘍内科とほぼ同じことを言われました
結局 予防的な化学療法は受けないということに決まり
この先も一か月に一度 通院して様子を見ることになりました

私はかなりがっかりしましたが 夫はこの時点で会社にいつ復帰するかを考えていたそうです
化学療法をしないならば 幸い身体的にはトラブルもないので(傷跡は痛いけど) 体力が回復したら復帰する!
そう決めたらしく 2月の一番寒い時期だったので
大きなショッピングモールをウォーキングのトレーニング代わりに歩き回ったりしました


そして3月の初め 夫は半年ぶりに会社に復帰しました

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