雲厚く、薄暗く、蒸し暑かった今朝の夜明け前。
しかし、そんな不快な蒸し暑さも川っぺりの風はやさしく追い払ってくれます。
いつもこのくらいの時間は夜明けを待ちわびる小鳥たちの唄が、とてもかわいらしく鳴り響いているものですが、今朝はなんだかいつもより様子が変わっていました。
今朝は(私の主観で)いつもの倍以上の小鳥たちが唄っているみたいです。
聞き分けられる範囲では、ホオジロ、スズメ、セキレイ、そしてウグイスなどの声が通常の倍以上の数で聞こえています。
ひとつ面白かったのがウグイスくんの唄で「ほ、ほほほ、けこけこ!」と、妙にスタッカートの効いた、なんだかラッパーみたいな節回しの囀りに、私は思わず笑ってしまいました。
そんなの一体何処でおぼえてきたんだろうね(笑)。
そして、ふと昔のことを思いだします。
以前私は真夜中の山中で、とある仕事をしていた時期がありました。
その山にもやはり様々な野生動物がいて、深夜になるとそれはそれはやかましい遠吠えや威嚇声、争いの物音なんかが聞こえていたものでした。
今朝の川っぺりの雑木林は、そんな昔のことを思い出させる程度には騒々しく、賑やかだったのです。
とは言っても真夜中の野生動物や、理性をなくした人間たちのデモや暴動などとはぜんぜん違って、小鳥たちによる早朝デモは、どこまでいってもかわいらしいものでした。
ようやくお天道様がそのお顔を見せた頃、相も変わらず騒がしい小鳥たちの唄を、もしかしたら猛禽の襲来とでも勘違いしたのか、四羽ほどのカラスたちが勢いよく雑木林に突入してきました。
カラスたちの勢いに気圧されたのか、小鳥たちの唄はピタリと止まってしまいます。
幾分静かになった川っぺりで、しばしお天道様を堪能していると……東の空から。
ミサゴさんのお出ましと相成りました。
彼は何故か……いや、まるでふと見かけた知り合いにちょっと挨拶を、とでもするかのようにわざわざ方向転換して、私の真上を通過して行きました。
そしてミサゴさんが何処かに飛び去ったあと。
今度は十数羽のエナガたちが、やはり何故か私の直上を通過してのお出ましと相成ります。
で、トドメとばかりに今度はツバメが……。
はてさて、一体何なんでしょうね?。
普通、鳥たちは人間を避ける筈なのですが。
今、この川っぺり界隈の鳥たちは私の頭上スレスレを通過することが、根性試しとか何かの流行にでもなってんのかな? ……などと、そんな益体もないことをついつい思ってしまう今朝の川っぺりでした。
生きとし生けるものが幸せでありますように。
230 拝
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