円城 塔 『バナナ剥きには最適の日々』 ← アマゾンへリンク
円城氏の本を読んでいると、どんどん良くなっていくことに驚く。
とくに、先日 『これはペンです』 を読んだ ばかりだったから、なおのこと。
で、どう良くなっているのか?
端的にいって、読みやすくなった、ということ。
いや、読んでするする頭に入る内容ではない、ということに変わりはないのだけれど、それでもね、
文体とか喩えとか。
読んでいて、古いSFをちらりちらりと思い出させる仕掛けがにくい。
一つ目の短編 「パラダイス行き」 は、このまえ読んだ スタニスワフ・レム 『天の声』 を思い出させるし、
表題作は 星野之宣氏のマンガ なんかを思い出させるし、
「コルタサタル・パス」 に チオチモリン が出てきたのに盛大に受けたし、螺旋の街なら 野阿梓氏 を思い出したし。
「AUROMATICA」 は円城氏のアイデンティティの問題というか、一番底辺を流れている問題で、散見するテーマだし。
という感じで。
すべての話がそうだとはいわないが、ひたむきに続けていって何かをなすことについて、
円城氏はとても評価していると思う。 それが受け入れられるという保証がなくても。
それを彼の仕事に当てはめてもいいのかもしれないが、安直なのでやめておく。
また、彼の話には悪意がとても少ない。
それがわたしにとって、読んでいて救いだ。
誰がどうした、っていう話じゃなくって、でもノンフィクションじゃなくって、
っていう不思議な味わいが得られます。
そういう意味で、ぜひおすすめ。
円城氏の本を読んでいると、どんどん良くなっていくことに驚く。
とくに、先日 『これはペンです』 を読んだ ばかりだったから、なおのこと。
で、どう良くなっているのか?
端的にいって、読みやすくなった、ということ。
いや、読んでするする頭に入る内容ではない、ということに変わりはないのだけれど、それでもね、
文体とか喩えとか。
読んでいて、古いSFをちらりちらりと思い出させる仕掛けがにくい。
一つ目の短編 「パラダイス行き」 は、このまえ読んだ スタニスワフ・レム 『天の声』 を思い出させるし、
表題作は 星野之宣氏のマンガ なんかを思い出させるし、
「コルタサタル・パス」 に チオチモリン が出てきたのに盛大に受けたし、螺旋の街なら 野阿梓氏 を思い出したし。
「AUROMATICA」 は円城氏のアイデンティティの問題というか、一番底辺を流れている問題で、散見するテーマだし。
という感じで。
すべての話がそうだとはいわないが、ひたむきに続けていって何かをなすことについて、
円城氏はとても評価していると思う。 それが受け入れられるという保証がなくても。
それを彼の仕事に当てはめてもいいのかもしれないが、安直なのでやめておく。
また、彼の話には悪意がとても少ない。
それがわたしにとって、読んでいて救いだ。
誰がどうした、っていう話じゃなくって、でもノンフィクションじゃなくって、
っていう不思議な味わいが得られます。
そういう意味で、ぜひおすすめ。
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