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前回は相談事例からの紹介でした。
今回はその続きです。
相続の承認とはならない行為のうち保存行為以外で民602条の規定にある期間の賃貸借行為も承認にならないと規定されていますが、どのような意味でしょうか?
原則物を貸して対価を得る行為は、賃貸借契約と言い処分行為の一種ですがその期間が短い場合には制限能力者や処分権限者以外でもそれを行うことが出来ると規定されているので承認には当たらないとされることになります。
条文上は
- 第602条
- 処分につき行為能力の制限を受けた者又は処分の権限を有しない者が賃貸借をする場合には、次の各号に掲げる賃貸借は、それぞれ当該各号に定める期間を超えることができない。
- 樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃貸借 十年
- 前号に掲げる賃貸借以外の土地の賃貸借 五年
- 建物の賃貸借 三年
- 動産の賃貸借 六箇月
規 定されています。もともと相続人には承認をするか放棄するかの間、遺産を自らのものと同じ注意義務をもって管理する責任を負っており、それは放棄後も次に 相続人になったものに引き渡す時まで続きます。よってこの短期間である賃貸借は行うことが出来それをしても承認にはならないことになります。
次回に続きます。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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