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相続人と遺族の違い1203

2024年12月18日 16時22分05秒 | お知らせ

前回まで相続法の改正を紹介しました。

今回もその続きです。

 

相続における遺産の範囲などの基準時は相続開始時です。

しかし相続人が2人以上いる場合、相続財産は当然分割になる性質のものを除くと遺産共有と呼ばれる状態になります。

当然分割とは法定相続分にてその相続人に帰属することで、これについては別の機会で紹介します。

そして遺産共有を解消するための手続き、すなわち遺産分割における遺産の基準は「遺産分割時」に存在する財産となります。

つまりタイムラグが起きるということです。

経験上どんなに早くても49日(神道では50日)を過ぎるまではそんな気も起きないという方が普通というか実務の感覚で、1周忌を機会にと考える方々も少なくありません。

そうなるとタイムラグにより遺産の内容が変化することもありますし、909条の2ののような払い戻し制度が規定される前は口座凍結に備えて先におろしておくといったことも少なくありませんでした。

仮に口座凍結前に先におろしておいた相続人がいて、その金銭についての扱いはどうなるのか?の問題がありましたが、実は以前はそれについての規定がなく、また預貯金については当然分割とされていましたので法定分に相当する分はその払い戻しを受けた相続人の相続分である、つまり相続人の財産となった見ることができたのでややこしい問題を引き起こしていたとも言えます。

平成28年に最高裁が預貯金は当然分割ではなく遺産分割の対象になると判断したので、この問題を立法的に解決する必要が出てきました。

それらについては次回にて。

 

ここまで読んでいただきありがとうございます。

 

 

柏・藤原合同事務所(藤原司法書士事務所)

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