ふくらく通信

東北人が記す、東北の良さや震災の事、日々のなんだりかんだり。
他所で見る東北の足跡や繋がり、町の今昔や輝きを発信。

モサガン:石巻市(上品の郷) 2008年6月3日の食べ歩記

2013-10-31 17:13:54 | 食べ歩記
東北弁に「らずもねぇ」という言葉がある。物凄くとか、はなはだしいといった意味合いだ。
ある日、ある品を見て、この言葉をふと思い出した。

石巻の内陸部にある桃生町。
北上川(追波川)と旧北上川が湾曲して迫る辺りを、街道や三陸道路が通っていて、道の駅「上品の郷」がある。
この「上品の郷」に、物凄い「がんずき」が売られていた。

がんずきは、蒸しパンに近いものと、ゆべしに近いものと2種類ある和菓子だが、ここの「がんずき」は、蒸しパンの方である。
テレビで紹介されて、すっかり人気商品になり、上品の郷の名物になった。          
その名は、「モサガン」である。
何が「らずもねぇ」のかって、まず、一切れが大きい。そして、大変ふかふかで、しっとりしている。

この味わいの素は、自然薯か。
口当たりが良く、ほんのりした甘味で、美味しさをたっぷり味わえる。
ちなみに、1個180円というからお買い得だ。

※追記:2012年2月、地元新聞に「モサガン復活」の記事が出ました。震災と津波で、作り方の記録がなくなってしまったものの、試行錯誤して前の味に近づくよう努力し、再び売り出したという話です。
今年も、道の駅上品の郷に寄って見ると、ちゃんと棚にモサガンが並んでいました。
モサガンは、しっかり作り続けられています。

ジャージートマト :2008年07月05日の食べ歩記

2013-10-25 15:59:13 | 食べ歩記
東北本線の路線図を見ると、松島から北に進んで3駅目が「かしまだい」で、更にそこから北へ3駅目が「たじり」となっている。
いずれも、宮城の県北にある大崎市の町だ。

この「かしまだい」と「たじり」が、結びついた品がある。
国道4号線沿いにある、道の駅「三本木やまなみ」 に立ち寄ったところ、売店で良いものを見つけた。

ほんのりと綺麗な赤みのある、田尻産のアイスクリームである。

田尻は、ジャージー牛乳で作ったアイスクリームが有名なのだが、新たに魅力的な食材が混ぜ込まれ、販売されていたのだ。

このアイスクリームの赤みは、イチゴでもサクランボでもない。
では一体、何が混ぜられているのだろうか。

それは、とっても美味しい、濃厚で高糖度のトマトジュースでお馴染みの、鹿島台産デリシャストマトなのである。
甘酸っぱくて、コクがあり、とても美味しいアイスクリームであった。

デリシャストマト(鹿島台):2008年5月18日の食べ歩記

2013-10-21 19:25:15 | 食べ歩記
仙台駅をぶらぶらと、地元の品を見て歩く。
地下に行くと、いつも寄るのが青果店の「いたがき」さん。
ここでは、度々惹きつけられる品を発見するが、やはりこの日もあった。

とろとろ、とろける果実が詰まっている。
赤い色が輝いて、何と、濃い味わいだろうか。

デリシャストマトジュースである。
(190g缶150円)

鹿島台で栽培されている「デリシャストマト」が、手軽に買える缶入りのジュースとなって売られていた。

トマトは、もともとアンデスの高地に自生し、水分の少ない土壌で、小さいけれど大変甘い実をつける。デリシャストマトは、そのトマト本来の力を活かし、水を控えめにして育てている。
そうした栽培の工夫によって、高糖度で、酸味との調和がとれた甘味と旨味が特徴の、素晴しいトマトになった。

とろける赤には、旨味たっぷり。  
その「デリシャストマトジュース」は、トマトと塩しか入っていないようだ。

煮詰めて塩を加えただけで、これ程に濃くて美味しいとは。デリシャストマトは、本当に旨味の豊富なトマトなのだと感心した。

※追記:この頃では、無塩の大瓶のジュースがよく販売されています。ジュース以外にもケチャップやトマトジャムもあります。通販もあり、作り手のデリシャスファームさんのホームページからも注文できます。

栗原のあいすむら :2008年06月26日の 食べ歩記

2013-10-19 14:36:42 | 食べ歩記
栗原の震災(6月14日発生)後、再び栗原に行ってきた。花山湖に行く途中、栗原の憩いの場を発見。特に、夏になると恋しくなりそうな店だ。

この日は、まず、こんな可愛い営業部長?に出会う。
子牛の「べぇちゃん」(多分そんな名前だったはず)だ。
柵の間から、顔を出して歓迎してくれた。

ここは、国道398沿い、仙台方面から花山の手前で、花山湖とは車で10分程度の距離である。
栗原市一迫の「あいすむら」という所だ。

美味しいアイスクリームが、常時18種類ほど製造販売されており、その場でも食べられて宅配や持ち帰りも出来る。

酪農家の作りたてアイスクリームだ。
地元産の食材を、いろいろ使っていて美味しい。ひとめぼれや、栗原のトマト「夢風船とまと」もあった。

美味しさと、買い手売り手の笑顔、可愛い牛など、素敵な出会いがある憩いの場所であった。

※追記:「あいすむら」では現在、小山牧場から、牛さんの他に山羊さんたちが時々出張にくるそうで、店頭ではうさぎのうーたんが歓迎してくれるようです。

アイスクリームは通信販売もされており、あいすむらのホームページでも注文ができます。

涌谷太鼓 :2008年03月15日の食べ歩記

2013-10-16 19:55:47 | 食べ歩記
奈良東大寺で大仏を建立する時、朝廷に献じた黄金が、宮城県涌谷町の金であると言われている。涌谷は、日本最初の金の産地だという。

江戸時代になると、涌谷町は伊達藩の重臣、伊達安芸宗重の領地であった。
涌谷殿の御城下で、涌谷特産品振興会が推奨しているお菓子がある。
それが、この『涌谷太鼓』だ。              

先日、涌谷町に行き、通りがかりに立ち寄った「天平ろまん館」で買った。
表面に焼き色がつき、太鼓みたいな形をした、大福のような菓子である。
中は、たっぷりのずんだ餡。

涌谷産の「みやこがね」で作ったもちで、ずんだを包んでいる。
ずんだの芳ばしさとコクがいっぱいで、餅の食感の良さ、米の旨味もいっぱいだ。

金箔は美しいけれど、美味しいこがね「みやこがね」のお菓子も魅力的である。
「涌谷太鼓」で検索すると、通信販売もされているようだ。

※追記:涌谷太鼓は、今も涌谷天平ろまん館で販売されています。通販も行われています。