福井には国指定の伝統的工芸品が7つあります
今回は、福井にある国指定の伝統工芸若手職人を集めた有志団体を結成した理由を紹介します。
大量生産、大量消費の現代社会に抗う姿勢が幕末のサムライと姿を被せたネーミングにしました。
その名も「福井7人の工芸サムライ」
※伝統工芸の国指定名は ”伝統的工芸品” ここでは伝統工芸と書きます。
- 越前漆器 約1500年前
- 越前和紙 約1500年前
- 越前焼 約850年前
- 越前打刃物 約700年前
- 若狭塗 約400年前 ※伝統工芸士は4人と危機的状況
- 若狭メノウ細工 約300年前 ※職人は2人と絶滅寸前
- 越前タンス 約200年前
福井の伝統工芸の職人を集めた目的
結成当時の2014年に書きました↓
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2020年に東京オリンピックが開催が開催され、
日本経済や人の東京集中の流れは止まりません。
東京一極集中となり地方は衰退の一途を辿っています。
このまま地方衰退を指を咥えて見ているだけでなく、
東京に無くて地方福井にあるものは何か。
それは【伝統と歴史】である。
そこで福井県は、モノづくりが盛んな地域です。
朝鮮文化が日本に伝わった際の玄関窓口であったということもあり生活用品の伝統産業が根付いていたのです。
しかし、90年代に入り100円ショップのような安いアジア製の商品が次々と世の中に現れ
日本の伝統工芸のシェアは奪われ続けています。
当然福井の伝統工芸も煽りを受けています。
福井で恩恵を受けている私達は福井の伝統を継承していく義務がある。
ご先祖を大切にするように先人達の知恵や技術を無くしてはいけない。
産地の枠を取って福井県の職人全体で地域活性化をしていこうと決めました。
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- 主として日常生活の用に供されているもの
- 製造過程の主要部分が手工業的であるもの
- 伝統的技術または技法によって製造されるもの
- 伝統的に使用されてきた原材料を使用していること
- 一定の地域で産地形成されていること
経済産業大臣指定の伝統的工芸品は236個(2021年1月)あります。
そしてこのマークが貼ってあれば伝統的工芸品の証明です。
しかし、このマークにも課題があります。
シールは有料で職人に負担がかかること、
上記のような伝統工芸の定義があるから最近開発された新材料には
伝統工芸品の証明シールが貼れない。
伝統工芸品、減少し続ける生産額
伝統的工芸品の生産額は1974年以降、日本の経済成長の波に乗って年々増加を続け、
1980年代には年間5000億円前後の水準を維持していた。
とくに1984年には生産額が5237億円とピークを迎えた。
しかしながら、国民の生活様式の変化やバブル崩壊後の長引く景気の低迷、
海外からの安価な生活品の輸入などの理由から2003年には2003億円と半減した。
数値出典:(財)伝統的工芸品産業振興協会 ※平成18年度以降の企業数不明
引用:四季の美
2003年度における各産地の関連工芸品総生産額は約6037億円であり、
指定伝統的工芸品は工芸品総生産額の約3分の1を占めていることになる。
2006年にはさらに1773億円まで落ち込んでいる。
伝統工芸に従事している労働者も30年前に比べ1/5まで減少しているという。
伝統工芸の衰退は歯止めが効かない状況です。
福井県は伝統工芸の世界では上位組
伝統工芸の世界では福井の国指定の伝統的工芸品7つという数字は
TOP6位にランキングされます。
福井の産業を活性させるには歴史や背景がある伝統工芸をブランドとして活動することが一つの方法です。
よそ者である私が架け橋になり伝統工芸が横の繋がりをもって、
コラボしたり自主的に商品開発やアイデア開発をしていく。
福井の伝統工芸とデザインとの関係
地域経済を研究されている教授はこういった。
「デザインは伝統工芸に重要な位置づけになってきた」
僕たちの活動は今重要な岐路にあるんだと思う。
市場に合わせたデザイン、商品を開発して伝統、技術を継承する。
それができるのは地元にいる私たちだけなのです。
さあ、地元の産業に目を向けてみよう!