先月3月18日のブログで原田マハ著の「奇跡の人」について書いた、その流れで
その後も少しずつ同じ作家の本を読みだしているのだが、先日読み終えた「風のマジム」
がこれまた読後感の爽やかな傑作だった。興味がある人はここにたくさんの人の感想が
書いてあるので、参考にして貰えれば幸いだ。私的にはやはり「風の酒」に惹かれる
ものがある。作中では書名ともなっている「風のマジム」、実際のモデルとなった酒は
大東島のサトウキビから作られたグレイスラム社の「コルコル」だ。
クセの強い40度のラム酒で、さらに値段も高いという二つの障害はあるものの、
近日中にアマゾンで購入ボタンを押してしまいそうな予感がしている。
この日も晴れていた。正面には山の半分を削り取られた武甲山、ここではまだ見頃の桜を
見ることが出来る。
自然の花を見る公園として造られたが、今では置き去りにされたような場所がある。
散策路は崩れてしまったが、植栽された野の花は訪れる人もないまま咲き続けている。
この場所を知ったのは10年前
その頃はまだ、管理する人の手が入っていたようだが……
自然の公園は作る手間と同じぐらいに、維持する手間がかかるのだが……。
たくさんの場所で打ち捨てられた野草園が放置されている。
そんな人間の事情を知ってか知らずか、お互いが寄り添うように咲くカタクリの花
かと思えばまるで仲たがいでもしたように顔を背けるカタクリ
時には慈しみあう親子のように
吹きすぎる風は冷たく、周りにはまだ冬の気配が色濃く残っている
祈りをささげているかのように
逆光を浴びると、花弁の内側の模様が際立つ。これは蜜標といい、
虫に蜜のありかを教えるためのものらしい。
まるでカタクリの花の中に桜の花が隠されているようだ。
同じころ咲き出したミミガタテンナンショウと
ヒナスミレ
これはナガバノスミレサイシンのようだ
アズマイチゲの花も咲いている
木は殆ど芽吹いていないが、気の早いアブラチャンやクロモジの花は既に
咲き始めていて、やわらかい春の日差しを浴びていた。
これはキブシ
この後に埼玉県民の森、名栗湖と回ったのだが、思ったより春の進みは遅く、
未だ蕾のヤマザクラが多かった。
この辺で。