野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

新緑の浅間嶺を歩く

2018-04-22 08:14:55 | ハイキング

 払沢の滝入口駐車場に車を止め、近くのバス停からバスに乗った。

降りたバス停は人里とかいてへんぼりと読む。4月中旬になったばかりの

この時季、薄紅枝垂れ桜が見事だった。

 

 小さなの中を縫うようにして急坂を登っていく。途中たくさんのスミレたちが

出迎えてくれた。

一番多いのはタチツボスミレ

 

 葉の細長いのが特徴のナガバノスミレサイシン

 

 白色系のマルバスミレ

 

 ヒナスミレはスミレのプリンセスのようでとてもかわいらしいスミレだ。

 

 一番早く咲くアオイスミレも僅かながら見られた

 

 このとりわけピンク色の濃いスミレはアケボノスミレだ

 花が咲いてる時期でも葉が完全には開かないのが特徴。

 

 一時間もかからず尾根道にたどり着いた。見晴らしの良い尾根道を

30分歩いて浅間嶺山頂麓の休憩所に着く。

 

  休憩所付近に咲いていたエイザンスミレ。ここのスミレは何ともきれいな美人顔をしていた。

 

 もう一つこの付近で出会ったのがこのスミレ。とても距が長いので

アカネスミレのようだが……自信はない。

 

 一息入れてから頂上へ。下向きに咲くカジイチゴにミヤマセセリが

アクロバットのように必死に取りついている。

 

 地面近くには大きな花弁のクサイチゴ

 

 蕾が殆どだったが、この付近でもやっとチゴユリが咲き出したようだ。

 

 浅間嶺のピーク、標高は890m。

 

 向かいに見えるのは御前山、右のピークは大岳山だろうか

 

 なだらかな尾根道にはたくさんの花々が見られる。

道沿いの日当たりのよい処にはフデリンドウ。

 

 ヒトリシズカ、アズマイチゲ、ヨゴレネコノメと次々と顔を見せてくれる。

 

 

 

 北向きの傾斜地にはカタクリの群生地があったが、

残念ながら花は落ち既に実をつけていた。

 

 緩やかに下り始める。薄暗い林床にはエンレイソウが咲いている

 

 ヤマエンゴサクとミヤマキケマン

 

 

 

 ヤマルリソウにも出会えた

 

 薄暗い針葉樹の森を抜け、見晴らしの良い場所に出た。

ここに立つ峠の茶屋は今回も閉店中、何回か来たが空いているところを見たことはない。

 

 ここからは幅の広い林道に出た。左右の山裾には新緑が輝いている。

 

 

 夏を思わせる日差しの強さだが、微かに甘い香りを含んだ風が

吹きすぎていて火照りを覚ましてくれる。心地良い。

 あぁ できれば時間を止めてこのひと時をしばらく味わっていたい。

 

 頭上にはツクバネウツギの花が咲いていた。

 

 甲州古道の一部となっているこの道には野仏も多い。

 

 時坂峠を過ぎると浅間林道をくねくねと下っていく。標高は300m位、

まだ桜が見ごろだった。

 

 ゆっくり歩いて4時間、思いもかけないほどたくさんの花たちに出会えた。

行きかうハイカーも少なく静かな歩きを楽しむことが出来たのが嬉しい。

 久しぶりの良い山行だった。  この辺で。