ツリバナの実
<前回からの続き>今日は都民の森の中で出会った今年最後の花たちを紹介しよう。
まずは漢方薬としても名高いセンブリの花。
センブリはリンドウ科の花で日本、朝鮮半島、中国に自生する。
二年草の花なので、春に地に落ちた花はロゼットのまま冬を越し
翌年山地の日当たりの良い場所で開花する。
草丈は20~40cm、花は小さい。奥多摩では希少な花で
咲くところはごく限られている。
すぐそばに咲いていたリンドウはまだ蕾だった。
この日はもっと珍しい花にも出会えた。
ハマウツボ科コシオガマ属の多年草の花でコシオガマ。この花も小さい。
分布は日本全国(沖縄を除く)に渡るが、奥多摩では殆ど見かけない。
近縁にシオガマギク属の花がある。高山で見かけるヨツバシオガマやエゾシオガマ
などが有名だ。日本特産というわけではなく。センブリと同じように朝鮮半島や
中国にも自生する。
ピンク色の花が可愛らしい。
ヤクシソウは至る所で見かける花。
少しだけ花を残したカメバヒキオコシ
コウヤボウキの花
この日は一日中弱い雨が降り続いていた。
サラシナショウマ
オクモミジバハグマ
おしまいは花ではないがツルリンドウの実。
花は白色から薄紫色で、リンドウを細くしたような花。
この時期は下草の中で小豆色の実がよく目に付く。
山の花はリンドウの仲間の花を見る時期になると、その年の締めくくりとなる。
来年のスミレの咲く時期まで待つしかない。
雨の中下山した数馬の集落
この辺で。