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野に還る

ペンタックスをザックに
野山に花や鳥、虫たちを追う。
身を土に返すまでのほんの一時
さあ野遊びの時間の始まりだ。

柳沢峠付近を歩く

2018-10-11 16:40:53 | ハイキング

 今年の9月は雨が例年になく多かった。gooの過去天気で東京の天気を

調べてみたら、雨の降った日が30日中に16日もあった。少し興味を覚えたので

過去5年間分の平均をとってみたらほぼ雨の日は8日。今年は例年の倍の雨が

降った勘定になる。このサイトには50年分の過去天気が載っていて、50歳以下の

人は自分の生まれた日の天気を知ることができる。

 因みに過去の天気はyahooにもあるが少しおおざっぱ、また日本気象協会のサイト

専門的過ぎてとっつきが悪いが、情報量は一番多い。リンク先から実況天気に

入って地区を細かく辿っていくとほとんどの過去天気が4年分見られた。

 慣れるとこのサイトが一番かもしれない。尚、気象協会の過去天気で

見ると9月の東京は雨の降った日が一月に何と22日もあった。

 (追記)100年天気図データベースというサイトもあったので興味のある方はどうぞ。

 

 さて今回もまた雨のハイキング。柳沢峠一帯には散策路が設けられている。

入り口出迎えてくれるのは何だろう。古い雨量枡?なのだろうか。

 

この辺りは標高1480m、10月のこの時期、花はほとんど見られない。

 咲き残っていたヤマホタルブクロとカメバヒキオコシ

 

 

 

 深く立ち込めたガスの中を歩く。

 

 紅葉は始まったばかりでまだ緑の葉が多い。

 

 オトコヨウゾメの実だろうか

 

 ところどころに赤く、黄色く染まり始めた木々が見える。

 

 

 

 

 

 

 

 展望台までやってきた。天気さえよければ笠取山、唐松尾山、

飛竜山から小雲取までの稜線が望めるのだが……。

 

 この標識の先を行くと大菩薩嶺の登山口丸川峠に至る。

 

 紅葉はまだまだだが、山道に落ちている濡れた枯葉が輝いていた。

 

 放っている煌めきはまるで期間限定の宝石のようだ。

 

 

 あまりにも沢山あったので組み写真にしてみた。

 

 

 

 

 キノコも少しだけ紹介しよう。

 

 

 本当はツタウルシが見ごろになっているのではないかと思っていたのだが、

残念ながらまだ早かった。

 

 

 この日一番赤かったのはマムシグサの実

 

 

 

  帰り道、シカがひときわ高く泣いてガスの向こうに消えていった。

 

 この辺で。


雨の雁ヶ腹摺山を登る

2018-10-08 21:40:21 | 散歩

  

 山梨県大月市から山道を10数km分け入って、たどり着いたのは大峠。

ここで林道は閉ざされている。ここ数年来この調子なので、開通する日が来るとは思えない。

 

 

 シオジとは、モクセイ科トネリコ属の落葉広葉樹。関東以南の本州太平洋側、四国、九州に

分布し、優良な家具材として使われる。 樹高は30mを超えるものもある。

 

 右端の登山口から登っていく。

 

 しそ科の花、ナギナタコウジュが咲いていた。漢字では薙刀香薷とかくそうだ。

シソとハッカを合わせたような強い香気があり、漢方としても用いられる。

 

 カワミドリに似るが、花はシモバシラのように片側に付くので見分ける。

 

 山道に分け入ってすぐに水場がある。

 

 マムシグサ(の仲間)の真っ赤な実

 

 紅葉はまだほとんど見られないのだが、一本だけ真っ赤に

染められたモミジの木があった。

 

 

 水場の傍にはヤマトリカブトが咲いていた。

 

 

 大岩の下に見えるのは花を落としたカメバヒキオコシ

 

 台風24号の影響だろうか、たくさんの倒木が見られる。

登山道も小さな小枝が散乱していた。

 

 ハナイカダ

 

 大峠から雁ヶ腹摺山までは僅か一時間余の登り、登りがあまりにも短いので、登山者には

物足りなく覚えるのか登る人は少ない。

 

 頂上が近くなってきたら霧が立ち込めてきた。

 

 霧に濡れたウスユキソウ

 

 枯れかけたヤマホタルブクロがまだ色を残していた。

 

 雨に濡れそぼれたアキノキリンソウの花

 

 登り詰めて頂上が近くなってきた。少しだけ息の上がった私を

哲学者のような横顔をした大岩が迎えてくれた。

 

 食べられるかどうかは知らないが美味しそうに見えるキノコ。ナメコ?

 

 この林を抜けると頂上直下の草原だ。

 

 マルバタケブキの花後が至る所で見られた。

 

 ガスは一段と濃くなってきて、さらに雨も強くなってきた。

 

 夏にはたくさんのチョウたちが花に群らがっていた草原も、10月になると花は散り

草は枯れ始めていた。雨の中、探し回って何とか見つけた花は

タチコゴメグサと

 

 ノコギリソウと

 

 まだ蕾のリンドウ

 

 期待していた富士山は分厚いガスの向こうだった。

 雨風が強まり、休むことなく下山を決めた。

 

 この辺で。


 奥武蔵の旧道を歩く

2018-10-06 15:29:42 | 散歩

 節季も秋分の第三候となった。日差しは穏やかとなり、絶好の

ポタリング(自転車に乗った散歩)の季節となった。風もない休日の

午後はポタリングにぴったり。胸のポケットにipodを差し込んで

さて何を聞こうか。……ちょっと悩んで久しぶりに森田童子にしょうと決めた。

 童子といえばドラマ高校教師の主題歌「僕たちの失敗」が有名だが、

私はそのアルバムの中の孤立無援の歌が気に入っている。

(あれっ、一度張ったリンクが無効になっているぞ!もう一度貼りなおして

みたがダメか……。こうなりゃyoutubeで検索を)

 

 透明な悲しみとやるせない倦怠感に浸りながら、夕暮れ間近の川筋を

今日はのらりくらりと行くことにしようか。

 

 さて今回は 西部秩父線の正丸駅から刈場坂峠、丸山を通って芦ヶ久保駅までのコースを

歩いてきた。大体5時間、歩数にして3万歩ぐらいのコースだ。

 (申し遅れましたが今回からカメラはペンタックスK-70に変わりました。)

 

 駅からは299号沿いをしばらく歩き、やがて右折して林道に入っていく。

 この林道は車が少なく、快適に歩ける。道端には秋の野の花がたくさん咲いている。

 ツリフネソウ

 

 ミズヒキ

 

 ハキダメギクとは何とまぁ可哀そうな名だ。この可愛さなんだから

何とか改名できないものか。

 

 朝露にびっしょりと濡れたゲンノショウコの花

 

 この毛虫、図鑑で調べたが今のところ正体不明

 

 林道を一時間以上登ってきた。高麗川源流の碑があった。

 

 花を落とし始めたアキノタムラソウ

 

 目線に青空の青色が降りてきたと思ったら、不意に視界が開けた。

 ほぼ一時間半かかった、やっと刈場(かば)坂峠だ。

 

 ここからは山道を歩いていくことになる。

林床の白い卵型のキノコ

 

 日差しのあるところで休んでいたアサギマダラ。

 

こちらはアカタテハとセセリチョウ。

 

 

 一時間ほどで大野峠。急坂を登ると片側の斜面が切り開かれた場所に出た。

どうやらここはパラグライダーかハングライダーの基地のようだ。

 

 ナンテンハギ

 

 白石峠との分岐が見えてきた。右に行くと堂平山をぬけて寄居方面まで行ける。

 

 ノダケは地味だが見るほどに繊細で美しい花だ。

 

 イヌショウマの花

 

 このキノコ、もしかするとタマゴタケ? だったら食べられるのだが……。

 

 頭上でツリバナの赤い実が揺れている。

 

 大野峠から40分かけて丸山に着いた。頂上には最近新装なった

展望台がある。白壁がやけに眩しい。

 

 展望台の上からは奥武蔵、奥秩父の山々がぐるり360度望める。すぐ近くに聳える武甲山

があるのは南西方面。百名山には漏れたが、二百名山にはなっているはずだ。山の正面は

山頂直下まで石灰岩採掘がされている。裏側には神社があるのでまさかそこまで掘ることはない

だろう。そうなったら現在1304mある標高は一体いくつになるのだろう。

 

 視線を北に少しずらすと両神山がみえる。こちらはしっかりと百名山に入っている。

 

 展望を楽しんだ後は頂上で持ってきたおにぎりを頬張る。小休止を入れてからは

県民の森を通って下山。今回の山行、秋の花を期待したのだが思ったより少ない。

シカの食害が影響しているのかもしれない。 

 ツリガネニンジン

 

 サラシナショウマ

 

 色づき始めたマムシグサの実

 

 随分と下ってきた。」芦ヶ久保果樹公園村を抜けると、陽射しが暑く

日陰を選びながら急坂を下った。

暑い日差しの中でキラキラと輝いていたガマズミの実

 

 丸山を望むコスモス畑は咲き始めたばかりだ。

 芦ヶ久保駅に着いたのは正丸駅から5時間半後、歩数は30869歩だった。

久しぶりに足にまめをつくってしまった。

 期待していたほど花はなかったが、心伸びやかな楽しい山行だった。

 

 この辺で。


植物園に咲く花

2018-10-02 06:18:10 | 植物園

 この時期、外を歩いているとあの匂いに出くわす。思わず周囲を探してしまう、

それほどあの匂いは強烈に鼻孔をくすぐる。人によってはトイレの匂いと失礼な

ことを言うのだが、そんなに品の悪い香りではない。甘く香ばしい香りの正体は

深い緑色の葉の陰にオレンジ色の小さな花をつけた金木犀だ。

 中国南部が原産で江戸の頃に日本に伝えられたというキンモクセイ。

モクセイ科モクセイ属の小高木で日本には雄株しか伝えられず、そのせいで

実をつけないのだという。花言葉は「謙虚」、「謙遜」。

 ところで私の近所には銀木犀の樹が二本あって、どちらもギンモクセイだと

思っていたが、つい最近うち一本はウスギモクセイだと分かった。葉に鋸歯がある

ギンモクセイとは違い、葉には鋸歯がなく細長い。しかも他のモクセイとは異なり

実をつけるのだ。なおモクセイ科の花はちょっと専門的なここで。

 

 先日の台風でキンモクセイもギンモクセイも花が散ってしまったのかと案じて

いたが、今朝方様子を見ていたら大きな葉に守られて花も香りも健在だった。

 

 近所の野川観察園の彼岸花は散ってしまった。

 

 まだ咲き残っていた若い花

 

 同じ頃ススキの株の根元にナンバンギセルが姿を見せる

 

 それにしても今年の9月は雨が多かった。ガガイモの花の傍にいたカタツムリ

 

 タデ科の花の中では少しだけ豪華絢爛なサクラタデ

 

 シモバシラの花も今年は山歩きでよく出会った。

 

 

 この星型の花はコバノカモメヅル。日本固有種で本州の中央部が分布地。

でも自生している姿に出会えるのは山歩きしていてもごく稀だ。

 

 ヒヨドリジョウゴはナス科の多年生のつる植物。林のふちで咲きマント群落を作る。

 

 コムラサキシキブとシロシキブ

 

 ここからは東大和市にある都立薬用植物園で見かけた花

 縁取りのきれいなコスモスなのだが品種名は分からず。

 

 熱帯アメリカ原産のトウワタ。この花も江戸期に渡来したという。

 

 オオセンナリはセンナリホオズキともいわれるナス科の一年草。野で見かけることは

殆どない。

 

 ノゲイトウも園芸植物で、ろうそくの炎のような形をした花が特徴的。

 

 オオケタデ。先に載せたサクラタデよりさらに大きく豪華な花。中国原産だが

結構野生化した花も見かける。オオベニタデという別名にはうなづける。

 

 ゴジカはアオイ科の花で、平安時代にインド、インドシナから移入され観賞用として

栽培されたが、野生化はしていないという。名は昼頃から花を咲かす午時花。

 

 クマツヅラ科の花でタイワンレンギョウ

 

 ここからはカラフルな実を三つ。ウオトリギの実

 

 山椒の実

 

 思わずよだれの出そうなアケビの実

 

 今日はこの辺で。