僕の人生の今は何章目ぐらいなんだろう?

昨日に戻りたいと思うよりも、
今日を楽しみ、
明日が待ち遠しいと思える、
そんな人生を送りたい。

ある日の野毛で・・・

2006-08-30 18:03:55 | ヒトの気持ち
何年かぶりに会ったあなたは、何も変わっていなかった。
笑うとき、ちょっとはにかんで目を細めて遠くを見たり、
ロックグラスをくるくる回しながら
仕事の話をする仕草も何も変わらなかった。
「首を傾げて話を聞くの、いくつになっても変わらないんだね」
そう、私のそんな仕草が好きだって言っていたあなた。
でも、お互いのクセや仕草は変わらなくても、
今こうやって向き合っているのは過去の私達じゃない。

お互いへの寄り添い方をすっかり失い、違う人生を歩んで来た二人。
だからなのか、昔のような熱い眼差しとともに手を握られても、
通い合うものなんてちっとも感じない。
何を期待して、私は、ここへ来たんだろう。
一から始めなくてもいいからと思ったから、
つい、返事をしちゃっただけ。
トラブル続きの仕事に、スレ違いでケンカばかりの恋愛に疲れていた時に、
まるで癒しの呪文のように響いたあなたのひとことに。

でも、流れた年月は、あなたへの甘え方さえも忘れさせていた。
それでも抱き合えば、また、違う寄り添い方があるかもしれないなんて思ったけれど、それも違う。
だって、ここにいたってちっともときめかない。
だから、携帯だって電源オフせずに、しっかりテーブルの上。それが理由。
なーんだ、私、バカみたい。
「昨日は悪かった。これからデートしよう。迎えに行くよ!」
メールが一通、届いた。
ハートマークが光ってる。
少しくらい強引で、自分本位でも私が本当に好きなのは、
あの夜、このメールを送って来た人なんだよね。
勘違いで後悔しちゃうところだった。
どんな時でもどうやって寄り添えばいいかわかっているし、甘えられる人。
「ごめん、やっぱり帰る。今さら何かしても、もうあなたとやり直すなんて出来ない。懐かしさと寂しさで来ちゃったけど、勘違いだったの」
よそ見しちゃダメだよ。
大切な幸せ逃さないよう、傍らに居てくれる大事な人をちゃんと見つめよう。
時々、心の隙間に取り入る甘い悪魔の囁きには、決して耳を貸さないで。

こんなドラマ、あの店じゃ見れない。
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