第一話「桜花抄」
明里からガンガン手紙が来るでしょ
貴樹は明里の生きるスピードに追いつきたかった。
でも、貴樹は返事を書かなかった。
ポケットに入っていたんだけど駅の突風で飛んで行ってしまった。
二人のスピードは冬の再会の日以降変わってしまった。
結局追いつけず、彼女は「貴樹くんだったら大丈夫だよ」と言って
電車のドアが閉まり彼女もカバンの中の手紙を渡さなかった。
彼にとっては『始まりのキス』も彼女の中では『お別れのキス』だった。
秒速5センチメートルで進んでいる、中学生の恋だった。
明里からガンガン手紙が来るでしょ
貴樹は明里の生きるスピードに追いつきたかった。
でも、貴樹は返事を書かなかった。
ポケットに入っていたんだけど駅の突風で飛んで行ってしまった。
二人のスピードは冬の再会の日以降変わってしまった。
結局追いつけず、彼女は「貴樹くんだったら大丈夫だよ」と言って
電車のドアが閉まり彼女もカバンの中の手紙を渡さなかった。
彼にとっては『始まりのキス』も彼女の中では『お別れのキス』だった。
秒速5センチメートルで進んでいる、中学生の恋だった。