1日の土曜日「矢作川森の健康診断」に参加してきました。 今年で9回目、初めての参加です。きっかけは家を新築していただいた工務店のK建築士が毎年チームリーダーとして参加しており、木の話をしているときにこういう会があると聞いて参加申し込みをしたものです。
会場についてみるとたくさんの人々。受付を済ませて参加費(保険料?)を支払7-8人になるグループ割のシートを貰い他の参加者に挨拶。うちのグループ7人のうち若手3人は県の職員で林業に係る職場から参加。レクチャーを受けた後、車に分乗し現地に向かいます。このあたりの山は江戸時代までは草の生えている山で明治になって先人たちが植林をし、伐採した後、戦後植えられて伐採する時期に来ているけれど木材価格の下落で伐採されることなくそのままになってしまっており、山に保水力もなくなり自然災害が起きやすくなってしまっている山が多くなっているとのこと。
今日本の森に置かれている状況は家の建て替え1年前に参加した山の見学会の時、製材所の方からも同じ話を聞いていたので今日は実際この目で確かめることができます。
車を降りてから林道を30分くらい歩いて、あらかじめ決められている現地について早速調査。スギとヒノキが植えられている山に入って木の太さ、高さ、100㎡の広さに何本植林してあるか、下草が何が生えているか、表土の厚さなど・・・決められた項目を埋めていきます。
調査した場所は植林されてから、およそ40年ぐらいたっている山でしたが換算すると3200本/町歩もの木が間伐されず植えれた時のまま放置されており、基準の600本を大幅に超えてしまっている。その結果立ち枯れ、倒木、細い木ばかりになってしまっている。陽が入らないため下草が生えないので表土が流れやすくなっている。等々の問題がある。
↓調査した所の少し先に間伐されている山があるのですが見事に下草でびっしり埋められています。
何が生えているのか皆で調べたのですが何と4種類だけ。
午後からいった所は間伐が行われているので、分け入っていかなければいけないくらい緑に覆われていました。
リーダーから聞いた話では山での値段はスギの木1本が大根の値段と変わらない時があるということ。う~ん、それでは必要だと判っていても間伐もできないわ。
今、家つくりは輸入材(種にホワイトウッドと呼ばれるスプルース系の集成材)が主流となってしまっているが、輸入材より安くなっている国産材が何故使われないのか?その背景にはさまざまな問題があるのだろう。調査自体はむつかしくなく、楽しんで行えたのですが今日のような山が日本中にあるという現状を知ると我々の子供や孫、さらにその後どうなっていってしまうのかと思わずにいられない。
いったい誰が日本の森を殺しているのか?
↓は土人形というそうです。降る雨が木の葉で遮られ、纏まって大きな雨粒になって落ちで来るので石やこのような木の枝の下が掘られてしまい、表土が流れてしまっている状態のことだそうです。