共同通信社社会部編(新潮文庫)490円
ちょっと真面目にご紹介。目次で解ります。薄い本なので読みやすいですよ。
第一章 終末期医療の最前線
第二章 小さな命を抱きしめて
第三章 過酷な難病ALSと向き合う
第四章 「人生の最終章」をどう描くか
第五章 ドヤの町山谷で旅経つ
第六章 救える命、救えない命
第七章 がんで逝く、がんを生きる
第八章 人生の最後に結び合う絆
最終章 幸せな最期、それを支える医療
これだけで興味をお持ちかと思いますが、第二章からエピソードをひとつ。
双子の娘を出産し、ひとりは無事出産するが、もうひとりは生まれつき様々な難病を抱え、治療のかいも無く、状況の改善は見られず、これ以上の治療は子供を苦しめるだけで見るに忍びないと、両親、医者は苦悩の選択「治療の中止」を決断。呼吸器、点滴のチューブをはずし生後27日の命は母の腕の中で抱っこされながら失われる。
その後無事に育った娘が言葉を話し始めた頃
「おなかのなかってどんなだった?」と聞いた母に、まだ妹の存在を知らなかった、幼い娘は
「あのね、友達がいたんだよ。ふたりでママのことをjしゃべったり、遊んだりしてた。ママのこと好きだったよ」(原文ママ)
ハチ公、不覚にも落涙しました。命の不思議さを感じました。
というわけで是非お読みください。いろいろと考えさせられます。