アパートの駐車場で時々見かける白黒猫。飼い猫かノラかは不明だが、ふてぶてしい態度、太目の体、耳の一部は千切れ目付きも悪いので、百戦錬磨という単語が浮かぶ。最初はこちらを警戒してたが、戯れに献上したマタタビの効き目は抜群で、私の姿を見かけるとにゃ~にゃ~泣きながらすり寄って来るので、まあ、(やや)可愛いから手元に有ればあげるね。時々は御馳走した。そのうち私を待ち受けているのか、原付のシートか車の屋根で寝ながら過ごすようになった。でも、あの日は違った。
駐車場のコンクリートの上、落ち葉が自然と集まり小さなベットのようだ。そこに白黒が寝そべり、あれ危なくない?犬とか来たらやられちゃうよと思いながら近づくと、私を見て小さな声でにゃ~と一声泣いて又眠りに落ちた。よほど疲れたのか試にあげたマタタビに目もくれない。私はお買いものに行くためにその場を離れた。
小一時間後、駐車場に戻り、気になる白黒を見に行ったら、まだ寝ている。あ、様子が変だピクリとも動かない。少し不安になり手の届く距離まで近寄って白黒を見ると、半目で口は半開き、小さな舌がだらんと出てる。あ、死んだんだ・・・
自宅に戻り入浴(体を清めないといけないと無意識に)しながら、この後、もう一度白黒の所に行き、死んだ事を再確認して、それからアパートの管理人に電話して「駐車場でノラ猫死んでいます」と連絡して、奴を回収する時に立ち会い、5円玉をゴミ袋(死体だけどこれしかない)に入れて「このお金で親の所に帰りなさい」とお祈りして全てを終わらせようと駐車場へ。
そしたら、落ち葉のベットに白黒の死体は無く、あ、誰かが始末した?何が起こったか少し怖かった。
そしたら、後ろから「にゃ~」と声がするので慌てて振り返ったら白黒が座ってマタタビくれよ顔。ぎゃあ~、出たか化け猫~わしに祟るなよ~プチ、パニくった。けど、
生きてるじゃん、で、奴に「お前な~もうチョッと野生、猫の誇りを持てよ、あの寝方は猫としてどうよ、言語同断、横断歩道、緊張感無しはみっともない、情けない、猫らしく生きろ」と説教したら、最近、来ないね。反省中?
お後が宜しい様で
よんでくれてありがとうございます
最近の実話です。