リュウ庵

尼崎市住む猫大好き人間。
駄文を書くのも好きです。

冥途までの穀つぶし

2022-04-30 11:54:08 | 日記

4月28日(木)9時に起きて雨戸を開けると、まぶしい日差しに満ちている。

空気が乾燥しているのか爽やかで、まるで秋の気候のよう。雲一つない気ちの

良い晴天は夕方まで続いた。

さて、明日からゴールデンウイークが始まる。娘は来月5日までの1週間休みに

なるらしく、喜んでいた。別にどこに行こうとも思わならしいので、その間は家

事を受け持ってもらえる。私もこの歳になってまったく遊びに行く気がないので、

庭いじりなどして過ごす予定。

20年ほど前までだと、ゴルフの誘いはいくつかあって、いそいそとコースに出

かけたものだが、ゴルフも返上したので無縁。飲み会も、もう10年ほど行って

いない。第一、アルコールは一切やめ、今はノンノン(ノンアルコール、ノンカ

ロリー)ビールしか飲まないので、気楽なものだ。

この連休でコロナがどうなるか。3年ぶりのまん延防止等重点措置が解かれた中

での、初めてのゴールデンウイーク。テレビではコロナ対策をとりながら行楽を

楽しむ人も多いようで、人の移動はぐっと増えるだろう。果たしてこの長期連休

期間が吉と出るか、凶と出るか・・・吉と出て爆発的な感染が収まり、ウイズコ

ロナが可能な社会になるとすれば、誠に嬉しい限りではあるが。

 

29日(金)9時5分に起床。大型連休初日はあいにく雨模様。小雨が降ったりや

んだりしている。少し風があって、肌寒い。今日からお出かけの人たちには、恨

めしい空模様だろう。

民放テレビはゴールデンウイーク初日、雨の盛り場を中継している。コロナ禍を

気にしながらも、大勢の人たちが繰り出し、賑やかな雰囲気を伝え、やっと活気

が戻ってきた繁華街の雰囲気を伝えていた。

 

午後、何気なくNHKBSテレビをかけると、ヒチコック監督のスパイスリラー映

画「北北西に進路を取れ」が放映されていたので、つい最後まで観てしまった。

1956年の古い作品で、主役のケ―リー・グラントが大平原のトウモロコシ畑で農

薬散布を装った飛行機に追い回されるところや、歴代大統領の肖像モニュメント

あるラシュモア公園の断崖でのハラハラする逃走シーン以外はほとんど覚えておら

、新鮮な感覚で見ることが出来た。ケーリー・グラントは渋い。

 

あるブロガーさんの日記で『人生は冥土までの暇つぶし』という、考えさせら

れるフレーズに出逢った。同時に自分を重ね、ほろ苦さと痛みを伴って読ませても

らった。私のように、働かずにお国の厄介者になっている年金老人は、さしずめ

人生は冥途まで穀つぶし」というところだろうなあ、と自分を自嘲気味にイジっ

いる。

 

夜になって急に寒くなり、久しぶりにホームコタツに電気を通し冷えた足を温

める。東北地方では雪が積もるかも、と気象予報士さんが言っている。5月を

目前にしての積雪は異常だろう。

 

  🌸フェンス越しのシラン


タツナミソウ、さざ波のように

2022-04-28 11:55:23 | 日記

4月26日(火) 9時に起きると、外は曇り空。昼が近づくにしたがって雲が

厚くなって、空気は湿っぽく雨の気配。天気予報通り2時ごろからぽつぽつ降り

出した。

雨になると杖ついて傘さしての買い物は危険なので、こんな日は勤め帰りの娘に

夕ご飯のおかずを買ってきてもらうことになっている。雨になると庭の草花に水

をやることもなく、湯たんぽの季節も終わりになったので、家事は冬に比べて楽

になっている。炊飯器とお風呂の準備だけで、持て余した時間を本を読んだり、

猫相手にじゃれたりしながらと過ごす。なんだかメリハリのない締まりのない一

日で終わった。

外に出たのは夕刊を取りに玄関まで。昨日、日記に書いたHNK夜ドラマのロケも、

雨で中止かな、2階から周りを見渡したがそれらしき人たちの姿が見えず。

 

27日(水)9時10分に起きる。昨夜はかなり降っていたが、明けたら曇っては

いるものの空は明るい。天気予報通り午後から青空が望めるでしょう。少し蒸し暑

い感じだが、風はさわやかだ。

昨日の雨風で、ツバキの花弁が庭から越境して、道路にも散ってピンク色に染めて

いる。葉室麟さんの時代小説「散り椿」(角川文庫)を読んだなあ、と思いながら、

散った花弁をホウキで集めた。昨夜の雨でアスファルトに「濡れ花弁」になってへ

ばりつき、掃き清めるのに一苦労。ちょっと動いただけなのに汗ばむ。気の早いテ

レビは「なたね梅雨に入ったのかな」と言っていた。

 

タツナミソウの季節になった。庭の木陰にひっそりと咲いているのを見つけたのは、

5年ほど前。それが今では白いタツナミソウがいっぱい咲いて、遠くから見ると一

面に白くさざ波が立っているようだ。種をまいた覚えがないから、きっと鳥が運ん

できたのだろう。

可憐な花なのに、たくましくどんどん増えていく。初めのころは紫色が多かったけ

ど、いつの間にか白がまさって、紫組は隅っこで遠慮がちにぽつぽつ咲くだけにな

った。白組の方が生命力旺盛で、優勢なのだろうか。紫も可愛く好きなのだが、白

組に圧倒され形勢が年々悪くなっている。ブログの花のアルバムや実際に咲いてい

るところはあまり見かけることもないタツナミソウだが、買い物に行く途中のお家

の庭で咲いているのを偶然見つけ、ちょっと嬉しかった。

ネット検索によると、タツナミソウは初夏の季語になっている。

   浪立たぬほどに立浪草生けし 後藤比奈夫

など、けっこうたくさん詠まれている。

  🌸咲き乱れる白いタツナミソウ

   🌸少数派になった紫のタツナミソウ

   🌸波が立っているように花姿


知床観光

2022-04-26 11:31:26 | 日記

4月24日(日)9時15分に起きる。天気予報通り、雨の朝だ。以前から予定していた

お墓参り。娘たちの仕事の関係で変更するわけにもいかないので、長女の運転で11時ご

ろ出発。雨が降っているので、傘をさして杖ついて坂道を上るのは危険なので、私は墓苑

ふもとの駐車場で車内参拝のつもりで待機、娘たちだけで参ってもらう。

周りの山はまさに緑滴り「山が笑っている」季節。あいにくの小雨で煙っていて、車外に

出て山にカメラを向けることはかなわなかったが、フロントガラスに溜まる水滴は、優し

く春の光を宿している。

 

悲惨な海難事故が起きた。昨日、乗客と乗員26人を乗せた知床観光船が消息を絶った。

今日になって10人が救助されたとニュースで伝えられたが,10人とも死亡が確認され

たという。なんとも痛ましい海難事故が起きたものだ。4月とはいえ、日本の北の果て・

知床の海は、海水温度は5度という。投げ込まれた乗客、一人でも多く助かってほしいと

いう願いは、通じなかったようだ。

この船は、昨年も座礁事故など起こして書類送検されている。今回の重大事故を起こした

船長は、その時と同じ人とか。海が荒れていて、同業他社の仲間から出航を見合わすよう

忠告されたが、聞かなかったという。会社はどんな安全管理・教育をしていたのだろう。

知床観光は、私も数年前に、海上と陸上から行ったことがある。風光明媚な世界自然遺産

の知床半島を先まで行って往復するコースは、断崖が海に迫る景観は圧巻で、深く印象に

残っている。陸地での知床原生林の観光ツアーも素晴らしい。原生林や開拓村の廃墟、

な水面の5つの湖、時々姿を現すエゾシカ・・・興味は尽きない。

 

闘病中の夫婦漫才の宮川花子さんが、久しぶりに夫の大助さんとテレビに出ていた。元気

そうで安心。「僕は嫁はんが元気で生きてることが最高の喜び」と大助さん、泣かせるね

え。早く元気になって、ボケとツッコミで息の合ったおしどり漫才の至芸を見せておくれ。

 

25日(月)9時過ぎに起きる。戸外は暖かい春の光に満ちている。午後の気温は26度を

超えて、蒸し暑い感じ。

土曜日(23日)の夕方、奥の虫歯にかぶせていた金属が取れたので、昼前に行きつけの

歯科医に行った。とりあえず応急処置してもらい、連休明けに本格工事してもらうことに

した。明日から大型連休に入るらしいので、今日行っておいてよかった。歯医者からスー

パーを迂回したら、久々に3000歩ちょっと(少ないなあ!)歩いた。それでも最近ではか

なり歩いた感じ。ずいぶん足が弱っているのを実感。

帰る途中お昼が過ぎたので、ラーメン屋さんに入って「醤油ラーメン」の簡単なランチした

が、小さいチャーシューの切れっぱちが入っているだけ。まあ550円だから仕方がないか。

最近ランチにラーメンを食べること機会が数回あったが、いずれもハズレばかり。

 

読書の醍醐味の一つは好きになった作家の作品をとことん読破していくことだが、まったく

初めての人の小説を手にする楽しさも大きい。今回、芸能界屈指の読書家で知られる女優の

中江有里さんの「残りものには、過去がある」(新潮文庫)に巡り合い、彼女の文章の確か

さ、ストーリーの巧みさに驚いた。結婚式の来賓の中に、新郎新婦と自分たちの「過去」と

が交錯する人たちがいて、それぞれの物語を短編スタイルで6話に仕立てている。タイトル

もしゃれている。59歳の彼女は、いつか大きな文学賞を取るだろう。

 

   ☂ 水滴の詩(うた)のよう

   宮川花子さんと大助さん(テレビから)


本物の鬼は人の面をかぶっている

2022-04-24 13:50:20 | 日記

4月22日(金)例によって早起きの日で、8時40分に起床。朝飯食べているとき、

コープこうべに宅配車が来て、注文の家庭用品などを受け取る。

月末の金曜日は糖尿病検査日。先月の検診の時に約束した「間食禁止」の成果や如何

に、と採血して検査してもらったら糖尿の数値A1cが何と1ポイントほど下がっている。

まだ通常人に比べたら高いが、私にとってはすごくうれしいダウンだ。体って正直だね

え。このまま努力したら、健康体の5.5~6.0台も夢じゃない。

最近白内障が出てきて、本も読みずらくなってきたので、早く糖尿病を治し、手遅れ

にならないうちに念願の左目の白内障手術受けたい。「間食禁止」はつらいけど、1

か月続けたおかげで、そんなにひもじい感じがなくなった。 本も楽々読めて、きれい

な花も見たいからねえ。

 

糖尿病検診に行く途中、いつも通るお寺の掲示板に

本物の鬼は人の面をかぶっている

と書かれていた。なるほど、人が一番怖いのだ。わかるわかる。かの国の大統領はま

さしく「人の面をかぶった鬼」だ。しかも平気でうそをついて、国民、世界をだます。

 

帰ってきたら、玄関の門扉にお赤飯が入った袋がぶら下がっていた。いつもタキイの

花の種を一緒に注文してあげる、花友さんが置いて行ってくれたのだろう。早速夕食

でいただいた。美味しかった、ありがとう。

 

23日(土)9時に起きる。暖かい日差しが差しているが、空は少し濁っている。黄

砂が飛来しているのだろうか。

NHKからお知らせのチラシが入っていた。何だろうと見たら「ドラマ撮影におけるお

願い」という。この夏NHK総合で放送する「あなたのブツが、ここに」というタイ

トルの夜ドラ。コロナ禍で失職したシングルマザーのキャバクラ嬢が、困難に打ち勝

って宅配ドライバーに転身し生き抜く「ポップでハードな、ヒューマンドラマ」とか。

撮影日時は26日9時~12時まで。撮影場所は、私の住んでいる5丁目周辺道路で

「映像と一緒に音声も収録するので、ご協力をお願いします」とある。どんなロケな

のか想像つかないが、それよりなんでこの地域を選んだのだろう。どうせヒマだから、

ロケを覗きに行こうかな。杖をついた通行人が必要なら、エキストラになってもいいよ。

 

歴史に「もし」「たら」を望んではいけないが。それを重々承知で、「ない物ねだり」

のおバカな妄想に付き合ってください。

ウクライナから世界に広がっている「危機」の時代、追い詰められたロシアが核爆弾

を使用し、第3次世界大戦の危険性もささやかれ始めた暗雲垂れ込める世界、世界の

人はかたずを飲んで見つめている。こんな時、「もし」チャーチル(英)、ケネデ

(米)、ドゴール(仏)、アデナウアー(独)など、かつての巨星たちが生きてい

「たら」、この危機的状況をどう解きほぐすだろうか、と考えている。まったくもっ

て、ない物ねだりの暴論ではあるが。

全面核戦争一歩手前まで行ったことは、これまでにある。1962年のキューバ危機

だ。旧ソ連がアメリカの喉元のキューバに核ミサイル持ち込んだため、ケネディ大統

領は強い危機感でキューバを海上封鎖した。フルシチョフ首相が封鎖に強く反発、全

面衝突寸前になったが、何回かのやり取りの後フルシチョフ首相は折れて、キューバ

ら核ミサイルを撤去した。アメリカもトルコに配備した核ミサイルを撤去してソ連

顔を立てた。ケネディの英知と勇気、フルシチョフの冷静な判断が、世界の破滅を

い、その後米ソの冷戦が解けて、平和共存の足場をつくった、として後世の史家

は高く評価した。

もしケネディだったら、今回のプーチンの暴走にバイデン大統領とは違った対応を見

せただろう。

ところで日本には、プーチンと20回以上も会って「ウラジーミル」「シンゾウ」

び合った仲の安倍さんがいるけど・・・どーする安倍さん。

 


危機の時こそ好機

2022-04-22 15:51:56 | 日記

4月20日(水) 8時過ぎの目覚め、グダグダしていて起きたのは9時。この時期は

掛け布団をはねのけても寒くはなく、誠に快適な気候だ。よく晴れているが,空はやや

もやがかかったように少し白っぽい。

新聞のエッセーに「危機の時こそチャンス」と書いておられた。同じことを感じたのは、

東日本大震災での福島原発事故の時だった。原子炉のメルトダウンが発生「安全神話」

崩れ、一時は東京疎開も懸念され、背筋が凍った。活断層が縦横に走って地震大国の

本、原発が直下地震に襲われたら、どんなに安全対策を講じてもだめだろう、とその

感じた。

戦後襲った日本最大の危機は「脱原発」にハンドル切る好機、原発に依存しないエネル

ギーを開発しないと…と、私のようなド素人でも思ったものだ。ところが、その後に政

府や電力会社は、より厳しい原発の安全対策をとっただけ。これでは弥縫策としか言え

ず、脱原発とは程遠い。

風力、太陽光、地熱発電など日本にもふんだんにある再生可能エネルギー開発に取り組

む姿勢は、一応見せたが一向に進んでいない。あの危機の時、巨費を投資して再生エネ

ルギー開発に着手しておれば、大震災から11年の現在、かなりの成果を挙げられたの

ではないか。一気に原発ゼロには進まないにしても、目標年が明示できたのではないか。

コロナ対策に数兆円も出せる日本、それと同じくらいのカネを使って新エネルギー開発

もできたはず。火山国の日本には、国土の至る所に温泉がわき出て、地下には豊富な熱

エネルギーが「埋蔵」され、地熱発電の宝庫でもある。長い海岸線がある日本列島周辺

には、船の安全航行妨げず洋上風力・波力発電ができるところがいっぱいある。

歴史に「もし、たら」は禁句だけど、もし再生エネルギー開発に成功しておれば、ロシ

アに天然ガス、石油、石炭を頼らなくても済むはず。千載一遇のチャンスを逃がしてと

言わざるを得ない。う~ん、失われた時間が、誠に惜しい。

古人も言ってるじゃないか「災い転じて福となす」と。

 

21日(木) 9時に起床、今日は午後から雨になると気象予報士さんが言っている。

薄曇りの空、だんだん雲が厚くなって午後から雨が降り出した。気温も下がり始めうす

ら寒い。草花に水をまかなくも良いかな、と不埒な期待を込めて空を見上げる。

北海道に桜前線が到達したという。畿内はもう葉桜が茂って、遅咲きのボタン桜が咲い

ている。南北に長い日本列島ならでの桜開花事情、だから日本の四季は味わい深い。

桜見物で印象深かったのは奈良・宇陀市の又兵衛さくら。樹齢300年で、別名「本郷

の瀧桜」というそうな。大坂の陣で落ち延びた西軍の武将・後藤又兵衛が僧侶になって

暮らした屋敷跡にあった桜、というで伝説がある。毎春見事な桜が咲き、多数の観光

が訪れる。ちょうど満開の時、友人の車で訪れ、堪能した。

逆に散り果てた頃に観光ツアーで行った角館。武家屋敷の並ぶ街にむなしく枝垂れ葉桜が

風に揺れていた…遠路はるばるバスで駆け付けたのに、肩透かし食らってガックリしたの

を覚えている。

紅葉や梅は鑑賞時間に幅があり、外れることは少ないが、桜はあっという間に散り果てる

から見頃に合わせるのは結構難しい。特にツアーは、かなり前から予約する必要があるか

ら、ピタリ開花期に合わせるのは、旅行社の悩ましいことだろう。何億年もの太古から繰

り返してきた自然の知恵、高々数百万年の人類の知恵が太刀打ちできるはずもない。

    

🌸満開の「又兵衛さくら」(2018年4月)