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西大陸,世界化,中国版GPS「北斗」完成 衛星投入成功、米依存脱却へ

2020-06-24 17:03:19 | 連絡
<共産主義中国一帯一路・海外遠征・戦狼外交・北斗通信測位システムが自由民主義圏米国GPS通信測位システムに対して覇権奪取に挑むか>
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2020/6/23 16:47
北京=多部田俊輔】中国当局は23日、中国版全地球測位システム(GPS)「北斗」が完成したと発表した。車両やスマートフォンなどの位置を特定できる測位衛星は防衛や経済対策に欠かせない。
米国が先行していたが、中国は米国依存から脱却し「宇宙強国」をめざす。
中国版GPSを統括する中国衛星導航システム管理弁公室によると、23日午前9時43分(日本時間同10時43分)に四川省の発射センターから北斗で最後となる55基目の衛星が打ち上げられて軌道投入に成功した。
北斗は1994年にシステム開発に着手し、2000年に最初の衛星打ち上げに成功した。11年末に民間へ開放し、12年から中国と太平洋諸島地域を対象に位置情報の提供を始めた。18年末から対象地域を全世界に拡大している。
北斗はこれまでに打ち上げた55基の中から最適な35基を選んで運用する仕組みだ。中国メディアによるとGPSの31基より多い。民間向けサービスは最も細かいと10センチメートル単位で計測できる。GPSの民間向けより細かく軍事並みとしている。
測位衛星は陸上の車両や海上の船舶に加え、スマホによる人の位置を特定できる。米国は78年に最初のGPSの衛星を打ち上げ、00年に民間でも使いやすくした。中国も当初は米国のGPSを活用していたとされる。
しかし08年に発生した四川大地震の救援活動でGPS利用に支障が出たため、中国は自前の測位衛星の整備が急務と判断した。中国当局は09年から10年余りで50基も北斗に使う衛星を打ち上げ、予定より半年早く北斗を完成させた。
今回の完成によって中国は軍民で脱米国依存を進める。関係者によると、国境や海上の警備などに使う車両や船舶などは北斗を利用している。習近平(シー・ジンピン)指導部が推進する広域経済圏構想「一帯一路」の沿線国のインフラ建設にも北斗のサービスは使われている。すでに120カ国に輸出実績を持つ。
中国で販売しているスマホの70%以上で北斗の信号を受信できる。中国メディアによると、華為技術(ファーウェイ)、小米(シャオミ)などの約300機種が可能で、累計販売台数は3億7千万台に達する。今後は次世代通信規格「5G」やあらゆるモノがネットにつながる「IoT」との連携を進めるという。
北斗を使った位置サービスの提供も広がっている。19年の北斗のサービスや関連製品の生産にかかわる経済規模は前年比14%増の3450億元(約5兆2千億円)にのぼる。5年前の2倍余りの水準に成長しており、3年内に5千億元規模まで達する見通しだ。
習指導部は15年に発表したハイテク産業育成策「中国製造2025」で宇宙分野を重要領域に位置づけた。宇宙開発を軍事力強化と進め、今年夏に火星探査機を打ち上げる。22年ごろに独自の宇宙ステーションを完成させ、30年に宇宙強国をめざす。測位衛星はハイテクと絡んで国防と密接につながっているため、米国は中国の宇宙開発に警戒を強めるのは確実だ。



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