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「防衛力」だけでは「抑止力」にはならない 北朝鮮の弾道ミサイル発射で突きつけられた日本の「攻撃力」の課題3月25日宮家邦彦、潮匡人

2022-05-10 08:52:03 | 連絡
By - NEWS ONLINE 編集部 公開:2022-03-27 更新:2022-03-27
 ニッポン放送「飯田浩二のOK! Cozy up!」(3月25日放送)に外交評論家で内閣官房参与の宮家邦彦が出演。
元航空自衛官で評論家の潮匡人による解説も交え、北朝鮮が発射した弾道ミサイル「火星17」の日本への影響について語った。
〇着々とICBMの開発を進めている北朝鮮

北朝鮮は昨日3月24日午後2時33分ごろ、弾道ミサイル1発を発射した。
ミサイルはおよそ71分間、1100キロメートルほど飛行し、午後3時44分ごろに北海道渡島半島の西方およそ150キロメートルの、日本の排他的経済水域(EEZ)のなかの日本海に落下したという。
71分の飛行時間は、2017年11月に北朝鮮が発射したICBM「火星15」の53分間を大きく上回り過去最長と見られている。
飯田)北朝鮮の朝鮮中央通信はきょう3月25日、このミサイル「火星17」を発射したと報じました。金正恩総書記が23日に発射命令を出しており、昨日24日に発射したということであります。
また、アメリカの帝国主義との長期的な対決に徹底して準備していくと金正恩総書記は述べたと伝えている、というところです。宮家さん、全体ご覧になってどうお感じになりますか。
宮家)着々とICBMの射程を伸ばして、そしてかまってほしいという部分もあるでしょうね、他人がどういう判断をするかは別として。
その意味では、今我々はみんなウクライナばかり見ていますけれども、この問題に関係なく、北朝鮮の核開発は進んでいるということだと思います。
〇「核の傘の下」にある安心感への疑問の増大
飯田)これが日本の安全保障環境に与える影響等々は、潮さんはどうご覧になりますか。
潮)そうですね、日本のEEZ内に落ちたとか非常に近いところだということで、政府高官もは脅威だと騒いでいるわけなのですが、確かにその側面がないとは言いませんが、国際法上EEZ内かというのはあまり意味がないことで。
安全保障環境にとって日本の近くに落ちたかどうかということよりは、多弾頭化の技術が本当に進んでいるのならば、現在の米軍の技術を持ってしても迎撃は不可能ないし極めて困難だという可能性が出てくるわけです。

たくさん弾頭が落ちてくる、そのなかにはデコイ、偽物もあったりして全弾を迎撃するのはなかなか難しいということになると、さらに言えば複数独立標的型再突入機(MIRV:《multiple independently targetable reentry vehicle》個別誘導複数目標再突入体。一つの弾道ミサイルが複数の核弾頭を積み、それぞれ別々の目標を攻撃できる弾道ミサイル。 )という最新の技術が彼らにあるのだとすれば、それぞれの弾頭がここはニューヨークやここはワシントンD.C.というように狙って落ちてくるという非常に驚異の技術を持っていると彼らは主張しています。
そうなると、まさにいまのウクライナ情勢で同盟国ではない、核がなかったからこうなったという議論があるわけですが、いわゆる核抑止力ということを考えると、例えば日本はアメリカの核の傘の下にあるという一定の安心感を供与しているわけですが、しかしアメリカが自国に核が着弾するかもしれないというリスクと引き換えに日本防衛のコミットメントを果たすのかという、従来から言われてきた疑問あるいは可能性が少なくとも昨日の発射で増大はしていると見るべきだと思います。
そしてそのことが日本にとってもっとも安全保障上の脅威だと考えるべきだと思います。
〇「攻撃力」もなければ「抑止力」にはならない
飯田)核抑止力、核の傘の話が出てきました。
宮家)そこに行きつくわけですけどもね。しかしいまはテストをしているわけでしょう。
MIRV(MIRV:《multiple independently targetable reentry vehicle》個別誘導複数目標再突入体。一つの弾道ミサイルが複数の核弾頭を積み、それぞれ別々の目標を攻撃できる弾道ミサイル。 )や多弾頭化といっても核兵器が無きゃいけないよね。核をつくらなくてはいけないですよね。
もちろんそのための技術開発をしているのは間違いないでしょうが、それを1発2発撃ててもそれが本当に使えるのかと言われればそれはまた別の問題です。



ですから核抑止の問題は北朝鮮が具体的にどれくらいの力を持っているかとは別にね、核兵器を持っているのは北朝鮮だけではないですから。
周りにもいますからね、どこの国とは言わないけど。その意味では別途考えなくてはいけない問題だと思いますね。
飯田)いままではミサイル防衛システムなど、撃ってきたときにどうするかを考えてきましたが、今後は撃たせない努力というものを考えるべきですか。
宮家)それはやはり技術はどんどん進歩しているわけで、いままで撃ち落とせていたものが撃ち落とせなくなる可能性は十分あるわけです、日進月歩ですから当然ですよね。
そうなれば「これで大丈夫」というようなシステムはないのですよ。
ですから抑止を高める、その場合は防衛力だけではなくて、あえて言いますが攻撃力もなければ抑止力にはならないと、最終的には思います。
飯田)射程が1000キロを超えるようなものは、台湾などは様々持っているけれども日本は……みたいなことが指摘されたりもしますが。
宮家)それは日本の国民の考え方も関係してくるので、うかつには言えないのだけれども、普通の国で言えば相手があれだけのものを持っていれば、当然抑止力として同じものを持つというのが常識なのですよ。
飯田)バランスを取っておかないとむしろ相手方に。
宮家)使うかどうかは別にしてね、これをやったらお前もやられるんだぞ、だったらやらない方がいいかなと相手に思わせないと抑止にならないわけです。向こうは持っていてこっちは持っていない。これでは困りますよね。
(注1)

(注1)日本の宇宙科学探査衛星打ち上げ用固体ロケットの歩み




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