世界標準技術開発フォローアップ市場展開

ガラパゴス化から飛躍:小電力無線IEEE802規格開発会議・・・への寄与活動拡充

アングル:中国、コロナ後遺症研究の機会逃す恐れ 当局の意向影響も2023年12月15日Andrew Silverロイター

2023-12-15 14:39:54 | 連絡
[上海 14日 ロイター] - 中国が新型コロナウイルスの感染を徹底的に封じ込める「ゼロコロナ政策」を解除してから1年余りが経過した。
同国は数億人に及んだ可能性があるコロナ患者を対象に、コロナ後遺症について唯一無二の研究を行うチャンスがありながら機会を逸しているのではないか──。そうした懸念が科学者の間で広がっている。
英国、カナダ、米国など世界各国で数百万人が疲労や「脳の霧」など、数カ月から数年も続くコロナ後遺症に苦しんでいると考えられている。
しかし、世界の疾病専門家によると、中国人のコロナ後遺症についてはほとんど知見が得られていない。
中国は、自国製ワクチンを使ったり、パンデミック後期まで感染を封じ込める政策を採ったりと、世界でも珍しい環境を経験した。
それだけに、コロナ後遺症について特に貴重なデータと知見が得られる可能性を秘めていると専門家は言う。
だが、公的機関の資金拠出計画や科学者、政策専門家のコメントを踏まえると、中国では諸外国と同様、公衆衛生に関する新型コロナ研究への関心が衰えているようだ。
世界保健機関(WHO)の中国代表、マーティン・テーラー氏はロイターの質問に電子メールで答え「中国の新型コロナ感染は、大半が今から1年弱前に起こったものだ」と指摘。
いまだに完全に解明されていないコロナ後遺症のリスク要因等について、諸外国とは異なる角度から研究が行える可能性があるとし「WHOとして中国でもっと研究を行うことを奨励する」と述べた。
ところが、学界関係者によると、中国は公衆衛生関連のコロナ研究の優先度を下げている、もしくは終了している可能性がある。
香港大学の疫学者、ベン・カウリング氏は「昨冬に人口の大部分が初めて感染したにもかかわらず、コロナ後遺症について、そして後遺症の研究についてあまり耳にしない。
これは驚きだが、機微に触れる話題なのは分かるし、中国は新型コロナと決別したいのだろう」と語った。
<研究は退潮>
 中国の国家哲学社会科学工作弁公室は、ある研究プログラムにおける提案要請(コール・フォー・プロポーザル)に、以前はコロナ関連の項目を入れていた。だが、今は外している。
 
また、国家自然科学基金は、ある新型コロナ研究プログラムについて、資金手当てを必要とする計画の数の見通しを発表しなくなった。これらは各機関のウェブサイトに掲載された文書で分かった。
ただ、研究者らによると、他のプロジェクトでは資金が手当てできる可能性があり、実際に国家自然基金は今年、新型コロナの医薬品研究や基礎研究に対して特別な奨励金を出した。
また、中国の研究者はコロナ後遺症について、最近幾つかの調査結果を公表した。
11月に発表された研究では、2020年初頭に武漢の病院から退院したコロナ患者の一部を調査したところ、その半分が3年後の今も症状を抱えていた。ただ、大半は軽い症状だった。
また、北京で10月に公表された調査結果によると、感染した医療従事者の28.7%、感染した住民の39.2%が、感染から5カ月後も症状を抱えていた。
ただ、複数の学界関係者や医師によると、生物学データの安全管理を巡る問題や、パンデミックと決別したいという政策当局の意向など、さまざまな懸念から、学界はコロナ後遺症研究を敬遠するようになっている。
湖南大学緊急科学研究センターのタン・ハオ氏は「政府の投資は続いているが、この国の研究者の関心は薄れているようだ」と述べた。
ワシントン大学の上席臨床疫学者、ザイヤド・アルアリ氏は「中国の科学者には、この難解なパズル(コロナ後遺症)を解くのに貢献する大きなチャンスがある」とし、世界は中国のコロナ対応から学べる可能性があるほか、将来のワクチン戦略を最適化することにもつながり得ると指摘した。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿