【アメリカの対中国政策の3つの顔
須田)「競争・対立して行くところ」と、「ともに進めて行くところ」。ともに進めるのは気候変動対策です。そして「今後、協議して行くところ」が貿易問題、貿易赤字の問題ですね。この3つのステージに分けてそれぞれ考えて行きましょうと。価値観や安全保障面、あるいはハッキングの問題や半導体の問題については、1つ目のテーマに入るのかなと思います
】
★①競争・対立政策:価値観
▲民主主義指数<3と民主主義指数>との価値観の違い
や安全保障面、あるいはハッキングの問題や
半体の問題
➁協調政策:気候変動対策
▲屋久島の縄文杉年輪に示された産業革命以前の温暖化周期
➂協議事項:貿易問題、貿易赤字の問題解決
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By - NEWS ONLINE 編集部 公開:2021-12-06 更新:2021-12-06
「民主主義サミット アメリカが台湾を呼んだ本当の理由」
ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(12月6日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。12月9日~10日にオンラインで開かれる「民主主義サミット」について解説した。
〇民主主義サミット
飯田)バイデン大統領が就任1年目に開くと公約していた国際会議ですが、どういうものになりそうですか?
須田)価値観の共有という意識が強くあるのです。これからの世界は、「民主主義の国々と専制主義国家、あるいは全体主義国家の対立という構図になって行く」という位置付けをして、それに対して「民主主義国家でまとまって行こう」ということです。アメリカが考える世界の構図の定義付けに対して、総仕上げという役割があるのではないかと思います。
飯田)「中国を念頭に」というところですが、なかにはASEAN各国でも呼ばれていないところもあります。この価値観がまずは大事だということなのですか?
須田)2つの陣営に分かれて行く可能性が高いのだけれども、経済的な結び付きや地球温暖化対策という点で言うと、二分化して進んで行けるようなテーマではありませんからね。あくまでも「陣営として緩やかな連帯を保って行こうではないか」ということだと思います。
〇中国とは価値観を共有できないけれど、台湾とは共有できる」というメッセージ
飯田)今回、台湾も呼ばれたということがニュースになりました。
須田)私はそこがいちばん大きなポイントだと思います。アメリカは現状でも「一つの中国」を否定していないのです。微妙なバランスの取り方なのだけれども、そういう意味で言うと、台湾を国としては扱わないのです。
飯田)なるほど。
須田)とは言え、中国に対する強い牽制になる。安全保障面で台湾のカードがクローズアップされているケースもあれば、価値観というなかでも、「中国とは共有できないけれども、台湾とは共有できる」というメッセージなのだろうと思います。
飯田)アメリカとしては、現状維持は崩さないけれども、意思は示すぞ、というところですね。
アメリカの対中国政策の3つの顔
須田)「競争・対立して行くところ」と、「ともに進めて行くところ」。ともに進めるのは気候変動対策です。そして「今後、協議して行くところ」が貿易問題、貿易赤字の問題ですね。この3つのステージに分けてそれぞれ考えて行きましょうと。価値観や安全保障面、あるいはハッキングの問題や半導体の問題については、1つ目のテーマに入るのかなと思います。
飯田)競争して行くところですね。
須田)譲歩できないところとも言えるかも知れません。
飯田)その辺りの部分に、民主主義を1つのツールとして使うようなところがあるわけですか?
須田)ただ、アメリカにとっての全体主義国家と言うと、中国とロシアなのだけれども、それを中国は許容するのか。3つのステージの使い分けを受け入れるのかどうか、というところがポイントだと思います。
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