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民主・辻恵議員を富士薬品が5億円返還求め提訴 暴力団も関与?

2011-10-16 23:51:17 | Weblog

民主・辻恵議員を富士薬品が提訴 供託金5億円返還求め 辻氏「事実無根」と反論http://news.livedoor.com/article/detail/4427615/ 

200911020232 / 提供:産経新聞

 民主党衆院議員の辻恵(めぐむ)弁護士が、医薬品販売大手の「富士薬品」(さいたま市)から預かった6億円をめぐり、同社とトラブルになっていることが1日、分かった。

6億円は不動産処分禁止の仮処分申請に必要な供託金や手続き費用で、同社は仮処分の手続きが終わったとして、辻氏に供託金分5億円余りの返還を求めて東京地裁に提訴した。

同社は「辻氏は供託金の取り戻し請求権を暴力団関係者に譲渡し、供託金の回収を故意に困難にした」と主張している。

 訴状などによると、辻氏は東京都豊島区の不動産会社の代理人として、東京・六本木の通称「TSKビル」について、売買などの禁止を求める仮処分を申請することになった。

不動産会社と協力関係にあった富士薬品が平成19年10月、申請に必要な供託金や登記費用、弁護士費用など計6億円を肩代わりすることになり、辻氏に預けた。

 辻氏は同月、自らが申請者となって東京地裁に仮処分を申し立て、6億円の中から5億2620万円を供託した。

仮処分は東京地裁で認められたが、その後、東京高裁が20年6月に仮処分決定を取り消して確定した。

 仮処分の手続きがすべて終結すると、供託金は請求に基づいて返還される。しかし、富士薬品には十分な情報が伝えられなかった。

訴訟の中で同社は「辻氏は仮処分の手続きがすべて終了したことを富士薬品に秘して、供託金返還義務を逃れようとした」と主張している。 供託金は現在も裁判所が管理している。

しかし、富士薬品が調べる中で、辻氏にはすでに供託金の取り戻し請求権がないことが分かったという。同社側は今年4月、供託金の一部を自らに返還させるため

東京地裁に供託金の仮差し押さえを申請している。

 同社側は「辻氏が供託金取り戻し請求権を暴力団関係者に譲渡したことが判明した」-と主張している。この暴力団関係者は土地取引をめぐる事件で数回逮捕された過去がある。

 辻氏は東大法学部を卒業後、昭和56年に弁護士登録。

平成15年の衆院選で民主党から出馬し初当選したが、17年の衆院選で落選。

今年8月の衆院選で大阪17区から民主党候補として再出馬して返り咲いた。

 辻恵氏は産経新聞の取材に複数回にわたって応じ、今回の訴訟について「仮処分の相手方の業者(TSKビルの処分を最終的に行った業者)が、当方の仮処分で被った損害が確定しておらず、供託金の返還額も確定していない。

返還期限がきているわけでもなく、現段階でこうした訴訟を起こすこと自体がおかしい」と反論した。

 その上で「仮処分申請の結果は富士薬品にきちんと報告している。富士薬品が言っていることはいいがかりだ」と述べた。

 暴力団関係者に供託金の取り戻し請求権を譲渡したとの富士薬品の主張については、「事実無根。請求権を譲渡したとする文書を偽造された」として、暴力団関係者に対し、有印私文書偽造・同行使罪で刑事告訴したことを明らかにした。

 辻氏は暴力団関係者について「今年3月に知人の紹介で一度だけ会ったが、その前に偽造されていた。そのときは暴力団関係者とは知らず、告訴した後に警察からそういう人物だと聞いた」と語った。

      ◇

 ■供託金 仮処分申請を行う際に、申請者が裁判所の決定に基づき法務局に預ける金。

仮処分申請が乱発されたり、仮処分申請の相手方に一方的な不利益になったりすることを防ぐためのもので、供託金の額は仮処分の対象物の価値や、申請されることで相手方が被る可能性のある不利益を総合的に考慮して、裁判所が算出する。

係争終了後、仮処分申請者が供託金取り戻しを請求できるが、仮処分の相手方に損害が生じたと認定された場合は、供託金から損害額を差し引いた額が申請者に返還される。

 ■TSKビル 東京・六本木の一等地に建っていたビル群の通称。

元暴力団組長の経営会社が昭和40年代から、敷地面積約3800平方メートルの土地にビル5棟を建設。平成14年の元組長の死後、暴力団関係者やブローカーが横行し権利関係が複雑になったが、その後整理され、20年3月に解体された。

元公安調査庁長官、緒方重威(しげたけ)被告(75)=1審で有罪、控訴=らの朝鮮総連事件にも登場。緒方被告らは、朝鮮総連からだまし取った資金の一部を、19年当時にTSKビルの一角を占拠していた人物に対する立ち退き料支払いにあてたとされる。


暴力団とボクシング「組長が亀田戦のリングサイド券を200万円分購入」

2011-10-16 23:31:59 | Weblog

「暴力団との『密接交際者』と認定されれば企業名を公表され、社会的生命を絶たれるに等しい。自己防衛のためにも警察の捜査には全面的に協力するほかない」(芸能プロ関係者)

 安藤隆春・警察庁長官は4日、「この秋こそが暴力団壊滅の大きなヤマ場」と全国の捜査幹部を前に檄を飛ばし、暴力団対策法の一部改正を示唆。全国の警察組織に対して、更なる取り組みを指示した。そんななか、「興行という点では芸能界と土壌が同じ」(捜査関係者)とスポーツ界に捜査の手を伸ばしたのが、警視庁と大阪府警である。

 831日に行なわれたプロボクサー・亀田興毅の世界タイトルマッチを暴力団関係者が観戦していた問題で、92日、警視庁が日本ボクシングコミッション(JBC)を通じて亀田ジムに厳重注意を行なった。観戦していたのは住吉会系二次団体の幹部だった。JBCに口頭注意を与えたのは「丸の内特捜班」の中核を担う警視庁組織犯罪対策3課の山口組担当者だったという。捜査関係者がいう。

「観戦問題を口実に、亀田家と親しいとされる山口組に対する牽制の意味合いがある。亀田の試合のようなビッグマッチは、暴排条例の施行に合わせて1年以上前から入念に会場チェックを行なってきた。亀田の試合で暴力団関係者がリングサイドに陣取っていたのは今回が初めてではない」

 山口組直系組織の元幹部は本誌の取材に対してこう証言する。

「去年3月に有明コロシアムで亀田興毅の世界戦が開催されたが、そのリングサイドの110万円のチケットをX組長(すでに引退)が20枚、計200万円分持っていた。X組長は自分では観に行かなかったが、それを若い衆に配っていた」

 亀田一家と山口組関係者との親密交際は過去に報じられてきた。東京で亀田ジムを立ち上げる前の大阪グリーンツダジム時代には、5代目山口組の最高幹部が試合会場や後援会に姿を見せ、その際の亀田兄弟とのツーショット写真が報じられている。

※週刊ポスト20111021日号


暴力団と政治家(“入れ墨の又さん”と呼ばれた小泉元首相祖父(元大臣)

2011-10-16 19:53:22 | Weblog

東京都で101日から施行された暴力団排除条例に戦々恐々としているのは芸能界だけではない。政治家たちも、自らに捜査のメスが及びはしないかと肝を冷やしているのではないか。

 政界と暴力団の癒着ぶりをよく知る事情通3人、現役代議士秘書であるA氏と、大物議員たちと闇勢力の付き合いを間近に見てきた自民党系の元議員B氏、そしてベテラン政治ジャーナリストのC氏が政治家と暴力団をテーマに意見した。

 * * *
A
秘書:永田町には密接関係者どころかヤクザそのものといえる人も多かったですしね。有名な所ではハマコー(浜田幸一)さんなんて、ご自分で千葉の元ヤクザと公言していたでしょう。

ジャーナリストC:泣く子も黙る大物ヤクザの子分だったらしいですね。もっと大物では、あの小泉純一郎・元総理の実家がヤクザなのは間違いない事実だけど、大マスコミは報道しなかったから、今でも知らない国民は多いでしょう。逓信大臣だった祖父の又次郎氏は、入れ墨の又さんと呼ばれた大親分

 小泉内閣時代は、竹中平蔵さんが売国奴”“米国追従と民族派から非難されて苦労していたけど、小泉純一郎さんが右翼から街宣をかけられたとは聞かない。ヤクザの大親分の家柄と関係があるのかもしれない。選対本部長が稲川会の元幹部だったと報じられたこともありましたね。

B元議員:実家が、というだけでなく、昔の自民党には、現役の大親分といわれる代議士が結構いたもんです。もう亡くなったが、閣僚も務めたある先生は凄まじい迫力だった。普段は温厚なのに、参院のプリンスといわれた名門出身のエリート議員にネチネチとイヤミをいわれて、本気で爆発した有名な事件がある。

アイツだけは許さないと、そのエリートの部屋に殴り込んでボコボコにした。この人の背中には一面の入れ墨が入っていたけど、どんなに親しい議員にも決して見せなかったといわれる。他には九州出身のある閣僚経験者も地元に帰れば大親分といわれていた。

週刊ポスト20111021日号

 

☆全身入れ墨男小泉又次郎と朝鮮人の妾との娘が小泉芳江らしい→

 父は鮫島旬也と名乗る鹿児島田布施(加世田市金峰町)出身の朝鮮人

 小泉又次郎→この時代に全身に入れ墨を彫るやつなんて精神がいかれている

 としか思えない

 ちなみに純一郎は19674月に婦女強姦事件を引き起こした後、

 都立松沢病院精神科病棟D-40棟に入院

 精神分裂病であると診断されている。


八ッ場ダムは、“危ない”、“危険”、“必要ない”。利益はゼネコンと天下り高級官僚様のみ(1)

2011-10-16 12:56:14 | Weblog

八ッ場ダムは1952年、国によって利根川の支流である吾妻川(群馬県)に計画された。

340世帯と名湯川原湯温泉名勝吾妻渓谷を水に沈め下流都県に水を送り 利根川の洪水を防ごうという利水・治水目的のダムであった。

当時 地元では激しい反対運動が起きたが下流では一部をのぞいて殆ど知られることはなかった。

ところが 計画から60年たった今下流では その効果と必要性が疑われ始めた。

国や都県が八ッ場ダム建設の根拠となるデータを捏造していることが判明。

利水においては水が大幅にあまっている状態。

治水においてもダムの効果は限定的でわずかなもの。

そして決定的なのは八ッ場ダムを建設することによって-建設地に災害をもたらす危険性があるということだ。

2009年には政権交代があり民主党は「コンクリートから人へ」を掲げ前原国土交通大臣は「八ッ場ダム中止」を明言。

長年の八ッ場ダム問題の解決に向けて大きな期待がよせられた。

しかし政権交代から2年、民主党政権は落ち着かず総理大臣、国交大臣が頻繁に変わりダム中止の政策が進まない。

ダム推進側や地元の群馬県では建設のための動きがつくられ国交省主導で行った。

八ッ場ダム事業の検証も問題がすり替えられ、実際に八ッ場ダムを中止できるのかどうか非常に厳しい状況になっている。

そのような中で八ッ場ダムを考える1都5県議会議員の会総会が開かれた。

(動画の冒頭文章より)

 

   首都圏は水余り、人口急減期でダム建設は必要ない。

東京都の水道用水は1980年頃からすでに頭打ちでした。ところが水源開発

が次々と進められた結果、保有水源はどんどん増え続け、現在では一日701

m3に膨れ上がっています。

一方で、一日最大給水量は最近10年間に100m3/日も減少して、約530

m3程度になっているため、現在は約170m3という大量の水源があり余

っています。

多摩地域では、もしも八ッ場ダムができると、現在水道水として飲んでいる

美味しい地下水が、ダムの水に切り替わることに危機感をいだき、小金井市、

東久留米市、小平市、東大和市、調布市の各議会において八ッ場ダム事業見直

しを求める意見書が可決されています。

1990年頃まで上昇を続けてきた千葉県の都市用水も、10年ほど前から横ば

いです。 現在は一日約50m3の余剰水源を抱えているというのが実態です。

豊かな地下水を抱える県内の佐倉市、習志野市、船橋市、四街道市では、大

事な自己水源である地下水を切り捨てて八ッ場ダムの水を押しつけられるのは

納得がいかないと、2003年、各市議会で「八ッ場ダム事業の見直しを求める意

見書」を採択しました。

八ッ場ダムの水に頼らなければ水不足になると言われた埼玉県の水道用水も、10年前からは人口の流入が止まり、ほぼ横ばい。 現在、給水量を大幅に上回る水源が確保されつつありますので、埼玉県も八ッ場ダム事業への参加の必要性がなくなっています。

関東平野北端の扇状地にあたる群馬県の平野部は、200300mの砂礫層が

あり、水質のよい地下水に恵まれています。県庁所在地、前橋市をはじめ、県

南部の主要都市は、豊かな伏流水の恩恵を受けて発展してきたと言っても過言

ではありません。しかも県民人口は、2005年に減少に転じました。

利根川の水源県である群馬県が、八ッ場ダムによって水源開発をする必要性

は、データ上でもみとめられません。

茨城県の2005年度の一日最大給水量は171m3ですが、都市用水の保有

水源はすでに一日251m3もあり、余剰水源は80m3に上ります。茨城

県は八ッ場ダム以外にも、霞ヶ浦導水事業、思川開発、湯西川ダムの水源開発

事業に参加しており、新たに62.16m3を開発する予定ですが、県民人口は

既に2000年にピークを打っています。

 

   非現実的治水計画で、国の治水計画は、ここ50年の最大値の倍以上

この無駄は、ダム建設工事にかかわる多くの利益・権益を税金投入という形

で事業関係者にもたらす。

  最近の洪水で検証してみると

最近で最大の洪水は1998年9月洪水で、八斗島地点のピーク流量は

9,220m3/秒でした。これは1949年のキティ台風のあとでは最も大きい

洪水ですから、最近約50年間で最大規模の洪水ということになります。

八斗島地点における八ッ場ダムの水位低減効果は最大で13cm程度で、そ

のときの水位は堤防の天端から4m以上も下になります。この計算は、八ッ場

ダム地点での削減効果がそのまま八斗島地点に反映されるという前提で行っ

たものです。実際には下流への流下に伴ってその効果は小さくなりますので、

八斗島地点における八ッ場ダムの水位低減効果は7~8cm程度と推測され

ます。

また、堤防の天端と同洪水の痕跡水位(最高水位の痕跡)を八斗島地点から

栗橋地点(埼玉県)までの区間について、どの地点とも痕跡水位は堤防天端か

ら約4m下にありますので、八ッ場ダムによるわずかな水位の低下が意味のな

いものであることは明らかです。

   ダムが災害誘発!!建設地域は地すべり地帯。上流には、活火山(浅間山、

草津白根山

ダムが災害を引き起こす

災害を防ぐはずのダムが地すべり災害を、逆に災害を引き起こした事例とし

て、大滝ダム(奈良県)、太田川ダム(静岡県)、二瀬ダム(埼玉県)の問題が.

専門家、奥西一夫氏(京都大学名誉教授)は、大滝ダムをはじめ全国のダム

調査した経験を踏まえ、八ッ場ダム建設によりダム湖周辺で地すべりが起こる

可能性が高いとしています。

 大滝ダムにおいては地すべりが発生する前にも,地すべりが発生した後でも,高級官僚は、決して非を認めない。なぜなら、自らの過ちを認めれば失脚して再び回復できないという恐怖心から、過ちを糊塗して問題をごまかしつつ,前へ前へと物事を進行させて行く原動力になっているのではないかと考える。「公共事業は一旦決めたら後戻りできない」とよく言われるのも多くはこのような原因によっているのかも知れない。論語に「過則勿憚改」(過ちては改むるに憚ることなかれ)という警句があり,しばしば引用されるのであるが,これまでの日本社会が過ちを悔い改めた人に対して極めて非寛容であったこともこのような恐怖心をあおり立て,誤った政策や事業が止めどもなく継続されるという結果を生んでいるのかも知れない。しかし,これからの日本は,いつまでもそのような欠陥社会であり続けるとは思いたくない。ここから我々が学ぶべきことは,おかしいと思ったら引き返す勇気を持つことである。

私は八ッ場ダムに関する訴訟(八ツ場ダム建設にかかわる利水負担金と治水負担金の支出の差し止め請求)に関わって,地すべり危険度と地すべり対策に関する鑑定意見書(http://www.yamba.jpn.org/shiryo/ikensho/ikensho_okunishi.pdf)を提出した。事業者(国と関係都府県)は概査によって地すべり危険度が高いと考えられる22の斜面を抽出しているが,このように地すべり危険度の高い斜面が多い事例は稀である。しかし,事業者はここでも「初生地すべりは予見できないから対策もできない」と称して,自らを免罪し,過去に地すべりが起きたことがわかっている斜面についても,「すべり面となる地層を確定できなかった」として調査範囲から外したり,地すべり対策を実施したくない区域ではわざと調査をしないで,地すべり対策区域を狭く設定したりして,計画段階での事業費を低く抑えようとしている。そして,ダム計画期間中に,地すべり履歴が明確でない斜面で地すべりが発生すると,その斜面だけについて地すべり対策をおこない,それと同じ条件下にあると考えられる他の斜面は一顧だにしていない。このような状態のままダム着工に突き進むと,第2 3 の白屋地すべり(大滝ダム周辺)が発生してしまうおそれがあって,各種の対策費のために事業費が大きく膨れあがってしまうことは避けられないのではないかと考えられる。大滝ダムでは幸いバイオントダム型の災害にはならなかったが,八ッ場ダムの湛水域ではバイオント型の地すべり性崩壊が危惧される斜面が多い。ここでも,おかしいと思ったら一旦立ち止まり,必要なら引き返す勇気を持つことが肝心である。

2010316日 衆議院国土交通委員会にて


<八ッ場ダム>国土交通省のごり押しに「建設が最良」に学者10人反論

2011-10-16 00:00:02 | Weblog

 


八ッ場ダムの建設予定地を視察する前田武志国交相(左)=群馬県長野原町で2011年10月8日、久保玲撮影

 

 

 

 

 


建設の是非を検証中の八ッ場(やんば)ダム(群馬県長野原町)について国土交通省関東地方整備局が「コスト面などからダム建設が最良」との結果をまとめたことを受け、河川工学や防災地形学の学者10人が近く、野田佳彦首相や前田武志国交相に検証の抜本的なやり直しを求める声明文を提出する。検証結果について「科学性・客観性が欠如したものと言わざるを得ない」として、公開の場で公正な検証を行うことを求める方針。

声明を出すのは大熊孝・新潟大名誉教授(河川工学)、奥西一夫・京都大名誉教授(防災地形学)、今本博健・京都大名誉教授(河川工学)ら。

 関東地整は利根川の治水対策にあ

たり、今後20~30年で達成可能

な毎秒1万7000立方メートルを

河川整備計画相当の目標流量に設定。ダム建設に加え四つの代替案を比較検証した結果、コスト面ではダム案が約

8300億円で最も安く、10年後の治水効果を一番見込めると判断した。利水面でも必要性があるとした。
 これに対し、今本名誉教授は「治水面では科学的な裏付けがないまま、ダムを造ることを前提に目標流量を設定している。八ッ場の洪水調節効果量は少なく、全く役に立たない。利水面も流域自治体の意見を追認しただけで、現状とかけ離れた過大な水需要予測になっている。河川行政に批判的な専門家も入れた第三者機関を設置し、公開の場で検証してほしい」と話す。
 八ッ場ダム建設を巡り、前田武志国交相(左端)に早期建設の申し入れ書を提出し、会談する関係自治体の知事ら=国交省で26日、手塚耕一郎撮影

 建設の是非を巡り検証作業が続く群馬県の八ッ場(やんば)ダム。国土交通省関東地方整備局が関係自治体との「検討の場」で「最も有利な案はダム建設」という検証結果を提示した。民主党が09年衆院選のマニフェスト(政権公約)で掲げた「コンクリートから人へ」の象徴となった建設中止方針を覆しかねない内容に、当時国土交通相として「中止」を宣言した同党の前原誠司政調会長が「極めて不愉快」と猛反発。官僚との距離や政策決定のあり方など、野田政権の性格を占う試金石となりそうだ。

 「私が最終的に判断する」。前田武志国交相は26日、ダム関係1都5県の知事らから早期完成の要望を受けた後、記者団に強調した。野田佳彦首相が15日の参院本会議で「一切の予断を持たずに検証するとの考えのもとで、国交省で検討が進められている。検証結果に沿って国交相が適切に対処する」と述べたのを受けた発言だ。マニフェストの「象徴」の一つに挙げられる八ッ場ダム問題に対する党内のこだわりは根強い。前原氏ら小沢一郎元代表と距離のある議員にはマニフェスト見直し派が多いが、八ッ場ダム問題は小沢元代表が党に加わる前の旧民主党が掲げた「公共事業見直し」の流れをくんでおり、建設中止はマニフェスト見直し派にも一定の支持がある。

 同党の「八ッ場ダム等の地元住民の生活再建を考える議員連盟」(川内博史会長)は16日、ダムの建設予定地住民に対する生活再建法案を前原氏に手渡した。川内氏は小沢元代表に近く、マニフェスト堅持を主張して前原氏と対立することも少なくないが、党関係者は「八ッ場ダムは2人が唯一協力できるテーマだ」と指摘する。

 民主党は党国交部門会議でこの問題の対応を協議する。14日の会議では国交省批判が続出した。党内には建設推進派の議員もおり、部門会議で中止を決めるのは困難な情勢だが、部門会議幹部は「前原氏は自分が引き取って(中止を)決めるつもりでは」と話す。

 政策決定の最終権限が国交省から党に移れば、前原氏主導で「ダム優位」が揺らぎかねない。「またちゃぶ台をひっくり返されるのでは」。省内ではそんな不安も出始めた。

関東地整は現在、検証結果について一般から意見を募るパブリックコメントを実施しており、終了後に対応方針案を国交省に報告し、国交相が有識者会議の意見などを踏まえて最終判断する。

毎日新聞 1015()150分配信