山上憶良の「白金も黄金も玉もなにせむに優れる宝子にしかめやも」の歌を、「子供と金銀財宝を比較するとは何事か!」と痛罵する人もいたが、大抵の人は命の次に大切にしているのは家族や親類縁者などではなく金ではないか。それも兌換的に即効性のない金銀玉ではなく紙幣である。ドルは今は兌換紙幣ではないが、世界の基軸通貨であることに変わりはない。第二次世界大戦後、世界支配の頂点に立った米英両大国の実力に応じて「IMF世界体制」は別名「ドル・ポンド体制」と呼ばれた。この体制は今のような変動相場性ではなく、その時代円は1ドル360円だったし、1ポンドも千円の固定相場だった。その後英国の権威は徐々に失墜し、変わりに東の雄として台頭したソビエト連邦も経済的に破綻して世界はアメリカのみの「一極支配」になったが、そのアメリカも慢性的な「双子の赤字」に悩まされ続けて現在に至った。双子とは国内財政と貿易収支双方の赤字という意味で、この浪費性向はアメリカだけのものではなく、極論すれば先進諸国の民は押しなべて全て「やれカードだローンだ!」と「実収以上、能力以上の華美豪奢な生活」を「満喫」させられているのである。我が国も例外ではない。「あれも買え、これも買え」と日々消費を煽り立てられている最中に勃発したのが他でもない、あの3・11の東日本大震災であり地震による放射能禍である。パニックに陥った我々は当初大阪でも乾電池買占めに走ったりしていたのである。ともあれ戦後基軸通貨たるドルを乱発して朝鮮・ヴェトナム・イラン・イラク・アフガンと『世界の憲兵』として振舞い続けた結果、ついには財政悪化から今回米国債ランクまでが下げられてしまって、今後この『世界の盟主』の相対的没落を受けた我が世界は一体どう変遷して行くのかということである。私たち日本人は「戦後66年」を経て「戦争を知らない子供たち」が最早66歳の年齢を数えている段階にあるが、他方アメリカの若者たちはこの間ずっと世界中あちこちの「戦争」に出掛けており、国民一般も「戦争」及び「戦死者」「退役軍人」などを極めて身近に感じ続けて来たわけである。 . . . 本文を読む
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