一人旅

大切な人に会うための

初めての一人旅



バックパック一つ抱えて

出かけてた若い頃も



いつも誰か彼かが一緒で

ただ私はついて行けばよかったから

面倒なことは何もなかったけど



一人旅って

何でも自分で

決めなきゃいけなくて



ホテルは女性一人でも

安心できそうなところって

口コミ拾ってみたり



食事はどうしようって

おひとりさまの経験がない



ネットでいろいろ調べて

一つずつ細かな計画を立てていく



それを私一人で

実行できるかどうかが

問題なだけ



大切な人に会いに行くことが

目的なのに



いつのまにか

一人旅ができることが

目的になってしまっていることに

気付いて



いくつになっても

頼りない自分に

笑ってしまう

あの空

空はいつも

私の涙を受け止めてきた



嬉しい時も悲しい時も

その姿を空には見せてきた



昨年は仲間と共に

感動の涙で

揺れる空をずっと見てた



今年はあの空を見ていない

スマホを見ながら画面の上に

ポタポタと涙を落とした



私がそばにいなくても

夢を叶えられるあなたに



少しだけ寂しい思いも

混ざってしまったかもしれない



あなたは今年も

私を夢の続きに

連れて行ってくれる



私の時間を

すべてあなたにあげてもいい



あの揺れた美しい空を

また見てみたい

ずっとそばに

私はあなたになりたい



いつも自由に飛べる翼を持ち

夢を一つずつ確実に叶えていく

努力家のあなたになりたい



私はあなたになりたい



いつもあなたは変わらずあなたで

ぶれがなくて真っ直ぐで

誰をも癒して安心させる

あなたになりたい



私はあなたになりたい



生きているだけでいいと

そばにいてくれるだけでいいと

言われるあなたになりたい



でも本当は

私はあなたになりたいわけじゃない



私はあなたの翼をもぎ取って

どこへも行けないように

かごの中に押し込んで



わたしだけのあなたに

してしまいたい

できることは

昔からいろんな人に

迷惑かけて心配かけて

生きてきた



そのうち私も

迷惑かけられて心配かけられて

お返しするんだろうなって

漠然と思ってきたけど



いまだに

迷惑もかけるし心配もかけるし



かけられるよりかけるほうが

圧倒的に多い気がする



大人なのにどうしたものか



だから私にできること

この感謝の心を忘れないってこと



いつでも

大切な人たちを

助けてあげられるように



ずっと元気でいるってことだけ

ショック

ショックを受けた



失敗しないように

指導していたつもりだったから



大丈夫

できるから

自信持ってって



でもその人は

失敗して

うつぶせて

泣きそうになってた



もちろん

その人の努力が

足りなかったのだろう



でも少しでも

関わった身としては

ショックで



もう少し何かしてあげることは

できなかったのかと

悔やんでしまう



なのに

突然その人が

立ち上がって言った



もうこれから

スマホのゲームはやめるって



唖然としてしまった

この大切な時に

ゲームしてたのかと驚いた



"ゆとり"？って一瞬思ったけど

これは性格の問題だろうと

思い直した



違う意味で

ショックを受けた