その部屋に入ったとき
寂しいという思いが
漂っているように感じた
部屋にいるときは
ずっとテレビをつけているって
見ているわけでもないのに
もったいないよねって
でもそうしちゃうんだって
私に同意を求めるように
少し笑ってうつむきがちで言っていた
私が一緒に暮らしてあげるって
言えたらどんなにいいだろう
そんなこと繰り返し考えて
首を振って否定して
何がどれが一番いい道なのか
ただ 一時の感情に流されないように
先の先を考えた
明るい未来では
今のほんの少しの寂しさを
そんな時もあったねなんて
きっと笑って話せてるはず
だから今は
誰もいないその部屋に背を向けて
振り向かずにドアを閉めた