心の模様

心の中の一つ一つを整理して、いつか素敵な部屋にしてみたい。

自分勝手

2020-12-18 | 恋愛詩
あなたの気配を
感じなくなって

少し気力を
失いかけている

私は傲慢な人間だ

あなたの気持ちに
応えることはできないのに

見守っていてくれたことが
嬉しいと感じていたなんて

現実でないところで
実体のないところで
心でだけ
あなたと繋がっていたいなんて

現実は変わらないから
現実は変えられないから
現実を変える気はないから

私は自分勝手な人間だ

たからあなたは
私に呆れたのかもしれない

あなたは今
どうしているのだろう

思い出に

2020-08-15 | 恋愛詩
引き出しの整理をしていたら
奥から包装されたものが
出てきた

あなたがお別れの時にくれた
プレゼント

包み紙も中味も
あなたの奥さんが選んでるのを
家族で買い物をしてる姿さえ
感じられるもので

渡しながら
あなたはちょっと恥ずかしそうに
笑った

その場で包装を解きながら
私はちょっと哀しそうに
笑った

それはそのシチュエーションに
最も相応しいもので
何の違和感もなかった

私たちはただの同僚で
何かあったわけではない

お互いに好意を感じていた
それだけのことで

時に突飛な行動をしてしまう
私とは性格は違ったけれど
性質は同じ

基本真面目で
基本平和主義で

不道徳的なことを
言ってしまったら
やってしまったら

なかったことにしたくて
冗談で切り抜けたくて

だからだけど
本当にわかっちゃいない

いつもと同じ
コンビニのお菓子で良かった
あなたが選んだのなら

見たくもなくて
引き出しの奥に
入れ込んだんだった

ああもう
使ってやる

少し胸は痛いけど
大切に使うよ

「ら」の関係

2020-03-01 | 恋愛詩
私たちは
いくつになっても恋をする

ただ恋なんて言葉を
使わなくなるだけで

ただ相手に
伝えなくなるだけで

ふとした時の視線の絡み
ふざけあってる時の笑い方で
感じてしまう

たぶんあなたもわかってる

そしてこの関係が
あなたと私には心地いい

あなたと私は周りから
漫才コンビだと
よく言われ

ボンボンボンボン
言いたい放題で言い合い

時に傷つけ傷つけられ
困った顔をしあって
気にするわけないって
笑いあう

あなたが「俺らは似てる」って
俺らのらを言うとき

私はあなたと私が
一緒になっていることに
うれしい気持ちになる

私も「私らは」って言って
あなたの笑ってる顔を覗き込む

だからあなたと私が
違う職場に変わるって決まった時

私らは
何でもないことのように
笑いながら

「さよなら」と言った

あなたの存在

2019-07-15 | 恋愛詩
恋というには
情熱が足りなくて

愛というには
優しさが足りなくて

敢えて言うなら
"癒し"
になるのかもしれない

若いころなら
恋人になろうと
あの手この手と自由に
きっと楽しんだ

でも
歳を重ねたことで
環境も固定されて

現実を今と違うものにしようという気力は
もはや生まれてこない

そう
望んでもいないことで

だから
この感情が
どういったものか
少し戸惑ったりもしていて

休日が来るのが
待ち遠しくて仕方なかったのに

休日が何だか
味気ないような
寂しささえ感じてしまうような

職場が恋しい
あなたが恋しい

笑ってばかりの平日が
楽しくて楽しくて

今私が元気でいられる
原動力になってるなんて


平穏

2018-01-20 | 恋愛詩
少しひんやりとした
しなやかな手が私に触れて

優しい目で微笑みながら
あなたは私の顔を覗き込む

私はそれだけで
天にも昇りつめる心地になって
目も口も心も緩む

忙しすぎて
逃げたくなったり
心が荒んでいたことも

すべてどうでもよくなって
ただ目の前の
あなたのいるこの瞬間を
幸せをかみしめる

別に何もしてないよって
あなたは笑うけど

今日のこの
温かくてふわふわした
あなたとの一日が

あなたにとっては
何でもない一日であったとしても

私にとっては
大切な大切な
かけがえのない一日なのだから

高まり

2017-10-01 | 恋愛詩
私はいつも恥ずかしくて

何でもない顔して

あなたの方を見ないようにして



自意識過剰だと

自分に言い聞かせて



でもあなたの視線を

感じる気がして

振り向くと



あなたは穏やかな顔して

笑いかけてくる



私はひととき幸せな気持ちに

浸ってみる



まだ頑張れるという

強い気持ちがむくむく

湧き上がってきて

頬が火照ってくる



あなたと私は

見えないけれど温かいベールに

一緒にくるまれているような

そんな感じ



暑い



あなたが笑う度

私の体温は

きっと少しずつ

上がっているから

期待する笑顔

2017-09-16 | 恋愛詩
あなたが笑う

私が笑う

楽しそうに嬉しそうに



あなたの笑顔に

何か意味はある?



昔に

そんな笑顔を向けるから

誤解するんじゃないかと

言われたことがある



笑っちゃいけないの?って

意味がわからなかった



でも今ならわかる



想う相手に

笑顔を向けられたら



楽しそうに嬉しそうに

笑顔を向けられたなら



その相手に期待してしまう

自分と同じ気持ちだったらいいなって



あなたが笑う

私も笑う

楽しそうに嬉しそうに



あなたの笑顔に

何か意味はある?



ねぇ

あなたは私のことが



好き?

もう一度

2017-07-25 | 恋愛詩
あなたの視線は

分かり易すぎて



気付かないふりの

ヘタな私は下を向く



そんな風に見られてたら

勘違いしてしまう



一人でいると

よく話しかけられるし



それで趣味が同じことがわかって

余計な親近感が湧いてくるし



あなたを近くに感じて

何だか息苦しい



それは嫌な感じじゃなくて

楽しい感じなのだけど



恋から遠ざかり過ぎたせいなのか

歳を重ね過ぎたせいなのか



自分の欲望みたいなものが

見えてこない



じゃあこのまま

流されてみようかと



考え始めている自分に

懐かしさを覚えてる

ためらい

2017-07-07 | 恋愛詩
一緒に帰ろうって言われて

心臓が飛び出しそうになった



挙動不審になっていたのは

明らかで



変な期待と戸惑いとで

その後のことは

覚えていない



何事もなく

家に帰り着いてしまった途端



がっかりしたというか

ほっとしたというか



よくわからない

自分の心と対峙して



何ともヘタレな自分に

ため息をつく



若い頃の自信過剰な私が

ばかにしたように



笑っている気がした

望んでいる関係

2017-06-23 | 恋愛詩
穏やかで優しい声で

あなたが私の名を呼ぶ



その度私は

嬉しそうに少し急いで



そっと近寄ると

すっと私の横に立つから



私のドキドキは

漏れだして



私の全身は震えるように

熱くなって



でもあなたのそばにいると



そんな私を隠す必要は

ない気がしてくる



あなたは私に

何も求めない



癒しを求められるのが

当たり前になってた私に



あなたの笑顔は

反対に私を癒す



ああこの関係が

なるべく長く続いたらいい



今の私が望んでいる

優しくて穏やかな関係