裏甘×辛 ドラマ、映画の感想

最近は映画の感想が多いです。
あとYouTubeの宣伝とか。

モンスターハンターGO 十八日目

2009-03-25 03:22:41 | モンスターハンターGO日記
「フルフル」と呼ばれるその翼竜は、奇っ怪な外観をしていた。
翼はあるが、尾は短い。
頭部と言える部分は筒のようになっていて、丸くパックリと空いている先端に鋭い歯がびっしりと生えている。
情報通り、確かに目はない。

しかし、鼻(?)を鳴らすような仕種の後、鋭い咆哮を放った。

「もう見つかったみたいだニャー」

「嗅覚が鋭いみたいだな」

「大きいニャー、どうやって戦うんニャー?」

「さてな、どうしたもんか。
まあ、まずはいつも通りやってみるさ」

「了解したニャ」

フルフルがゆっくりと頭をもたげた。
そのまま、空に向かって振り上げる。
口の辺りが発光していた。

ヤバイ感じがする。

短かったはずの尾が、地面に延びて張り付いている。

「ヨシツネ! 左へ跳べ!」

叫ぶと同時に俺は右へ跳んだ。

フルフルが振り下ろした口から、発光体が飛んでくる。
バシッと何かが弾けるような大きな音の前に、さっきまで俺達がいた場所を発光体が貫いた。

背後にあった巨木が、雷が落ちたように真っ二つに割れて燃えた。

「な、なんだニャー?!」

「あれが雷撃?!」

冗談じゃない、あんなものを食らったら一たまりもない。

「ヨシツネ! 左右から挟み込むぞ!」

俺は回り込むように走った。

あの雷撃に正面からでは近づけない。

フルフルはもう一度雷撃を放とうとしている。

あの一撃の間、フルフルは動けないようだ。
雷撃までに近づかなければ。
正面から少しずれていれば、雷撃はかわせるはず。
雷撃が始まる前に切り込みたい俺は、一直線に走った。

フルフルの雷撃が横を通り抜けたと思った刹那、目の前に発光体が走った。

「発光体が分かれた!?」

激しい衝撃と共に、身体が硬直した。
味わったことのない痛みが身体を駆け抜ける。

「こ…れ…が…雷…撃…」

地面に触れた頬が、ビリビリと痺れていた。

モンスターハンターGO 十七日目

2009-03-23 19:19:55 | モンスターハンターGO日記
イャンクック討伐で、さらに村は潤った。
市場も活気に溢れ、商人達が買い付けに訪れる。
村の近くにイャンクックのようなモンスターが来ることは珍しい。
そして、イャンクックを狩れるレベルのハンターがいれば、安全な生活をおくれる。

オババがそっと近くに寄ってきた。
険しい顔をしている。


「翼竜が村人を襲った。
幸い、怪我人はないが…
かなりやっかいな相手じゃ」

「やっかいな相手?」

「翼竜じゃよ、今までの相手とは違う。
よい情報もある」

「なんです?」

「目が退化しておる」

「それはいい情報だ」

「悪い情報もある」

「なんです?」

「雷撃を使う」

「雷撃?」

「ああ、放電と言った方がいいのか。じゃが雷の球が飛んで来たと言っておる」

「おいおい、どうやって戦うんだよ」

オババはジッと俺を見る。

「お前は強くなった。厳しい相手じゃが、きっと勝てると信じておる」

「それは断れない依頼なんだな?」

「窮を要する。村の人間を襲っているのだ、捨て置けぬ。
村に入って来ないとも限らん。
大型とは言えぬが翼竜じゃ、被害も馬鹿にはならん」

「確かにな…。

解った。行こう」


ついに翼竜と対決だ。
雷撃相手に、剣士の俺に戦いようがあるのか。
今更、ガンナーになるか?

まずは一戦交えてみよう。

対策案もなく、ふらりと村を出た。

モンスターハンターGO 十六日目

2009-03-17 17:35:33 | モンスターハンターGO日記
音爆弾の威力は絶大で、狩りは面白いように上手くいった。

砂魚の肝は高値で取引されるため、俺も村も大いに潤った。


俺は訓練所で教わった「音爆弾」と「回復薬グレート」、「しびれ罠」を作り、荷物をまとめる。

そろそろイヤンクックを狩らなければ、被害が広がるばかりだ。
今の俺ならば、それを食い止められる。

「ヨシツネ、準備は出来たか?」

「ハイにゃ」

「じゃあ行こうか、イャンクック討伐に」



まずは討伐に邪魔になる雑魚を仕留めておく。
イャンクックと戦う間、他の攻撃は出来るだけ受けたくない。
俺達は素早く、そして静かに雑魚を片付けていく。

洞窟を抜けた先で、イャンクックが羽を休めていた。
まずは背後から近づき、痺れ罠を設置。
そしてペイントボールを用意した。
逃げられたらすぐに追うためだ。

ヨシツネが配置についたのを確認して、ペイントボールを投げ付けた。

そして一気に切り付ける。

イャンクックが雄叫びを上げて翼を広げた。

「ヨシツネ、爆弾だ!」

爆発と共に、イャンクックは空に向けて首を振り、動きが止まる。
そこへさらに切り付ける。

剣の麻痺効果でまた動きが止まる。
その間に爆弾を設置。
爆発。
イャンクックは狂ったように暴れ始めた。

俺達は攻撃しつつ、罠の方へ誘導する。

あと一歩。

「ギャー!」

罠にかかり、動けなくなる。

「ヨシツネ、頭部を狙え!」

ここで爆弾は禁物だ。
仕掛けが壊れたら元も子もない。
二人で何度も切り付ける。

罠から逃れたイャンクックが、ヨシツネに向かって突進する。

その間に、さらに落とし穴の仕掛けを背後に設置。

音爆弾を投げて、暴れたところに何度も切り付けた。

「さあ、来いよ」

音爆弾で注意力が散漫な今なら、きっと仕掛けに気がつかない。

突進したイャンクックが、落とし穴にハマった。

俺はその頭部に、渾身の一撃を食らわせた。

低い断末魔が、辺りに響く。
俺はおもむろに爪と皮を剥ぎ取った。

ついにイャンクックを仕留めた。

モンスターハンターGO 十五日目

2009-03-14 19:26:34 | モンスターハンターGO日記
村長依頼のババコンガ討伐から帰ると、村は活気に溢れた。

被害も減るし、何より俺が剥いできた材料は高く売れる。

小さな村では、高級な素材は珍しい。

村人の喜んでいる笑顔を見ると、仕事の充実を感じる。


「どうだ、仕事の後に一杯」

訓練所の教官だ。

「いいね、これもオッサンのおかげだ」

「なんの、それが仕事だ。
狩りがお前の仕事であるように、育てるのが俺の仕事」

「仕事が少し、面白くなってきたよ」

「それは結構。
真剣に取り組んでいる証拠だ」

「取組方か…」

「次は何を狩りに行くんだ?」

「砂魚の肝の依頼が来てた。でもどうやって引きずり出すか…」

「あいつらはいつも砂の中を泳いでいるからな。
よし、俺が秘策を教えてやろう」

「秘策?」

「ああ、音爆弾だ。作り方を教えてやるからついて来い」

モンスターハンターGO 十四日目

2009-03-13 03:49:44 | モンスターハンターGO日記
「お前、ずいぶんと強くなったらしいの」

「オババか」

「ギルドの依頼ばかりやらんで、村の為にも働かんか」

「そうだな、俺は村のハンターだ」

「お前に依頼した大猿討伐、そろそろまたどうかの。
村の者も困っておる」

「ババコンガか…。解った。行こう」

「そいつは良かった。よろしく頼むぞ」



村長の依頼書にサインし、装備をまとめに家に向かう。

「ねーねー、あんた大猿とやるんだろ?
道具買っていきなよ」

「そうだな…、新しいトラップと眠り肉を貰おうかな」

「毎度あり!
大猿にはみんな困ってるんだよ、あんた頑張ってよ」

「ああ、道具は家に運んでおいて」

道具屋の女将さんに代金を支払い、隣の装備屋にも顔を出す。

「頼んでた剣は出来てるかい?」

「ああ、バッチリ出来てるぞ。
ババコンガとやるんだって?
装備も新しくするか?」

「いや、今の装備を強化してもらおうかな。
すぐに出来るかい?」

「すぐ出来るぜ。
超特急で仕上げるさ」

「頼むよ」

「ハイヨ、ほら、新しい剣だ。
持ってきな」

片手剣をさらに強化した。
今度は麻痺の効果がある。
ババコンガ戦の強力な武器になるだろう。

「じゃあ装備の強化が済んだら、家に届けにいくぜ」
「サンキュー」

ギルドの仕事は金になる。
しかし、村の依頼は期待感が違う。
みんなの生活がかかっているからだ。
当然、俺の気合いの入り方も段違いだ。

ヨシツネに出発の準備をさせよう。
あいつ、ちゃんとトレーニングしてるかな。

モンスターハンターGO 十三日目

2009-03-11 22:54:35 | モンスターハンターGO日記
長く続いた断末魔が、やがて小さく尾を引いて途切れた。

一際大きなピンク色の巨体が、ゆっくりと崩れ落ちる。

足元が揺れるほどの地響き。
密林に静寂が訪れた。



ここは訓練所ではない。



俺は、この戦いの為に新しく作ったフォークとナイフを納める。
そしてババコンガから、牙と毛皮を剥ぎ取った。

「行くぞ、ヨシツネ。討伐成功だ」

俺は戦利品を肩に担ぎ船に乗り込んだ。

次のターゲットは、砂漠の麻痺爪を持つ肉食竜。
そして砂竜。
毒鳥。

イャンクックは近くなってきた。

モンスターハンターGO 十二日目

2009-03-10 22:55:46 | モンスターハンターGO日記
「いいか! ババコンガの行動パターンをしっかり見るんだっ!」

俺は剣を抜き構えた。
いつもの片手剣ではなく、二刀流だ。
盾はない。
防具もほとんどない。

全てを避け、攻撃するしかない。

まずは背後から一断ち。

鋭く雄叫びを上げ、振り下ろされた腕に吹き飛ばされた。

「すぐに離れろ! チャンスは向こうの攻撃中と避けた後だ!」

「ババコンガが両腕を振り回したぞ。
この後、仰向けに倒れ込むからな!」

「胸を反って腹を出した!
前からの攻撃は受け付けないが、後ろはがら空きだ!」

「前のめりになって尻を上げたぞ! 放屁されてるうちに頭部に切り付けろ!」
「ジャンプをしたら影を見ろ! 落下した後は無防備だ!」

「イチイチうるせーな!」

必死に走り、切り付ける。
まさに休む暇なし。

「いいから走れ! ほら、俯せになって暴れ始めた! もう少しだぞ!」

「ウオォォォォォ!!」

俺は渾身の力で両手の剣をたたきつけた。

長い断末魔の末、ババコンガはゆっくり倒れ込んだ。

俺は息を切らしながら、黙って見ていた。

「何してる、剥ぎ取らんか」

「ハイ」

俺が大きく頷くと、教官は満足そうに頷き返した。

ついに倒した。
訓練所とはいえ、ババコンガを一人で。

モンスターハンターGO 十一日目

2009-03-09 22:26:50 | モンスターハンターGO日記
「何敗目だ?」

「五敗」

「かぁ~、懲りないねお前も」

「装備は揃えたんだ、捕獲用の道具も作ったし」

「腕だよ、腕」

訓練所のオヤジは、右腕に大きな力こぶを作って自慢している。

「訓練を疎かにするからだ」

「俺だってしたさ」

「訓練で勝てない奴が、実戦で勝てるわけないだろうが」

「俺は実戦派なんだよ」

一気に煽ったジョッキを、テーブルに叩きつけた。
分厚い木のテーブルが、ギシギシと軋んだ音をたてる。

「なーにが実戦派だ、下手くそなんだよ、お前は」

ジョッキをテーブルに置くと、素早く右のストレートを打ってきた。
とっさに顔を庇ったが、大きな衝撃と共に左肩が弾かれた。

「ガードも避けもなっちゃいない。
大きな敵からの攻撃は、どこにだろうが当たっただけでダメージがデカイ」
テーブルを越えて前のめりになった身体を起こし、椅子の背に無造作にもたれ掛かる。

「逃げろ、避けろ。相手の行動パターンを読んで隙をつけ」

「解ってるよ」

「ババコンガも倒せないようじゃ、イャンクックも火竜も夢のまた夢よ」

「火竜?」

「ああ、ギルドに新しい仕事が入ってた。
なんでも珍しく火竜が近くで暴れているそうだ。
サイズは小さいらしいが、今のお前じゃ到底無理だ」

俺は立ち上がり外へ急いだ。

「どうした?」

「訓練だよ、火竜がいるうちに強くならなきゃ」

オヤジは左の眉を大きく上げた後、ニヤリと笑った。

「いいねぇ~っ!」

モンスターハンターGO 十日目

2009-03-06 17:51:19 | モンスターハンターGO日記
「ポストに入ってたニャ」

家で武器の手入れをしていたら、ヨシツネが手紙を持ってきた。

以前一緒に狩りをしたハンターからだ。

研いだばかりの剣に、手紙の端を軽く乗せる。
ほんの指先の力で封が切れた。
いい仕上がりだ。

「何々、ババコンガを倒せない貴方へ。
毒肉・痺れ肉・眠り肉を一つずつ持って行きましょう。
眠り肉で寝た枕元に、大樽爆弾をセットして蹴り飛ばす。
これで勝てます。か。

なんだ? 何肉? 爆弾を蹴る?」

生肉とこんがり肉と焦げ肉しか見たことがない。

食堂に行き、料理猫のマサムネに聞いてみる。

「ご主人様、それは生肉と各キノコを合成するんだニャ。
ご主人様はアイテムが貯まっているからいくらでも作れるニャ」

後ろの方でシャドーをしていたヨシツネからため息が聞こえた。

「ヨシツネ、俺が買い物に行ってる間、腹筋しておけ」

恨めしそうなヨシツネを横目に、フンと鼻をならして部屋を出た。

モンスターハンターGO 九日目後編

2009-03-05 20:58:33 | モンスターハンターGO日記
「デカイじゃないか…」

湿地に入ってしばらく探索すると、広い沼地で羽を休める毒鳥を発見した。

大きさは、イャンクックとさほど変わらないような気がする。
休んでいても見上げる程だ。

「マジかよ」

沼地は足場が悪い。
戦い辛いフィールドだ。

捕獲用の仕掛けを用意して、初めてギルドの女の顔色の意味が解った。

湿地には仕掛けがセット出来ない。

「やるしかないのか」

俺は解毒剤を用意して、一気に切り込んだ。

鋭い咆哮の後、毒鳥は大きく翼を広げて俺を睨みつけた。

一瞬、嫌な予感がして横に転がった。
直後、さっきまでいた場所に大量の毒液をまかれた。

「こいつはヤバイな」

俺は懐に転がりつつ、執拗に斬りつける。
暴れ、振り回し、毒を吐く。
順調に攻撃をかいぐぐっていたが、ついにやつの振り回した嘴に捉えられた。

とっさに転がって難を逃れる。

毒はやっかいだが、攻撃力はイャンクックとは比較にならない。

「いけるかもしれない」

サボるヨシツネを叩き起こしつつ、攻防は続く。

何度も逃げられては追い掛け、やられては逃げる。

長い間、戦闘は続いた。



結局、戦闘は50分にもわたり、ここでタイムアップ。

「チクショウ!」

握りしめた拳で地面をたたきつける。

倒せはしなかった、しかし倒されもしなかった。
未だ強くはなっていないが、昔程の弱さでもないようだ。

俺は泥で汚れた装備を担ぎ、ヨシツネを連れて村に帰った。

もう一度、イャンクックとの前に戦闘だ。