ネタバレしてほしくない人は前半戦だけ、または詳しくFMくしろ「甘×辛」にてネタバレなしの解説をしますので、Spotifyで検索してお聴きください。
ゴジラっていうか、今回の主人公はこの人。
血気盛んな若者。
「また」美しい日本人を演じた人w
それも考慮して映画館で観て、それからこちらを見ることをお勧めします。
まだネタバレしないよ。
やっぱゴジラ大好きなのよ、オッサンは。
「シンゴジラ」も良かったよ。庵野はオタクの上位人だからねw
でも、オタクがハリウッドで制作されまくってるGOZIRAに「俺達のゴジラはこうだ!」と豪語したオタクのためのオタク映画だつたわけ。
でもね、今回のゴジラ-1.0は、日本の大衆に見せる為の映画。勿論、世界に向けても、日本人はこうやって復興してる」というメッセージでもあるなあと。
ゴジラ-1.0とは、どういう意味なのか?
実はゴジラ、来年で70周年なのよw
それで-1.0?
まあ、そこは「来年の正月明けまで続けるぜ!」という東宝の意気込みだろう。
初代ゴジラの公開日と同じ日に「わざわざ」公開したんだから、意識はあるわけ。
なら、初代を1.0として今作はそれ以前の時代だから-1.0なのか? これはかなり感じた。
戦後の焼け野原を「0になった日本」とするなら、そこに現れたゴジラは日本を「-1.0」にしてしまうということだと、東宝は広報している。わかる、わかりやすい。
映画を観てみると、「戦前」と「戦後」の別れ目を感じた。戦争に行った人、行けなかった人、戦争で死んだ人、家族を亡くした人、、、その別れ目を「0」とするなら、戦争に勝てなかった日本人に「-1.0」としてのゴジラが壁となり、今度こそ勝って生き残る!という「+1.0」に戻す?様な、そんな感じもした。
ここからネタバレ。
まだ観てない人はダメダメ。
ゴジラっていうか、今回の主人公はこの人。
最初から最後まで出てる人はこの人。
間違いなく主人公。
「戦場から逃げて生き残ってしまった元特攻隊員」という分かりやすいバックボーンを持った主人公。
その特攻隊員を「また」戦場に送り出す為に修理する基地で零戦を修理していた男
逃げて来た主人公、最初にゴジラが出て来た時に「戦え」と言った人。
戦争から帰って隠れて暮らしていて、震電を完成させるけど、特攻させる機体の爆薬の安全装置と脱出装置を一緒にしてくっつけた人。「生きろ!」と。
仲間を失い、特攻隊員を死なせる為に機体を直していた過去。重いよね。
戦争で家族を無くした人。
主人公が焼け野原に帰って来て罵声を浴びせた人。その後、孤児の2人を連れ帰ったことに「無責任!偽善者!」と言いつつ、なけなしの白米を与えたり、子供の面倒を見ることで「助け合い」の気持ちを思い出した人。
戦争で戦った人、戦争で兵器を作っていた人。
戦争を始めたわけじゃないのに、戦後処理に携わる人。
戦争に行かなかったことでこれからの日本を支える若者を軍艦に乗せなかった。
元特攻隊員に無茶をするな!家族の為に生きて帰れ!そしてもう誰も死なせないと決意してる。
血気盛んな若者。
「俺も戦争に行きたかったなあ」と言ってしまう人。
最後の作戦に連れて行かないと言われ、他の仲間を引き連れて自ら作戦の手助けをする漢。
「また」美しい日本人を演じた人w
本当はどういう人かわからないよ?
でも、令和の日本女性の代表みたいな人。
瀕死の母親から赤子を受け取る母性。
生きていく為に「真面目そうな」主人公に頼る今っぽさ。
危険な仕事で生活を支える主人公にこれ以上甘えない様に自立しようとする強さ。健気さ。
主人公を突き飛ばし爆風に巻き込まれる愛情。
しかし、おそらく「G細胞」なのか「呪い」なのか印を持ってしまった人。
シンシリーズとの違いが1番判りやすいのはこの人間描写だろう。
まあ3丁目の夕日や、永遠の0の監督だから想像していた人も多いだろう。
そしてアルキメデスの監督であるわけでミリオタであるとw
ゴジラと戦う高雄、雪風、響の重巡洋艦や護衛艦
ゴジラに砲撃する三式(本土決戦用の戦車)
最後に特攻する震電(飛行機好きとしたら泣ける)
などのミリオタ垂涎の兵器達。戦争を否定するけど、戦争の兵器を愛せずにいられない矛盾。
日本映画の傑作が完成した。
「シンゴジラ」を見た普通の人が「こういう映画で他の映画のおすすめを」と言われた時に「平成ガメラ三部作」と答えていたんだけど、今回で「ゴジラ-1.0」をお勧めするだろう。
おそらく、100億超える。
こういう映画を「映画館」で見られる幸せを噛み締めてほしい。