関連ブログ・・・ 2021/3/8付「旧大川小学校への公共交通によるアクセス」、2021/7/8付「石巻市震災遺構大川小学校は公共交通によるアクセスを拒絶します」、2022/3/8付「 震災遺構大川小学校に仙台から公共交通で行く方法」
先日、実際に公共交通を乗り継いで「石巻市震災遺構大川小学校」を訪問してきました。(仙台駅から高速バスで追波川運動公園へ、歩いて道の駅上品の郷に移動して雄勝地区住民バスに乗車)
追波川運動公園バス停に停車中の高速バス。私以外に乗客はいませんでした。
高速バス・路線バス・住民バスと3つのバス停が並びます。
2021/3/8付ブログの時点と比較すると、対岸を通る北上地区住民バスの時刻はかなり変わっており、一部便がJR石巻線鹿又駅発着となったり、快速便(早朝に北上地区を出発/夜間に北上地区に向かう)が増便されたりしていますが、平日限定運行は変わりません。
https://www.city.ishinomaki.lg.jp/cont/10053500/bus/kitakamitikujuuminbasu20220401.pdf(2022年4月以降の時刻)
https://www.city.ishinomaki.lg.jp/cont/10053500/bus/20220101kitakamitikujuuminbasujikokuhyou.pdf(2022年1月~3月の時刻)
一方、入釜谷を通る雄勝地区住民バスの時刻はそう変わっていません。
https://www.city.ishinomaki.lg.jp/cont/10053500/bus/ogatutikujuuminbasuoosusankusen20220401.pdf
2013年に乗車した際にはジャンボタクシーサイズでしたが、現在はマイクロバスを使用しています。
私以外に乗客はいませんでした。運転手さんによれば、このバスを利用して旧大川小学校を訪問する方が時折おられ、その場合は新北上大橋の近くで降ろしてもらえるとのこと。私もお言葉に甘えて降ろしてもらいました。(過疎地のバスによくあるフリー乗降制なんでしょう)
かつての釜谷集落の真ん中、大川郵便局のあった場所あたりから震災遺構大川小学校と新北上大橋を望む。大川郵便局は被災による閉鎖後11年以上経過しても廃止にはなっていませんが、新北上大橋から海側は全て居住禁止エリアなので、再開するとすれば全く別の場所に移転してでしょうね。
帰りは、念のため正規の入釜谷バス停まで歩いて、そこから乗車。いい感じのシチュエーションですが、公道のはずなのになぜかこの場所のストリートビューはありません。
ちなみに、大川小学校は2011年3月時点での津波ハザードマップでは避難所に指定されており(道の駅上品の郷内にある大川小学校に関するコーナーに掲示されています)、実際に地震発生当日には地域住民も避難してきていました。
歴史的にもこの場所に津波が襲った記録はなく、ハザードマップの裏打ちもあって地域住民にも危機感が薄く、自治会長をはじめとする住民と教師たちの間で「裏山に逃げるべきかどうか」についてせめぎ合いがあり(お年寄りが急な坂を登れるのかなど)、時間だけが虚しく過ぎてゆき、悲劇となりました。裁判ではこのプロセスには全く触れられていないのが謎でしたが、現地の管理事務所で業務を行っていた方(地元の地区出身だそうです)に聞いてみたところ、「せめぎ合いがあったのは事実だが(聞き取りを基にした学術論文も存在)、このプロセスは裁判の争点ではなかったので触れる必要がなかった」なんだそうです。