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福島市内の国道バイパス、鉄道交差部の工法変更で事業費83億円増

関連ブログ記事・・・2024/1/2付「鉄道を運休させて工事中の「国道47号高屋道路」の再評価結果について

2023/12/18に開催された令和5年度第3回東北地方整備局事業評価監視委員会では、福島市街地をバイパスする「国道13号福島西道路」も再評価対象になっています。

https://www.thr.mlit.go.jp/bumon/b00097/k00360/h13jhyouka/051218/shiryou1218/shiryou03.pdf

もともとは福島市街地の環状道路の西側部分として、山形・米沢方面からの国道13号から分岐する形の4車線道路として1982年に事業化されたもので、福島市大森で県道と接続する部分までの7.7kmが1987年に工事着手され2010年に4車線で完成しています。その後、2012年に福島市大森からさらに南下して福島医大病院近くで現在の国道4号に合流するまでの6.3kmが4車線の「福島西道路(Ⅱ期)」として事業化され、2016年に工事に着手されました。用地進捗率は97%で、全体進捗率は53%(前回2021年の再評価時点の事業費343億円を基準とした場合)となっています。

しかし、今回の再評価では、全体事業費が473億円と一気に130億円も増額となりました。その内訳は、

 ①仮設工法の変更・・・7億円

 ②転石処理の追加・・・21億円

 ③トンネル(JR交差部)補助工法の変更・・・83億円

 ④物価上昇による増・・・19億円

となっています。

①と➁は、直径2m以上の巨大な岩石が多数埋まっていることが現場の試掘で初めて判明し、工法の変更や出てきた岩石の処理が必要になったための増額です。

③は、JR東北本線との交差部(勾配の関係で上下線が別々の場所を通っています)の下を通るトンネルを掘削するにあたり、現場の地質が不均質かつ多数の岩石が埋まっていることが確認できたため、トンネル施工時に地表沈下を引き起こし安全な列車運行に支障をきたす可能性があることが判明しました。このためにJR東日本と協議した結果、当初予定していた工法からの変更と薬液注入が必要となり、事業費が15億円から一気に98億円にまで増額されたものです。

なお、完成予定のほうは、「トンネル工事および用地買収が順調に進んだ場合、2026年度に4車線で供用開始」で変わりません。

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