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浜坂・湯村温泉~神戸間高速バスの運休の背景について

兵庫県但馬地域一円で路線バスを運行する全但バスは、浜坂・湯村温泉~神戸間の高速バスを2023/6/16から運休します。再開は未定です。

https://www.zentanbus.co.jp/information/37305/

https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202306/0016441027.shtml

全但バスは高速道路が未整備の1960年代から但馬地域と大阪・神戸を結ぶ特急バスを運行しており、2023年時点では大半の区間が高速経由になっていますが、但馬地域の一般道区間では多くのバス停に停車し、短区間の乗車も可能です。

今回運休する便のダイヤは「浜坂駅発7:01→神戸県庁前着11:03」「神姫バス三宮BT発16:30→浜坂駅着20:35」となっており、神戸から湯村温泉など但馬地域を訪れる観光客向けのダイヤではなく、「但馬地域から用務などで兵庫県の県庁所在地たる神戸に行く地元客」をターゲットにしたダイヤですが、高速道路の整備が進み、用務客でも自ら運転して神戸に行く方が楽になったため需要が減退しており、コロナ禍が終わっても利用客の増加は見込めないと判断したのでしょうね。なお、長期運休中のもう1往復のダイヤは、「神姫バス三宮BT発8:25→浜坂駅着11:46」「浜坂駅発15:11→神戸県庁前着18:55」で、神戸側から但馬地域を訪れる客向けの設定でした。

https://www.zentanbus.co.jp/highway_express_bus/yumura-kobe/

ちなみに、神戸新聞の記事内に「今春、通学で利用していた高校生が卒業し、1便当たりの平均乗車人数は5人以下となっていた。」の文言がありますが、これはもちろん但馬地域相互間の通学利用です。

養父市八鹿町内に「但馬農高」というバス停があります。北近畿豊岡道の八鹿氷ノ山IC近くの道の駅に隣接し、待合所がありパーク&バスライドに対応していますが、名前の通り兵庫県立但馬農業高校がすぐ近くにあり、浜坂駅発の便は8:08にここに到着します。湯村温泉~但馬農高~八鹿駅間には一般路線バスも走っていますが、その始発便が湯村温泉を出発するのは10:00であり通学には使えません。そのために高速バスの区間利用で登校していたわけです。

https://www.zentanbus.co.jp/wp-content/uploads/2022/03/15_akioka_20220401.pdf

高速バスの復路(神戸→湯村温泉・浜坂便)の但馬農高発は19:29ですが、下校時間帯の16時台と17時台に但馬農高→湯村温泉方面の一般路線バスが走っており、今春卒業した生徒は問題なく通学できたわけです。

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