四国4県が推し進める高規格幹線道路群「四国8の字ネットワーク」の整備ですが、2023年度初め時点で約76%の整備率となっており、事業化に至っていない区間は残り僅かでした。
https://www.pref.ehime.jp/page/8604.html
https://www.pref.ehime.jp/uploaded/attachment/47198.pdf (2023年度初め時点の概要図)
1.愛媛県愛南町御荘~同町一本松間
2.高知県宿毛市内(宿毛新港IC~宿毛和田IC)
3.高知県安田町~奈半利町間
4.徳島県海陽町海部~美波町日和佐間
このうち、1~3の区間について、晴れて2024年度に新規事業化されました。3は2024/4/5付ブログ記事「阿南安芸自動車道の高知県内がようやく全区間事業化されました」で触れているので、こちらでは1と2の区間を紹介します。
それぞれ、国土交通省のサイトで事業説明資料が公開されています。
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001729854.pdf (宿毛内海道路の一本松~御荘間)
https://www.mlit.go.jp/policy/shingikai/content/001729855.pdf (宿毛内海道路の宿毛和田~宿毛新港間)
宿毛内海道路は高知県宿毛市~愛媛県愛南町(旧内海村)間が2021年度に都市計画決定されましたが、このうち県境を挟む宿毛新港~一本松間および御荘~内海間は2022年度に事業化済(2022/3/26付ブログ記事「ミッシングリンク解消に向け2022年度新規着手の高規格幹線道路」参照)で、今回残る区間も事業化されたものです。過半の区間は津波浸水区域でもある家屋が連なる平野部を避けて北方の高台を迂回するルートとなっており、南海トラフ地震で大きな被害が予想される地域なので防災面でレベルが大きく向上します。
ちなみに、宿毛内海道路は「一般国道56号(四国横断自動車道)」と銘打たれていますが、実は「高速自動車国道の路線を指定する政令」で定義された四国横断自動車道にはこの区間は含まれません。
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=332CO0000000275
四国横断自動車道
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阿南四万十線
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阿南市
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四万十市
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小松島市 徳島市 鳴門市 東かがわ市 さぬき市 高松市 坂出市 丸亀市 善通寺市 三豊市 観音寺市 四国中央市 高知県長岡郡大豊町 香美市 南国市 高知市 土佐市 須崎市 同県高岡郡四万十町
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愛南大洲線
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愛媛県南宇和郡愛南町
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大洲市
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宇和島市 西予市
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つまり、高知県四万十市(旧中村市)~宿毛市~愛媛県愛南町間が除外されており、まさに「高速自動車国道の定義上のミッシングリンク」なわけですね・・・
ちなみに、国土開発幹線自動車道建設法で定義された四国横断自動車道は以下の通りで、上記区間もちゃんと含まれています。
四国横断自動車道
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阿南市
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大洲市
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徳島市 高松市 川之江市付近 高知市付近 須崎市 中村市付近 宇和島市付近
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