名阪近鉄バスは名古屋市に本社をおく近鉄グループのバス事業者で、以下の三本柱でバス事業を行っています。
1.岐阜県西濃地域(大垣市とその周辺)をエリアとする一般路線バス
2.名古屋発着の高速バス(名神ハイウェイバス、西濃地域と名古屋を結ぶ「にしみのライナー」)
3.東海3県(愛知・岐阜・三重)を営業エリアとする貸切バスおよび旅行事業(主にバスツアー)
現在は近鉄グループ内の事業再編により中間持株会社「三重交通ホールディングス」の傘下にあり、同社のバスにも「Mie Kotsu Group」のステッカーが貼られています。また、長らく「カッコーツアー」のブランド名だった同社のバスツアーは三重交通(三交パルック)と統合されて「カッコーパルック」になっています。
さて、このうち1.の一般路線について、2023年1月にICカードが使えるようになります。
2022年5月30日に同社と大垣市が地域公共交通のデジタル化を推進するための連携協定を結び、その一環として導入されるものです。
https://www.asahi.com/articles/ASQ5Z6RXNQ5ZOHGB006.html
実は、名阪近鉄バスは2013年頃に関西の大手私鉄や系列バス会社・公営交通などでつくる「スルッとKANSAI協議会」に加盟しています。
https://www.surutto.com/sub_content/about.html
加盟会社は基本的にPiTaPaを導入しており、近年は西日本JRバスなどPiTaPa導入のために加盟する事業者が目立ったのですが、名阪近鉄バスについては長らく動きがなく、「ようやく・・・」という感じもします。
これで、2023年春時点でPiTaPa未導入で残るのは比叡山坂本ケーブルのみとなりそうです。坂本ケーブルではかつて存在したスルッとKANSAIの磁気カードは使えたのですが、後継となるPiTaPaは導入していません。
なお、名神ハイウェイバスは同社とJR東海バス・西日本JRバス・名鉄バスの4社の共同運行ですが、2022年時点ではいずれの会社のバスでもICカードは使用不可です。