中国の南北朝時代の官印を多数載せている本はなかなか見つからなかったが、やっと一つ見つけた。
浩瀚文化編「官印・私印精選/東漢~南北朝」(南京/江蘇鳳凰美術出版社 2015.10)に、36個の印影があったので、その写しを示し、「伊豫軍印」と比較検討した。印面サイズは筆者が印影で測定した値である。
南北朝官印 →写1、2、3
P39 右欄 上 費縣令印 方29mm
中 伏波將軍 方23mm
下 扶官將軍章 方22mm
左欄 上 城紀子章 方27mm
中 當塗令印 24mm×25mm
下 盪寇將軍印 方25mm
P40 右欄 上 立節將軍章 方24mm
中 利城令印 方22mm
下 隴東太守章 方29mm
左欄 上 關外侯印 方24mm
中 河陽令印 21mm×22mm
下 即居令印 方24mm
P41 右欄 上 平樂護軍 22mm×24mm
中 清河王廏牧長 方22mm
下 汝陽令印 方23mm
左欄 上 寧東將軍司馬 方24mm
中 寧遠將軍章 20mm×21mm
下 平山護軍章 22mm×24mm
P42 右欄 上 殄寇將軍印 27mm×26mm
中 殄難將軍印 方24mm
下 魏興太守章 23mm×25mm
左欄 上 遂安長印 23mm×24mm
中 太尉司馬 方23mm
下 椎斧司馬 方20mm
P43 右欄 上 武毅將軍印 28mm×29mm
中 武勇司馬 方21mm
下 西安令印 方26mm
左欄 上 武安令印 方21mm
中 武力司馬 23mm×24mm
下 武始太守章 21mm×22mm
P44 右欄 上 鎮北將軍章 22mm×21mm
中 左積弓百人將 方24mm
下 左積射五百人督印 方24mm
左欄 上 牙門將印 方21mm
中 趙郡太守章 方23mm
下 振武將軍章 21mm×22mm
合計36個 (21~25mm)の印章30個(26~29mm)の印章6個
軍印の場合の印文には、「軍章」は6個、「軍印」は4個、「軍」のみは2個であった。
最も大きなものでも、方29mmであった(前報によれば北魏の可能性が高い)。
検討
1.「伊豫軍印」と「南北朝官印」を比較する。
伊豫軍印 南北朝官印
印面サイズ 方36.8mm 方21~25mm 方26~29mm
印面 鋳造印 鑿印
陽刻 朱文 陰刻 白文
字体 六朝風 篆書体
伊豫軍印は、南北朝(劉宋を含む)官印の印影に似たところがないことがわかった。
まとめ
伊豫軍印は、南北朝官印の印影に似たところが全くなかった。
注 引用文献
1. 浩瀚文化編 中国歴代篆刻精選必臨系列③「官印・私印精選/東漢~南北朝」(南京/江蘇鳳凰美術出版社 2015.10)
写1. 「南北朝の官印」P39、40 浩瀚文化編「官印・私印精選/東漢~南北朝」より
写2. 「南北朝の官印」P41、42 浩瀚文化編「官印・私印精選/東漢~南北朝」より
写3. 「南北朝の官印」P43、44 浩瀚文化編「官印・私印精選/東漢~南北朝」より
浩瀚文化編「官印・私印精選/東漢~南北朝」(南京/江蘇鳳凰美術出版社 2015.10)に、36個の印影があったので、その写しを示し、「伊豫軍印」と比較検討した。印面サイズは筆者が印影で測定した値である。
南北朝官印 →写1、2、3
P39 右欄 上 費縣令印 方29mm
中 伏波將軍 方23mm
下 扶官將軍章 方22mm
左欄 上 城紀子章 方27mm
中 當塗令印 24mm×25mm
下 盪寇將軍印 方25mm
P40 右欄 上 立節將軍章 方24mm
中 利城令印 方22mm
下 隴東太守章 方29mm
左欄 上 關外侯印 方24mm
中 河陽令印 21mm×22mm
下 即居令印 方24mm
P41 右欄 上 平樂護軍 22mm×24mm
中 清河王廏牧長 方22mm
下 汝陽令印 方23mm
左欄 上 寧東將軍司馬 方24mm
中 寧遠將軍章 20mm×21mm
下 平山護軍章 22mm×24mm
P42 右欄 上 殄寇將軍印 27mm×26mm
中 殄難將軍印 方24mm
下 魏興太守章 23mm×25mm
左欄 上 遂安長印 23mm×24mm
中 太尉司馬 方23mm
下 椎斧司馬 方20mm
P43 右欄 上 武毅將軍印 28mm×29mm
中 武勇司馬 方21mm
下 西安令印 方26mm
左欄 上 武安令印 方21mm
中 武力司馬 23mm×24mm
下 武始太守章 21mm×22mm
P44 右欄 上 鎮北將軍章 22mm×21mm
中 左積弓百人將 方24mm
下 左積射五百人督印 方24mm
左欄 上 牙門將印 方21mm
中 趙郡太守章 方23mm
下 振武將軍章 21mm×22mm
合計36個 (21~25mm)の印章30個(26~29mm)の印章6個
軍印の場合の印文には、「軍章」は6個、「軍印」は4個、「軍」のみは2個であった。
最も大きなものでも、方29mmであった(前報によれば北魏の可能性が高い)。
検討
1.「伊豫軍印」と「南北朝官印」を比較する。
伊豫軍印 南北朝官印
印面サイズ 方36.8mm 方21~25mm 方26~29mm
印面 鋳造印 鑿印
陽刻 朱文 陰刻 白文
字体 六朝風 篆書体
伊豫軍印は、南北朝(劉宋を含む)官印の印影に似たところがないことがわかった。
まとめ
伊豫軍印は、南北朝官印の印影に似たところが全くなかった。
注 引用文献
1. 浩瀚文化編 中国歴代篆刻精選必臨系列③「官印・私印精選/東漢~南北朝」(南京/江蘇鳳凰美術出版社 2015.10)
写1. 「南北朝の官印」P39、40 浩瀚文化編「官印・私印精選/東漢~南北朝」より
写2. 「南北朝の官印」P41、42 浩瀚文化編「官印・私印精選/東漢~南北朝」より
写3. 「南北朝の官印」P43、44 浩瀚文化編「官印・私印精選/東漢~南北朝」より
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