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元引きこもりの哲学者・小川仁志が断言。哲学は人生に奇跡を呼ぶ
今まで100冊以上の著書を出版し、NHKの番組で哲学を知らない人たちに向けてわかりやすく名著を紹介したことでも話題になった哲学者の小川仁志さん。引きこもり生活中に哲学と出会って人生が一転、市役所職員、大学院生、子育てパパという「三足のワラジ」という大変ながらも充実した生活を送っていましたが…。最終回となる今回は、高専の教員から「哲学の伝道師」になるまでの奇跡の歩みを余すところなくお伝えします。
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・・・中略・・・
テレビに関してはもうこれがピークかもしれません。でも、そんなことはどうでもいいのです。私のこの10年の軌跡はまさに奇跡の連続でした。その奇跡が可能になったのは、その土台に哲学があったからだと確信しています。したがって、これからも哲学が土台にある限り、私の人生には思いもしない奇跡が起きるはずです。それが哲学に出会い、人生を変えてきた私の実感です。哲学にはそんなすごい力が秘められていると。
だから私は、いつも哲学のススメを説いているのです。とはいえ、四六時中哲学する必要はありません。哲学は時々でいいのです。人生には楽しいこと、ほかにやるべきことがたくさんあります。私にとってもそうです。山口の自然の中で、ぼうっと美しい景色を見る時間も素敵です。子どもたちと過ごす時間も大切です。でも、そんな中に哲学があるのとないのとでは大きく違ってくるのです。だから、人生に時々哲学を……。
毎回長文を読んでいただき、ありがとうございました。皆さんとの出会いにも感謝です! これからも哲学と小川仁志をよろしくお願いいたします。
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プロフィール:小川仁志(おがわ・ひとし)
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1970年、京都府生まれ。哲学者・山口大学国際総合科学部准教授。京都大学法学部卒、名古屋市立大学大学院博士後期課程修了。博士(人間文化)。徳山工業高等専門学校准教授、米プリンストン大学客員研究員等を経て現職。大学で新しいグローバル教育を牽引する傍ら、商店街で「哲学カフェ」を主宰するなど、市民のための哲学を実践している。また、テレビをはじめ各種メディアにて哲学の普及にも努めている。2018年4月からはEテレ「世界の哲学者に人生相談」にレギュラー出演。専門は公共哲学。著書も多く、海外での翻訳出版も含めると100冊以上。近著に『超・知的生産術』(PHP研究所)、『哲学者が伝えたい人生に役立つ30の言葉』(アスコム)、『悩みを自分に問いかけ、思考すれば、すべて解決する』(電波社)、『突然頭が鋭くなる42の思考実験』(SBクリエイティブ)、『哲学の最新キーワードを読む』(講談社現代新書)等。ブログ「哲学者の小川さん