私服姿の人が
「本官は、決して警察官ではありません!」
と言えば、
「その人は警察官である」
と、バレます。
なので、
黙ることも、
ときとして、有効な手です。
(なので、最近の政治資金パーティー関連での「ノーコメント」の類は、実は最善策。)
さて、
このニュースの結果、
円ドルはあっという間に
二円超、円高に。
なぜなら、
日本の金利が今後、上がることで、
日米の金利差が小さくなって、
マネーが、米ドルから日本円に流れるかも
という皮算用が効いたから。
日銀の植田和男総裁は7日の参議院財政金融委員会で、今後の政策運営への抱負を問われ「チャレンジングな状況が続いているが、年末から来年にかけ一段とチャレンジングになるというようにも思っている」
と述べた結果です。
チャレンジングという言葉を発したがために、
金利上げるぞー、
と解釈されてしまったのです。
しかし、よくよく日銀総裁の発言を眺めてみると、
「その時の経済・金融情勢次第」
「非常に難しい問題だ」
現時点で物価安定目標の持続的・安定的な実現を「十分な確度を持って見通せる状況にはなお至っていない」とし、粘り強く金融緩和を継続することで「経済活動を支え、賃金が上昇しやすい環境を整えていく方針だ」
……これが、チャレンジング?
「暗中模索」では?
実際、
ロイターの
によると、
氷見野副総裁はマイナス金利解除の時期や、出口戦略の具体的な順序については明言しなかった。出口戦略について「どこの段階でとあらかじめスケジュールを決めるより、何が起こっているのか虚心坦懐に見ていく」と語った。
企業による賃金・価格設定行動の変化について、輸入物価上昇の販売価格への反映、物価高の賃金への反映、賃上げに伴うコスト増の価格への反映、価格戦略の多様化の4つの段階に分けた上で、企業の聞き取りを踏まえると「現状、いずれの段階もまだら模様のように見える」と述べた
チャレンジングには、
「出陣直前」「臨戦態勢」「血気盛ん」などのイメージを伴う。
そもそも、
ambitious(熱望的や野心的の意)の類語。
しかし、日銀総裁以下の姿勢も、経済の現状も、
そのニュアンスから、程遠い。。。
ちなみに、日銀総裁は、
「生煮えのものを出してしまうとかえって市場とのコミュニケーションに支障をきたす」
とも、述べた。
日銀総裁から発せられた言葉
「チャレンジング」こそが
生煮えのもの
そのものです。
以上 2023-12-08 00:38:53
追記
ロイターの続報
一方、国内の市場関係者からは、総裁発言について「早期のマイナス金利政策解除を示唆したもの、と読むのは無理があるのではないか」(野村総合研究所の木内登英エグゼクティブ・エコノミスト)との見方も少なくない。総裁への質問は、一般的な職務に関する今後の取り組み姿勢についての問いであり、金融政策の姿勢への問いではなかったためだ。
「一般的な職務に関する今後の取り組み姿勢」
ならば、
チャレンジングという単語は、
(安直かつ安っぽいものの、)
無くはない表現。
欧州時間に本格的な織り込みが進んだことについて「海外勢はニュースのヘッドラインだけに反応している側面がある。多少のインフレでは値上げや賃上げになかなか動かない日本の事情も、理解されていないのではないか」(しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹シニアファンド・マネージャー)との見方が聞かれる。
「ニュースのヘッドラインだけに反応」
これは、我々も気を付けなければなりません。
広告の「特売」表記から国際報道に至るまで。
野村証券の神谷氏は「デフォルメして伝わった可能性があるが、総裁発言が意図的なものかどうかは不明なため、当面は注意が必要だろう」と話している。
もし、
「デフォルメして伝わった可能性」
まで織り込んで
「チャレンジング」
と発言したのならば、、、
日銀総裁、かなりの策士です。
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