今日の 俺の ミッションは
自分の身分や目的を ぜったいに あかしてはいけない
財布 カード 金 小銭要れ一切 持参しない
持参品 タオルだけ
さあ 出かけたまえ
どこでもいい 仕事を探して働かせてもらっておいで
報酬をもらってはいけません
言われて 歩き出したものの 「何なの これ」
一軒目の農家に飛び込んだ.
勇気も要るぜ
「あんた 誰???? 何のため」
「あのー今日 私に仕事いただけませんか.いえ 報酬はいいのです.掃除でも
何でも いいのですが.」
「ないね.ほかあたったら」
次の 家に言った.縁側におばあさんが一人 お茶を飲んでいた.
「おばあさん 何かする仕事ありませんか.お金は要りませんから」
「何で 如何して 見たところまだまだ元気そうなのに
あんた何したの.悪い子としたんじゃないでしょうね.」
「いえ違うんです.身分明かせませんが 丑小屋でも掃除しますから」
「ソンナニ言うなら 小屋の掃除してもらうか」
ああ 天にも上るとはこのことか.
人間肩書きぬいたら 駄目だね.つくづ自分の無力が解るわ」