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よりみち散歩。

日々の暮らしのなかで心に浮かぶよしなしごとを、こじんまりとつぶやいています。お役立ち情報はありません。

彼岸にて「魂」を思う

2016年09月20日 | コラム
ウラン・ウデには、ロシア人が6割、ブリヤート人が3割、それ以外の民族が1割、
居を構えているそうだ。




ブリヤート人の墓園。

ロシア人ガイドさんによると、

「ロシア人は年に一度、墓参りをする。

 ブリヤート人は墓参りをしない。
 埋葬時に立ち会うだけ。そこにいるのは、男性だけ。

 女性は絶対行ってはいけない。
 これから身籠る身体に、差しさわりがあるといけないから」

ということである。
遠目にも、参拝をする習慣がないのがわかる。人の気配がまるでない。





こちらは、ロシア人の墓地。



                 



日本人には、先祖供養という習慣がある。
私も割とマメに墓参するほうだと思う。

しかし、亡き人の骨に、その魂が宿り続けると思っていない。
もし骨に思念が残るなら、幼いころ投げ捨てた乳歯の数々にも、私が宿っているはずだ。
歯科医院には、たくさんの霊が犇めいているはずだ(怖い妄想である)。

しかし、そんなことはない。

私は、魂を考える時、蝉の抜け殻を連想する。
大事なものは、もう飛び立っていった――そんなイメージをもっている。


墓の中でなく、故人を偲ぶ想いに宿るのだと思う。

仏壇であれ、墓前であれ、遥拝であれ、想えばつながる。


先に旅立った大事な人たちを思いつつ、再びの邂逅まで、前へ進むことを心の内で語る。

それが、私の魂に対する向き合い方。


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